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「喜安朗」の「大都会の誕生 ──ロンドンとパリの社会史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「喜安朗」の「大都会の誕生 ──ロンドンとパリの社会史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
ロンドンになぜ人が流れ込んだのか、そしてなぜスラム街が形成されたのか。それは従来考えられていた産業革命による貧富の差が原因ではない。都市に集まった多様な人々が安価に身を着飾ざれるための服飾製造のための出来高払いの賃労働に従事する女性と外国からもたらされる様々な物資の集積する港湾のポーターとなる男性がスラムの住人。つまり、スラムは工業化の産物にあらず。消費都市やその週辺、港湾などでポーターなど非熟練のてっとり早いその日限りの仕事の生まれる所で成立した。
工業化→大規模工場、機械化→労働者の搾取→貧富の差→スラムの形成という単純なステレオタイプ的な理解の再考。
一方、パリでは19世紀に形成された大
Posted by ブクログ
主に18〜19世紀のロンドンとパリの状況を、それぞれ別の筆者が書いている。
一般読者向けの軽い読み物と思って読んでいたら、ロンドン編で川北稔氏、「この点については誰それが何々という本で詳述しているので、ここでは省略する」などと、一般読者を置き去りにする学術論文口調を発揮するなど、ああ、一般読者向けってどういうことなのか、よくわかっていない方なんだなあ、と思った。
近代ロンドン史は経済(マーケット)の中枢としての都市の有り様を示し、一方でパリは、権力に対する民衆の蜂起というテーマで描出される。
パリの「二月革命」については私はロクに知りもしなかったので、本書で雰囲気を観取することができて