ハビエル・マリアスの作品一覧

「ハビエル・マリアス」の「執着」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 執着
    4.0
    1巻2,647円 (税込)
    マドリッドの出版社に勤める編集者マリア。独身の彼女が、毎朝カフェで見かける理想のカップルと思える夫婦がいた。彼女は二人を見ては、幸せな気分で出勤するのだった。裕福そうな夫とカジュアルな装いが似合う妻は、子供を学校に送り出してから二人で朝のひとときを過ごしているらしい。しかし、ある日、出張から帰ったマリアが久しぶりにカフェに行くと、二人の姿はなかった。そして、恐ろしい事件があったことを彼女は知る。あの夫がホームレスに突然殺されたのだ! しばらくして、未亡人ルイサと知り合ったマリアはルイサと親しい、亡くなった夫の親友だった男に恋をする。しかし、彼の気持ちはルイサにしか向いていなかった。そしてある日、マリアは、彼の驚くべき秘密を知ることになる。あの事件は通り魔殺人ではなかったのか? 三角関係の清算だったのか? それとも……? 現代スペインを代表する作家で、ノーベル賞候補と目される著者による愛と死と罪をめぐる哲学小説。

ユーザーレビュー

  • 執着

    Posted by ブクログ

    ボブ・ディランがノーベル文学賞をとって話題になっているが、このハビエル・マリアスも候補に挙がっていた一人。ノーベル賞は政治的な意味合いが強いので、ボブ・ディランにいったのだろうが、今さらという気もする。それよりは、もっと読まれてしかるべきなのに、世界的にはあまり知られていない作家に光を当ててほしいものだ。オルハン・パムクもパトリック・モディアノもノーベル賞を受賞していなかったら、日本でこんなに翻訳されることはなかったろう。

    ハビエル・マリアスを読んでみようと思ったのは、候補に名が挙がっていることを知り、どんな小説を書くのだろうという興味を持ったからだ。なかなか個性的な作家で、特にその文体が特

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    2016年10月19日
  • 執着

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    なぜマドリードが舞台の小説本の表紙がエゴン・シーレなのか…?

    本編より、主人公がバルザックの『シャベール大佐』文中の一文、"最初の子にやがて命を落とすような性向を植え付けた女“ について考察するところが面白い…と思っていたら、ガッツリ本筋に絡んできた。
    ハビエルの殺人疑惑を盗み聞きしたマリア。こんな面倒臭く自己弁明する男と分かっていたら寝たふりしとけばよかったのにな〜と思ってたら、あら、そう来るか⁉︎
    でも結局、真実は解明されず。でもここ、ホントかどうかの調査になってたら結構白けてたかも。

    ググったら、ディグニタスが実在するのに驚いたわ〜

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    2024年12月06日
  • 執着

    Posted by ブクログ

    濃厚で、濃密で、くらくらする。改行なしに続く文章、言い換え、綿密な描写、多くの可能性の羅列。情熱も疑心も諦めも、その全てを丁寧にたどる。

    しっかり酔いたい大人の恋、しっかり酔ってこそ大人の小説。

    0
    2016年07月28日
  • 執着

    Posted by ブクログ

    むきになって1日で読んだわよ。いるじゃない、俺が俺が、って用もないのに人の会話に入ってきていきなり主役ヅラするやつ。ああいう、俺が俺がってやつ最高に嫌いなんだけど、そういう本だったわ。これが哲学小説って訳ですかい。しっかし女主人公のやな女っぷりときたら。私は受け身の女なの。とか言いながら、好きな人アゲ嫌いな人サゲは極端だし。自分が好きな人が思いを寄せてる人には「死んでくれ」たら私が後釜に座れるのにとか言う。そんな女の私が私が!とずーっと言ってる内容。この方なんとノーベル賞候補ですと。結構面白かったです。

    0
    2019年01月27日

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