田村さと子の作品一覧

「田村さと子」の「楽園への道」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 楽園への道
    4.4
    1巻1,540円 (税込)
    ゴーギャンとその祖母で革命家のフローラ・トリスタン。飽くことなく自由への道を求め続けた二人の反逆者の激動の生涯を、異なる時空を見事につなぎながら壮大な物語として描いたノーベル賞作家の代表作。

ユーザーレビュー

  • 楽園への道

    Posted by ブクログ

    フランスの社会運動家フローラ・トリスタンと、その孫であり芸術家のポール・ゴーギャン。作中ではこの2人の主人公の遍歴を交互に語る形で、物語が進んでいく。
    活動した時代や領域は異なっているものの、この祖母と孫の生き様は驚くほど似通っている。周囲の無理解や抑圧に苦しみながらも、自らの理想の世界(作中ではときに「楽園」として描かれる)を貪欲に追い求め、しかし志半ばで力尽きる。無謀だと思いながもその生き方に説得力を感じてしまうのは、史実として語られる出来事の隙間を満たす、作者の創造力の成せる技なのだろう。そもそも、この一見ちぐはぐとも言える祖母と孫を照応させて魅力ある作品を組み立てる試みに、作家としての

    0
    2025年10月29日
  • 楽園への道

    Posted by ブクログ

    長い小説だけど、もう少し読みたいもう少し読みたいと、惜しむように読んだ。
    読み終わってからも、しばらく余韻が残った。

    0
    2020年05月12日
  • 楽園への道

    Posted by ブクログ

    暑くなると、ラテンの文章を読みたくなる。
    ゴーギャンの章が特に良い。肌にまとわりつく熱気と湿気。彼は求めていたものを手に入れたのか?

    0
    2018年09月10日
  • 楽園への道

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    たぶん本書の「正しい邦題」は、「楽園への道なかば」、だと思う。
    「ここは楽園ですか」と問うが、
    「いいえ、楽園は次の角ですよ」と延々先送りされてしまう。
    叛逆者ふたりは、ふたりとも、至れない。

    楽園、なんてばかばかしいね、と生まれた瞬間から白けていた読者が、【1983年生まれが、2017年に読む】(何を見ても、はいはい「ここではないどこかへ症候群ね」)
    楽園、という概念は発生当初から頓挫していたのだ、とわかっている現代の作者が書いた、【1936生まれが、2003年に書いた】
    楽園、を求めて場所も身分も移動した画家の、身体的・精神的挫折や(とはいえ人食いへの無邪気な憧れは保たれていた)、【18

    0
    2017年07月12日
  • 楽園への道

    Posted by ブクログ

    原田マハの「たゆたえども沈まず」、サマセット・モームの「月と6ペンス」とはまた違ったゴーギャン像
    --
    芸術はパリの芸術家や批評家、学者、収集家たちによってはめこれている、窮屈な型や小さな視野を打ち砕かなければならない。

    0
    2025年09月11日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!