マーティ・リンスキーの作品一覧
「マーティ・リンスキー」の「[新訳]最前線のリーダーシップ――何が生死を分けるのか」「最難関のリーダーシップ ― 変革をやり遂げる意志とスキル」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「マーティ・リンスキー」の「[新訳]最前線のリーダーシップ――何が生死を分けるのか」「最難関のリーダーシップ ― 変革をやり遂げる意志とスキル」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
読み終わるまでに1年以上かかりました。
少しずつ読み進めて1年経ったのではなく、読み始めては途中で止まり、何か月か空く。そしてまた読み始めるのだけど、間が空きすぎたために、もう一度最初から読み直す。
そんなことを繰り返していたら、結局最後まで読むのに1年以上がかかってしまいました。
何度も挫折しながらも、最後まで読めたのは、「目を背けてはいけない、読むべき本」だと思ったからです。
問題には技術や経験で解決できる「技術的問題」と、答えのない課題=「適応課題」がある。
本書は「適応課題」を前進させ変革を推進するためのリーダーシップ=アダプティブ・リーダーシップについて書かれた本です。
答えがないのに前進させるというのは一見矛盾しているように感じますが、課題が存在する以上は何とかして前へ進めようという試みがアダプティブリーダーシップです。
現状をバルコニーに上がって俯瞰しながら、時には対立を表面化させることも必要だし、時にはじっと耐えて待つことも必要。技術的課題と違い、これをすれば解決するという方法がない中、状況に適応しながらリーダーシップを発揮するのは、課題に対する”あり方”の課題でもあります。
試しにやってみようという生半可な気持ちでできるリーダーシップではなく、絶対にやり遂げるという強い意志をもって挑戦しなければ、容易にくじけてしまうでしょう。
変えられないものをありのままに受け止める”ネガティブケイパビリティ”の姿勢を持ちつつも、「あなたはあなたのままでいい」と自分を甘やかすのでもないリーダーシップ。
この本に書いてあることは極めて実践的な内容です。
ただ、それらを全部やれば、すべての課題は解決するということではありません。
あらゆる状況をよく観察してみ見極め、自らとチームを適応させることが肝心になります。
この本は、適応課題に突き当たり、それを前に進みたいときに、「今は何をするべきか」と開き、なにかしらの解決の糸口を探す、冒険の書のような役割を果たしそうです。
Posted by ブクログ
著者は、ロナルド・ハイフェッツ氏(ハーバード・ケネディスクール講師)他。推薦図書として購読。
感想。良書。
備忘録。
・変革のリーダーシップに必要なのは、鼓舞することと、汗を流すこと。本書はそのためのツールと手法を紹介するものだと。
・今は、大志と現実のギャップを埋めるようなリーダーシップが求められる。新しい形の臨機応変な技能だ。
・アダプティブリーダーシップ。難題に取り組み、成功するように人々をまとめあげ動かしていくこと。
・多くの場合、すぐに行動に移してすぐに問題を解決するよう期待されるプレッシャーがかかる。本書では、拙速な判断に基づく急場凌ぎの対応は防ぐべきだという。「診断」はリーダーシップを実践するうえでもっと大事にされるべき。
・技術的問題と適応課題を区別する。
・「変化には抵抗がつきもの」とよくいうが、短絡的に抵抗するほど人は愚かではない。変化によって失う何かに人は固執し抵抗する。だからリーダーシップを発揮するには、変化によって失うリスクを診断する力が求められる。
・アダプティブリーダーシップがなかなか見られないのは、その実践が危険だからである。対立は起こり、矛盾が発生して、全員の期待には応えられず一部の期待に応え期待を超える成果を目指す。その先頭に立つのはしんどいのだ。
・適応課題に取り組む最初のステップは「システムの診断」。バルコニーに上がって組織の全体を眺める。組織の文化と影響力を言語化するように努めたい。
・組織間協調を求めつつ、個人の業績で評価される矛盾。
・次のステップ「システムを動かす」。その場しのぎではない長期的な解決策を提示する。一部の人は不快に思うかもしれないが、課題をはっきりさせ、問題点と現状の解釈を提示する。不快感を活用して前に進める(不快感を抑え込んだり、曖昧な態度は取らない)。組織内の独自のネットワークを活用する。組織の適応力を強化して次々と起こる適応課題に対処する。
・拙速に、過去の成功体験に基づいた行動を取らない。ハンマーを持てば全てが釘に見える。
・トップマネジメントは「静観」も大事。方向性を示したら一旦どうなるか見てみる。うまく自分の意思が伝わらなくても、安易にもう一度説明しない。
・抵抗者について。なぜ抵抗者に付き合わなければならないのか。決してあなたは悪人ではない。でも、まずは対話と傾聴をしてみよう、予期せぬヒントも出てくるかも。抵抗の裏には「別のやり方の方がうまく行く」という想いがあったりする。
・対立を組織化する。より良い未来のために対立は不可欠なステップと考え、うまく協力できないメンバーを寛容に受け止め、難局を乗り切れば団結力が高まり目標に邁進できると信じなければならない。オーケストレーション。音楽もあえて不協和音を組み合わせていて、不協和音はハーモニーに不可欠といわれている。
・自分もシステムだと認識する。
・アダプティブリーダーシップを発揮するにはわ道の領域に踏み込み、何かを引き起こす意志とスキルが必要。それは、混沌や混乱、対立を作り出すことであり、それがゴールへ進む方法だと受け入れなければならない。無秩序や曖昧さ、緊張感を許容する力が重要だ。「正しい方法かわからないけど、何かをしてみなければならない。実験だと考えればいいのだ」と、自分に言い聞かせなければならない。
・難しい決断について。人生には難しい決断が必要だと受け入れる。決断に悩むということはどの選択肢にもメリットがあるからだ。決断は常に続きだからこそ決断の次の新しい決断でやり直せる。また難しい決断が重要な決断とは限らない。
・変革のリードは実験である。確かな結果をもたらさなければならないと勝手に思いがち。不動の杭を地面に打ち付けるのではない。ただし、実験的なマインドだったとしても、周囲に実験マインドを宣言する必要はない。トップが成功を確信していない施策は、社員が本気で動かない。
Posted by ブクログ
とても良い本だった。
チェンジマネジメントの方法論の本としても有用だと思う。
問題とは技術的問題と適応問題に分けられるという。
技術的問題とは専門知識などを活用することで解ける問題で、解き方がわかる問題のこと。
適応問題とは解き方がわからない問題で、状況や環境に合わせて考え方や進め方を柔軟に適応させないと解けない問題のこと。
読んでいて思ったのは、世の中には
「解ける問題」と「解けない問題」に分けることが出来る。
解ける問題は
L 「技術的問題」に分類でき、
解けない問題は
L「適応問題」
L「スキル•ケイパビリティ不足」
L「そもそも解なし問題」に分類することが出来る。
技術的問題には引力が存在する。適応問題を技術的問題として捉えようとしがちなのは注意すべき。
また上の人間は、答えや解き方を知っているべきだ、と言う幻想を捨てないといけない。
「適応課題に対する答えを、人々が手っ取り早く上の立場の人から得ようとすると、機能不全が起こる。責任ある立場の人は、どうすればいいかわかっているはずだとあてにされる。その重圧で知らないのに知ってるふりをしたり、期待はずれの対応したりする。」p48
なので、重要なのは「上との期待値コントロール」と「リスクと不確実性を正しく理解してもらう動き」。
p177あたりからの組織の温度についての考察も凄まじかった。