白石佑光の作品一覧

「白石佑光」の「白い牙」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 白い牙
    4.2
    1巻649円 (税込)
    自分以外のすべてに、彼は激しく牙をむいた。強さ、狡猾さ、無情さ……彼は生き延びるため、本能の声に従い、野性の血を研ぎ澄ましてゆく。自分の奥底にいまはまだ眠る四分の一のイヌの血に気づかぬままに――ホワイト・ファング(白い牙)と呼ばれた一頭の孤独な灰色オオカミの数奇な生涯を、ゴールドラッシュ時代の北の原野を舞台に感動的に描きあげた、動物文学の世界的傑作。

ユーザーレビュー

  • 白い牙

    Posted by ブクログ

    まず圧倒されるのが迫ってくるような自然や心理描写の力強さ。
    最初の人間がオオカミに徐々に追い詰められるシーンの、犬が少しづつ減っていく所、もうお終いかと思った時に自分の指を見てなんて精巧に出来ているんだろうかと思う所などゾクゾクする。
    そして、ホワイトファングが産まれ洞窟から自然界へと出ていくシーンのみずみずしさたるや素晴らしい。ゼルダの伝説botwを始めて遊んだ時のような無限の世界へ飛び出す高揚感がある。
    そして、人に飼われるようになった後の掟を叩き込まれてひねくれていく過程の様子や、もはや自由だが厳しい自然界には帰れない様子が痛々しくも現実主義的でとても胸に刺さる。
    やはり圧倒的に面白いの

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    2025年03月31日
  • 白い牙

    購入済み

    胸が痛くもなるけど引き込まれる

    現代の日本の犬との関係を考えると、主人公であるホワイト・ファングの経験は時に辛く悲しくもあるけれど、それが当時の犬と人との関係性のひとつなのかと思えば、ひとつの歴史が感じられる作品でした。
    そして狼犬目線の物語はとても興味深く、野生の狼や人に飼われている犬がどう感じ、何を思っているのか、真実は不明でも、なるほどそういう感覚なのかと納得出来る文章でした。特に彼らにとって人間は神に見えている。それがとても興味深かったです。

    #エモい #切ない #感動する

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    2023年12月04日
  • 白い牙

    Posted by ブクログ

    2人の男が極寒の地で犬ゾリで棺を運ぶ冒頭の章に、ロンドンの真骨頂があると思う。これだけで短編小説のようだ。

    犬の視点から人間を神々たち、と表現していて、人間の文明というものがあらゆる生き物の中でずば抜けていると感じる事になる。(文明を築けたのは一握りの人間による所が大きいので、あまり自惚れる事はできないのだが。)

    ロンドンの著作はいつも新しい視点を与えてくれる。

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    2014年07月05日
  • 白い牙

    Posted by ブクログ

    表紙の孤独そうなオオカミ君に一目惚れして、レジダッシュした作品。
    これは大当たりでした!本当に面白かった~~!!

    主人公は、ホワイト・ファング(白い牙)と呼ばれるオオカミの子。
    それも純粋なオオカミではなくて、オオカミと犬の混血。
    そのあたりの設定が最後の最後まで生きてきます。

    ホワイト・ファングの視点から描かれるお話がとても新鮮です。
    虐げられてすっかり頑なになった彼の心を溶かしてくれる、新たな出会い。

    泣いたり、怒ったり、ほっこりと幸せな気持ちになったり。
    とても素晴らしい物語でした。

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    2013年10月19日
  • 白い牙

    Posted by ブクログ

    冒頭から、アラスカの雪の平原でハラペコ狼にとりかこまれ、一匹一匹食べられていくソリ犬・・・ついには人間も・・・な展開でつかみからがっつり。狼好きのバイブル。「野生の呼び声」が飼い犬が狼化して自然に還る話ならこっちは逆で、狼がよい主人に出会い、な話だった。なでるぞ!なでられる!の攻防は食うか食われるか!並みにハラハラである。

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    2012年09月14日

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