作品一覧

  • 赤の書[テキスト版]
    -
    1巻4,950円 (税込)
    原寸大の美しく精密な複写が収録された『赤の書』原版が公刊されて5年。以来、より詳細な研究のために、持ち運びに適したテキスト版の刊行を求める声が高まっていた。本書はそうした要望に応え、手頃な大きさと価格で『赤の書』を提供しようとするものである。原版のテキスト、序論、注釈はそのままに、より読書に適した形に本文レイアウトを変更し、携帯可能なサイズにまとめた。ユング理解に欠かせない最重要テキストにじっくり向き合いたい読者にとって必須の一冊。
  • 心理療法において何が癒やすのか?
    -
    1巻4,400円 (税込)
    ユング派を代表する理論家が初めて心理療法の実践を主題として取り上げた著作。「魂」の領域において癒やしとは何を意味するのか、どのような要因が、いかにして、なぜ癒やしの効果をもたらすのか。癒やしの要因として治療者や患者の人格、自身を解放すること、治療者が依拠する理論などに焦点を当てながら、心理学それ自体の内的な論理を重視する独自のアプローチによって、「魂の作業」としての心理療法の本質を描き出す。
  • ギーゲリッヒ 夢セミナー
    4.5
    1巻3,080円 (税込)
    心理療法を行っていると、クライエントからの夢の報告が結構あるという。本書では、夢を非常に大切にするユング派のなかでも独特のアプローチで尊敬を集めるギーゲリッヒ博士の夢セミナーの記録を逐語録形式で紹介する。簡単な事例概要のほかには、ごく短い夢の記述があるのみ。それらの素材だけで進められるセミナーは、驚くほど深い洞察へと導かれる。なぜ、夢の記述だけでそうした洞察が生まれるのだろうか? そのプロセスを丁寧にたどる。
  • 発達障害への心理療法的アプローチ
    3.0
    1巻3,080円 (税込)
    昨今、発達障害については、脳科学や認知科学によって中枢神経系の障害として捉える見方が趨勢を占め、対応も療育や訓練を中心にしたものがほとんどである。それに対して本書は、発達障害への心理療法的アプローチのエッセンスを一般に伝えようとする意欲的な試みの記録である。ことに、発達障害の人たちの「主体性のなさ」という特徴に注目している点は、発達障害のさまざまな局面を理解する上で極めて斬新な視点を与えてくれる。
  • 心理療法の未来 その自己展開と終焉について
    -
    1巻2,860円 (税込)
    「近代の意識」と不可分に結びついて始まった心理療法は、ポストモダンの時代を迎え、もはや成立しがたい状況に直面している。現代の精神病理を代表する解離性障害や発達障害は心理療法をどう変えたのか。現代の意識の特徴である「サイコロジカル・インフラの消失」とはどのような事態か。人類の精神史において心理療法というプロジェクトがどのように展開してきたのか、そのプロセスを解き明かし、今日の在り方を根底から問う。

ユーザーレビュー

  • ギーゲリッヒ 夢セミナー

    Posted by ブクログ

    これは、凄い。
    夢とはこのように扱うべきものだったんだ。そう、思わされる。
    電車と塔が自己中心性のモチーフの一つに捉えられている。だから、僕は高いビルのデパートで何かを探していたり、電車を乗り継いでどこかに向かっていたり、いつもしているのかも知れない。そうだったのか。。


    ・夢を内面の表現やパーソナリティの現れとして捉えることの問題点を指摘しておくと、それは夢をすでにわかっているものから捉えることになってしまいがちなことである。つまり夢見手がどのような問題を持っていて、どのようなパーソナリティであるということから、夢を説明し、そこに還元することで終わってしまいがちなのである。あるいは、家族関

    0
    2014年01月31日
  • ギーゲリッヒ 夢セミナー

    Posted by ブクログ

    ギーゲリッヒ

    P09
     心理療法の方法とは、主体の内面を探り、自己関係によって問題や症状を解決していこうとする。その際に、実体的なものとしては存在しないはずの主体は、何かに映されることで治療的に扱えるようになる。その内面をなにに映し出すかによって、技法や学派が異なってくる。

    P16
     イメージの内容ではなくて、形式の崩れなどに夢セミナーでも注目することがある。これは特に、精神病圏のクライエントについて有効であると思われる。これはイメージの内に入っていき、その意味を明らかにするだけでは十分でない場合の一つの例であろう。逆にユングの「赤の書」のようにん、内容的には奇妙でも、構造的に崩れていない

    0
    2018年12月22日
  • 発達障害への心理療法的アプローチ

    Posted by ブクログ

    題名に惹かれて購入したが、開いて一読、京都大学のユング派の人の本であったので、難解さを予想したが、意外と読みやすかった。発達障害の本質を「主体の欠如」より捉えている。そのために、発達障害の人はさまざまな症状を身に付けやすい。しかし「本物」の症状に比べて粘りと必然性のないのが鑑別になる。心理療法の方法としては、主体の存在を前提とした従来の方法ではなく、主体が立ち上がってくるような方法が必要である。留意点として、「深層」というファンタジーの放棄、「中立性」のスタンスの放棄、「適応」という目標の放棄があげられている。また境界例、解離性障害、発達障害と時代に応じて目立ってきた病理や症状について、我が国

    0
    2012年06月28日

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