エツァート・エルンストの作品一覧

「エツァート・エルンスト」の「代替医療解剖」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 代替医療解剖

    代替医療解剖

    小説・文芸

    4.4
    1巻990円 (税込)
    ワシントンは血を抜かれすぎて死んだ。瀉血が信じられていたからだ。壊血病患者は重労働を課された。ビタミンCが未知だったために。ナイチンゲールの登場以降、医療効果を科学的に測定しようという試みは、2000年代、ついに代替医療へと──。鍼、カイロ、ホメオパシー他の最新の科学的評価とは? 知られざる逸話とともに語られる、代替医療の真実。『代替医療のトリック』改題。

ユーザーレビュー

  • 代替医療解剖

    Posted by ブクログ

    鍼、ホメオパシー、カイロプラクティック、ハーブの代替療法を次々に取り上げながら、その効果の低いこと、ないこと、身体に害をなすことを論証している。プラセボ、二重盲検法など、科学が確立した手法、概念についても詳しく説明を加えている。

    医療リテラシーが高まる本。今も色褪せていない。
    代替医療が掲げる、総合性、自然由来、伝統という背骨に当たる傾向性を叩き切る。

    0
    2024年05月16日
  • 代替医療解剖

    Posted by ブクログ

    代替医療そのものを信じるかどうかよりも、
    そのために受けられる治療を遠ざけてしまうことが怖い。

    ジェット浪越が懐かしい。

    0
    2023年12月17日
  • 代替医療解剖

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    鍼やお灸、整体など普段の生活に溶け込んでいるものから、ホメオパシーなどのそれっぽいものにちぃて、科学的見地から見て、医療としての効果があるものなのかどうかという検証をまとめた本。

    とても面白かった。

    どれも薬効という面での効果はなく、プラシーボ効果がほとんどというのはある意味痛快でもある。

    まさに「病は気から」ということが証明されたとも言えるのではないかと思う。

    0
    2023年06月24日
  • 代替医療解剖

    Posted by ブクログ

    「代替医療解剖」という、なかなかおもしろい本を読みました。

    ここで言う「代替医療」とは、通常治療以外の民間治療のこと。その中でも特に、「鍼」「ホメオパシー」「カイロプラクティック」「ハーブ療法」に多くのページが割かれていました。

    原書はイギリスで2008年に出版されたもので、原題は「Trick or Treatment?」。なかなか洒落た題名ですよね。ハロウィンのときの子どもたちの言葉「Trick or Treat」をもじって、「トリックなの?治療なの?(ホントのところはどっち?)」ってことですよね。

    最初のページに書かれている言葉は、「チャールズ皇太子に捧ぐ」。
    最初は意味がわからなかったけど、本書の最後の方に書かれていたのですが、どうやら、チャールズ皇太子が、(治療効果のない)代替医療を支援しているらしく、治療効果があるかどうか調査しよう、と言いつつも、バイアスをかけた発表を取り上げて養護しているのだそうだ。それに対しての「返答」として、この本を執筆したのだそう。


    本書では、最初に「治療効果があるかどうか見極める」ことについての解説。

    数世紀前までは、医者、と呼ばれる人たちが、自分の「経験」から、瀉血を信じ、多くの人々を失血死させていた事実に気がついていなかったことや、科学的な視点を持たなかったために衛生管理を怠っていたことなどの例を出してから、現在の「標準治療」が厳密な「臨床試験」に基づいていることを解説。

    そして、いくつかの「代替医療」について、「臨床試験」※に近い、きちんとした比較に基づいて「効果があるかどうか」を論じている。

    ※「治療群」と「対照群」に分けてブラインドテストを行い、明らかに効果が出たものを《科学的根拠に基づく医療》と認めるというもの。また、副作用に関しては、治療効果に対して、副作用のリスクの程度が十分小さいもの。

    大きく取り上げた4つの代替医療である「鍼」「ホメオパシー」「カイロプラクティック」「ハーブ療法」について、1章ずつ割いて、その結果が書かれていました。

    結果は、大雑把にまとめると

    ・効果はほぼ「プラセボ効果」と言える
    ・時には、直接的な危険性もある(臓器を傷つける、中毒症状を起こす、感染症、など)
    ・そして、標準医療に比べて費用がかかる
    ・代替医療を信じたことによって通常医療を否定することによる病状悪化の危険性

    要するに、民間治療には、ほとんど効果がないということがデータからわかった、という結論でした。


    文庫版になったときの訳者のあとがきを読むと、この本が出版されたたことで、著者の1人であるサイモン・シンさんが、英国カイロプラクティック協会に名誉毀損で訴えられたとのこと。一審ではシンが敗訴したものの、科学者、ジャーナリスト、著名な司会者などがシンの応援に立ち上がり、危険なカイロプラクターの摘発キャンペーンなどを行った結果、英国カイロプラクティック協会が訴えを退け、シンが勝利したとのこと。

    そして、「プラセボ効果」の研究がアメリカの研究者によって始められたとのこと。
    怪しげな民間治療で得られるプラセボ効果ではなく、標準の医療でも、プラセボ効果を効率的に利用していけるようになれば、さらに患者の利益は大きくなりますね。きっと。



    結構な分量のある書籍なので、読むのは大変でしたが、科学的な根拠を持たずに行われてきた、過去の医療行為や、代替医療の詳細などを知ることができて、ためになる本でした。

    「自然」「伝統的」「全体論的」などの、いかにも「良さげ」な言葉には注意しなくては、ですね。そして、最後の方には、患者が代替医療に走ってしまう理由の1つに、医師が代替医療に目をつぶっていることや、患者に対して時間を割けないことなども列挙されていました。なかなか難しい問題ですね。


    最後に、煙草のパッケージに注意書きを載せるように、それぞれの治療法に注意書きを載せるなら…ということで、著者が書いた「注意書き」が面白かったので、引用しておきます。

    ーーー引用ーーー
    ・鍼
    注意:この治療法については、いくつかのタイプの痛みや吐き気には効果があるという、僅かな科学的根拠が得られているのみです。それらの症状に効いた場合も、効き目は長く続かず、非常に小さなものとなるでしょう。通常医療の治療にくらべて費用がかかり、効果は小さいとみてまず間違いありません。この治療法の主な効果はおそらく、痛みや吐き気に対するプラセボ効果でしょう。それ以外のすべての病気に対して、鍼にはプラセボを上回る効果はありません。鍼は、訓練を受けた施療者に打ってもらえば、かなり安全な治療法と言えます。

    ・ホメオパシー
    注意:この製品にはプラセボ効果しかありません。ホメオパシーを信じていて、症状が痛みや抑うつなどである人にのみ効果があります。その場合でも、通常医療の薬のような強い効果は得られないでしょう。通常医療の薬よりも副作用は起こりにくいですが、効果も少ないでしょう。

    ・カイロプラクティック
    注意:この治療法は、首に脊椎マニピュレーションが行われた場合、脳卒中を起こし死亡する危険があります。それ以外の背骨に対して行われるなら、カイロプラクティックは比較的安全です。腰痛に効果があるという多少の科学的根拠はありますが、たいていは通常医療の治療にも同様の効果があり、料金ははるかに安くすみます。他のすべての病気に対し、カイロプラクティックにはプラセボを上回る効果はありません。

    ・ハーブ薬ーイブニングプリムローズ(メマツヨイグサ)オイル
    注意:この製品にはプラセボ効果しかありません。あなたが信じなければ効果はなく、また、プラセボ効果による治療に反応するある種の病状にしか効果がありません。その場合でも、プラセボ効果は予測不可能で、通常医療の薬と同程度の効き目はないとみられます。通常医療の薬よりも有害な副作用は少ないかもしれませんが、効果も少ないでしょう。

    ・ハーブ薬ーセントジョンズワート
    注意:この製品は、他の薬と干渉することがありませす。セントジョンズワートを服用する前に、一般医に相談しましょう。軽いか、または中程度の抑うつ状態に効果があるとの科学的根拠があります。こうした病状に対しては、同様に効果のある通常医療の薬があります。
    ーーーーーー

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    2021年05月19日
  • 代替医療解剖

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    原書名「Trick or Treatment?」とは、なんとも秀逸なタイトルだ。サイモン・シン氏の過去の著書と今回の内容を比較すると、方向性が異なるため落胆する人も少なくないだろうが、本書では彼のジャーナリストらしい一面を見ることが出来て、大変興味深く楽しめる1冊である。青木薫氏の翻訳も相変わらず読みやすく、特に文庫版訳者あとがきは必読だ。本書刊行後、シン氏は英国カイロプラクティック協会から名誉毀損で訴えられている。本来罰すべきはシン氏ではないだろうと疑問に思うところだが、これにより本書も注目され、代替医療の有効性と危険性について、より多くの人々に知ってもらえる機会になったのではないだろうか。シン氏が次にどんな本を書かれるのか、青木氏の翻訳とともに非常に楽しみである。

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    2020年09月01日

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