本質は、問題の捉え直し。技術的問題と適応課題
リーダーシップではあるが、人の側面を組織的に捉えて語っている事が本書の素晴らしい点だと思う。
技術的問とは、これまで積み上げてきた経験や専門性・成果、知識を使って解決できること
適応課題は、経験や専門性だけでは前に進まないため、社会や組織の人々が大切
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している価値観や新年を昭赤西、変化に適応できるように戦略的かつ政治的に対処していくことが求められる。
●きびしい現実の直視、優先順位のリセット、痛みを伴う
●なぜ今なのか?
➡かつての日本は、高品質を武器に世界と戦えていた。今は、多様なニーズと個別化された価値観への適応が求められ、延長線上のイノベーションでは対処できないところであるから
●日本の武器は?
➡改善力。日本人は、自ら進んで行動し、自分の役割を超えてメンバーを巻き込んで目標達成に貢献する意識をもって仕事ができる。
●リーダーシップとは?
➡リーダーのみならず、誰もが。先天的ではなく、実践と内省の繰り返しの中から。身に着けられるスキル。
●アダプティブリーダーシップとは(適応課題へのリーダーシップ)
➡何か大切なものを成し遂げたいと思ったときに、自分の役割や立場を超えて、周りの人とともに、自らもリスクをとって課題を前進させていくこと
構成
1目的と可能性
・リーダーシップの実践には、診断と行動のプロセスがある
・プロセスには、自分が活動する対象のシステム(組織など)と、自分自身がある
・進め方、データの収集と問題の特定→解釈→何ができるのかを考える
・通常は、単純に進まずに繰り返し診断へ戻りつつ展開する
・アダプティブリーダーシップは、守ること、捨てること、始めることを決めることという特性を持つ
・人々を参画させるには、保守的かつ、先進的である必要がある
・
2システムを診断する
・適応課題には、新しい適応を難しくする仕組みが潜む
1 使命感を大切にして、合議が欲しがる
2 利益を追求していて、環境が変わっても現状にすがる
3リスクを避けて、安全性を重視し適応への圧力や市場競争を回避
★どのセクターにあり、どんな適応課題があるのか
ワーク 自分達の経験した課題や危機を振り返り、経過をあらわみる。実際に望んだ結果は?プロセスの中で有益な行動や態度などはあったか。発見したあらたな強みを今後どういかすのかを考えてみる
★組織とは、システムが複数存在している。そこには必ず書くとなる、構造(インセンティブプログラム)と文化(規範や会議)と習慣的対応(問題解決や思考・行動など)がある
3システムを動かす
4自分をシステムとして認識する
5自分を戦略的に動かす
適応課題の診断
適応課題は、自分たちのやり方や考え方を変えなければならない。適応を促す作業をやらないといけない。
適応課題には、事業的側面と人間的側面がある。
➡︎組織開発においては、この人間側面を見ていなければならない。
適応課題の4類型
1.大切にしている価値観と行動のギャップ
大企業では個業化が進み成績につながっていることから、部門をまたぐ連携がとりづらい
2.コミットメントの対立
戦略の不整合や、片手落ちにどうしてもなる事など。(この状態から解放に向かう取捨選択が必須)
3.言いにくいことを言わない。(建前の会話しか起こらない
評判が下がる、立場を失う、叱責を受けるといった心理的安全が担保されていないこと。
4.回避行動。苦痛を回避するために行動をすることも含
問題のすり替えや責任転嫁が起こる。技術的な対処、問題の歪曲、まほ認めない、攻撃、排除など。
適応課題の焦点
組織には、必ず政治的な関係がある。この利害を正確に把握して価値観などの暗黙知を表出させ、複雑な利害と本人の価値観、苦労を理解して、肯定的に反応する。コアバリューへの共感が本人の行動変革に重要。
チームのメンバーには、どこに忠誠心があるかを見極める。直属の関係ではないかもしれない。