ドナルドキーンさんは、時々TVで見かける日本通の方というイメージだった。
その程度の認識だったので、東日本大震災後に日本国籍を取得する決心をしたという報道をニュースで見た時「なんでこんなことがニュースになるのだろう?」と思った。
今回生前にドラルドキーンさんとのインタビューを収めた本を読んで、キー
...続きを読むンさんの半生。コロンビア時代に日本語に興味を持ち、機会を得て海軍の日本語学校で日本語を学び、太平洋戦争では日本兵の日記などを読み、日本軍の次の作戦を調べたり、日本兵の聞き取り調査を実施したりした。と言う話は全く知らない話だったので驚いた。(自分が子供の時に放送したNHK大河ドラマ「山河燃ゆ」の世界だと思った)
この本で学んだ事は
・当時の日本にも宣教師などで滞在した滞在した外国人もいたという事実(幼少期小樽にいた宣教師の息子が同窓だった)
・捕虜に尊厳を持って接していた(実際戦後も長く関係を持てた人もいたらしい)
・世界の大学で日本や中国などについて学ぶ人が存在していたと言う事実
ふと、現在の日本の大学にはこのような懐が深く、広く、多様性のある学問の自由はあるのだろうか?と考えながら読んでしまった。