中山咲の作品一覧

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ユーザーレビュー

  • 血と肉
     ̄月は昨日とおなじ、ぎんなんのようにぷっくりとふくれて浮かんでいた。(P.16)
    暮れかけた世界は、藍色とオレンジを水彩でまぜたみたいに、うつくしくにじんでいる。(P.67)
    空にはぎんなんのように、不恰好に太った月がうかんでいた。あたりはすっかり夜だ。(P.81)
    それなりに苦労のあとがある。歳...続きを読む
  • 血と肉
    中山咲 著「血と肉」、2017.1発行。今年28歳の中山咲さん、初読み作家です。「血と肉」、この作品は純文学でしょうか、そんな気がします。次の作品、注目したくなりました。期待しています!
  • 血と肉
    舞台は東京から半日掛かる田舎の古ぼけた海辺のラブホテル「コート・ダジュール」

    不倫相手の子供を身ごもり、一人で生む決意をした高橋 光海(たかはし みつみ)が主人公です。

    凄く大きな出来事は起きないまま、ホテルに連泊しに来た客、カメラマンの石岡琢磨との出会いがあったり ホテルの一室で聖書の勉強...続きを読む
  • 血と肉
    生まれながらにしての罪と許し。

    不倫相手の子を妊娠し、相手の家庭を壊して逃げるようにラブホの住み込みの仕事をすることになったみつみ。

    雇い主の頼子さんが行なっている怪しげなミサに参加して
    頼子さんが言うには、人が抱えている罪と、それを神に許してもらうことができるということだった。

    子供だった頃...続きを読む
  • 血と肉
    未婚の母になる決意をした光海が田舎のラブホテルで働く。上品で優しいオーナーの老婆は罪の許しを求め一室を教会とし、母による食の呪縛の元育った光海の事情の秘密は薄布を一枚一枚捲るように明らかになる。謎めいたどきどき。不倫の決着の熱。穏やかさが終盤でゆっくりと確実に崩れる緊張感。独特の説得力。結末は心配。

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