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  • リュシス 恋がたき
    3.6
    美少年リュシスとその友人メネクセノスの二人を相手にして「友」とは何か、「友愛」とは何かを論じていく『リュシス』は、後世に幅広い影響を与えた名作として知られる。同じく二人の少年を相手にして「知を愛すること」としての「哲学(ピロソピア)」という主題を追求していく『恋がたき』をも併録した。「愛すること」という根本的な主題で貫かれた二つの対話篇、初の文庫版となる新訳が登場!

ユーザーレビュー

  • リュシス 恋がたき

    Posted by ブクログ

    友愛について探る“リュシス”と、哲学と知について探る“恋がたき”の2つの対話篇が収録されています。
    ソクラテスと若者が対話を通して真理を求める内容です。
    短編ですが、きちんと理解して読み進める必要があります。
    読み応えもあり、楽しみながらプラトンに触れられる一冊。

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    2018年04月04日
  • リュシス 恋がたき

    Posted by ブクログ

    プラトン著作の中から『リュシス』と『恋がたき』の2編を所収。(但し『恋がたき』は偽書の可能性があるとのこと)
    『リュシス』は「友」とはどういう人か、さらに「愛する」とはどういうことかを問うた対話篇で、『恋がたき』は「哲学」とは何か、さらにどんな「知」を愛することなのかを問うた対話篇である。
    根本としてどちらも「愛すること」「愛するとは」をテーマとした対話篇であるが、非常に短い短編となっていて、プラトンの対話篇に親しむにはとっつきやすい作品であるといえる。
    それぞれの対話の構造的解釈は本書の「解説」に詳しい。

    『リュシス』では美少年2人を相手に(しかも、ソクラテスの知人が対話の一方である美少年

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    2018年01月21日
  • リュシス 恋がたき

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「リュシス」と「恋がたき」の短編二つを収録してある。「リュシス」は「どのような人が友達となるのか」を主題に友愛について議論していく話で、最後にはお決まりのアポリアに陥ってしまう。「恋がたき」は「哲学とは何か」ということを少年を論駁しながら探求していく話。どちらも恋する美少年たちの中にソクラテスが割って入っていって話をするようになっているが、美少年好きのソクラテスにしてはでれでれせず冷静なように感じる(笑)。
    なんでそうなるんだ??と思わされるところもけっこうあるが、短いので読みやすいには読みやすい。

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    2025年01月28日
  • リュシス 恋がたき

    Posted by ブクログ

    自分が哲学に詳しくないせいか、結論を見てもピンと来ませんでした。
    友愛とは何か、哲学とは何かを前提知識を使わず検証していくのは面白かったです。

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    2021年05月16日
  • リュシス 恋がたき

    Posted by ブクログ

    「○○とはなにか?」と問いがたてられ、いろいろ議論したあげく、「○○ということについて、わたしたちは知らない」ということが確認される、ソクラテス対話シリーズかな?

    こうした「知らない」対話篇は、初期プラトンの特徴なんだけど、解説によると、中期に近い性質もあるとのこと。

    たしかに、議論の展開が複雑というか、精緻で、いろいろな角度から問題にアプローチして、それぞれが論理的に間違っていることが証明されていく。

    その手際は、なぜかデリダの脱構築を思い起こさせる。

    プラトンのなかでは、比較的マイナーな作品とのことだが、議論されているのが「愛」とか、「知」で、知を愛するという意味の「フィロソフィー

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    2019年11月06日

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