作品一覧

  • フェルメール 作品と生涯

    フェルメール 作品と生涯

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻1,012円 (税込)
    17世紀オランダで活躍したフェルメール。宗教画や神話画から転向し、勃興したばかりの市民階級が求める風俗画の制作へと乗り出した画家は、《牛乳を注ぐ女》《真珠の耳飾りの少女》といった名作を手がけていく。現実のようでいて現実でない魔術的な光と空間の描写は、いかにして生まれたのか。全作品をカラーで収録し、その真筆性をめぐる議論とともに、様式論を一冊に凝縮。政治や絵画市場などの背景に迫る補論を付した増補版。
  • フェルメールとそのライバルたち 絵画市場と画家の戦略
    値引きあり

    フェルメールとそのライバルたち 絵画市場と画家の戦略

    ビジネス・実用

    5.0
    1巻1,430円 (税込)
    ライバル画家2000人、流通した絵画500万点。 繁栄と恐慌、戦争、感染症──。 不朽の名画を生んだ絵画の黄金時代は、 空前の競争市場〈レッドオーシャン〉だった! 17世紀オランダの絵画市場と 画家の生き残り戦略に迫る、美術史研究の最前線。 山口周氏 推薦 ──冷え込むマーケットと格闘した画家たちの「生き残り戦略」は、知恵と勇気を与えてくれる。

ユーザーレビュー

  • フェルメールとそのライバルたち 絵画市場と画家の戦略

    Posted by ブクログ

    17世紀オランダの黄金時代、画家たちは豊かな市民への
    絵の供給で、どのように行動して、しのぎを削っていたのか。
    序章 静謐と喧騒
    第一章 浮かぶか、沈むか―一七世紀オランダの絵画市場
    第二章 マーケットと対峙する画家たち
    第三章 絵画流通の五つのルート
    第四章 風俗画の成立とアート・マーケット
    第五章 最盛期のオランダ風俗画家たち
    第六章 アート・マーケットのなかのフェルメール
    第七章 似ていないが似ている―画家たちの生き残り戦略
    終章 未完のフェルメール
    17世紀オランダ年表、注釈、主要参考文献、索引有り。
    カラー口絵8ページ。文中にモノクロ画像。
    オランダ共和国の実質的な独立と海外貿易により、
    もたらされた豊かさ・・・オランダの黄金時代。
    一般市民も家に絵を飾る余裕があった時代。
    それは画家たちの繁栄と競争の時代でもあった。
    そしてイギリスとの戦争やフランスの侵略での
    災厄の年を経て凋落してゆく。それは画家たちも同様に。
    本文だけで400ページ超えの大作です。
    様々な資料や文献を綿密に解き明かし、考察、解題してゆく。
    フランドルからの影響、豊かさによる室内装飾法の変化、
    絵画愛好家の増加は、画家たちをビジネスの海に放り込んだ。
    推定の、画家数2000人前後、新規の絵画点数約500万点。
    アート・マーケットは、絵画の常設展示・販売の場。
    アトリエ訪問からの作品購入、画家が画商を兼業・・・等々、
    絵画を品定めして買える場が様々あったのは、需要のため。
    求められる風俗画、風景画、静物画を供給する画家は、
    修業と人脈、評価に恵まれ、時勢の波に乗った者たちがいれば、
    画商の注文の数をこなす、多数の場末の者たちまで、様々。
    生き残る戦略は、似ているが似ていないテーマ。
    他の画家の作品からインスピレーションを得て、
    同じようでも個性と技術を注ぎ込み、似てない絵を描く。
    そして、模倣、類似、贋作の問題。美術愛好家の意向。
    しかし、戦争でも経済でも凋落してゆく中で、
    芸術に古典主義が強い影響力を奮い始めてゆく。
    オランダの画家たちが大活躍した、ほんの20年間の熱気の、
    凄まじいこと。ハイエンドな画家としての地位を築くための、
    努力が絵に込められているかのようです。
    如何に時勢を読み、人脈を作るか・・・まるで現代の企業の如し。
    また、フェルメール以外の画家、テル・ボルフやダウ、ミーリス、
    メッツー、デ・ホーホ、ネッチェルについての紹介もあり、
    当時の流行画家である彼らの作品にも興味が持てました。

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    2022年03月09日
  • フェルメール 作品と生涯

    Posted by ブクログ

    休日に美術館巡りをしておきながら、たいして美術の知識は持ち合わせておらず、全部「ふーん」と眺めているだけだったけど、激戦の抽選を経てフェルメール展に当たったので、「これは事前に勉強していかねば!」と思い買った本。

    文章は論文寄りだし(多分論文よりは簡単だろうけど)、美術の基礎知識がないと分からない箇所も多かったけど(カラヴァジストって何)、フェルメールを取り巻く環境とそれに伴う様式の変化はざっくりと理解できる。

    美術史を知らない身から出る幼稚な感想。
    現代にも名を残す著名な美術家は、みんながみんな自分の気持ちとセンスの赴くままに作品をつくっていたのだと思っていたけど、冷静に考えたらそんなはずもなく。
    それを生業とする以上、世の中の需要や景気の変化に影響を受けるのは必至で、かのフェルメールでさえそのうちの1人なんだということを知った。

    そしてフェルメールの絵が評価される理由もなんとなくだけどわかった。
    中期頃の、現実と表現の狭間を縫い、繊細な表現で、変更がきかないぐらい完璧な絵を作り上げているらしい。
    現実ではあり得ない光でも、それがあることによって画が完成しているのだとか。
    そういう説明があると「光の魔術師」と呼ばれる所以も理解できるし、「なんかもやっとカメラのフィルターがかかったような表現」がいかに計算された操作であったかわかって感動する。

    意外だったのが、現代ではこれほど名高いフェルメールでも、今では一般にほぼ無名の画家の作品より取引額が低かったこと。
    当時売れっ子であることと、後世に評価されることは別物なんだなあということも勉強になった。

    0
    2026年09月16日

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