近未来のロードマップを描くにあたってヒントになるかなと思い、手に取った本。
リーマンショックに関する説明の多い第1部。
実際にCFOとして最前線で立ち向かった経験をもとに、年度越え資金の確保、販売先・納入先の倒産に備えた売掛金のチェックを対策の第一歩とし、資金を早め、長め、厚めに確保することの重要
...続きを読む性をうたっている。
企業の資金留保が進んでいるが、リーマンショックのような非常事態に備えているからだとしたら、それを責めることも出来はしないなと感じた。
仮想現実が新しい価値を生むとした第2部。
近未来の企業のあり方としては、ものづくりから価値の創造を、とうたっている。面白かったのは、宇宙で無重力対応の3Dプリンタがあれば、という話。実現すればその場でなんでも作れてしまい、いちいち地球に戻る必要も物資を送る必要もなくなるかもしれない。さらには3Dファックスの概念も。バイオインクならぬ物質インクで、まったく同一のクローン物体が伝送先に出現するかもしれない。
現実と仮想世界の境目がなくなっていく話は目新しくはないが、疑似体験、空間創造の世界が2016年もより進化を遂げていくだろう。
ロードマップを描くにあたって何か直接ヒントにはならなかったが、どのような価値を創造できないといけないのか、考えるヒントになった。