藤雪夫の作品一覧

「藤雪夫」の「黒水仙」「獅子座」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 黒水仙
    5.0
    1巻792円 (税込)
    宮城県の第八十八銀行白山支店で行員が射殺され、現金一億円と支店長が消えた。行員の口に押し込まれていたハンカチに施された黒い水仙の刺繍に、捜査官は首を傾げる。ほどなく、崖下に転落炎上した車から支店長が見つかり、当局は方針転換を迫られることに。強奪された一億円のうち紙幣番号の判明した十枚に関して得た情報が呼び水となって、東京の守衛殺しとの関連性も浮上、事件は思いがけない様相を呈していく。菊地警部が苦悩しつつも辿り着いた、黒水仙に象徴される悪しきものとは何か。父娘作家の出発点『獅子座』に続くシリーズ第2作。

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  • 獅子座
    3.5
    1巻792円 (税込)
    梓川に架かる仮橋で殺人の現場を目撃したと告げる匿名の手紙。半信半疑で動き始めた埼玉県隈ケ谷署だったが、血痕や拳銃が発見され、折から消息を絶っていた金融会社の隈ケ谷支店長毛塚が遺体となって引き揚げられるに及んで、手紙は俄然信憑性を増す。警視庁から出向した菊地警部が毛塚の貸金庫にあった暗号らしき紙片の解読に挑む間にも、捜査陣は新たに出来した事件に奔走する。暗号解読の結果全体の様相は一変、三十年前に端を発する犯罪の真相を求めて、菊地の苦悩も深まっていく。父娘の合作で話題をさらった、惻々と胸に迫る長編推理。

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ユーザーレビュー

  • 黒水仙

    Posted by ブクログ

    5- 

    前作に当たる『獅子座』が予想以上に面白かったので、それなりに期待していたのだが、本作はそれに勝るとも劣らない。スッと物語に入り込める導入部、興味を持続させながら展開していく筋立て、大小二つの密室とアリバイトリック、バラバラのピースが一つまた一つとはまっていくように事件の真相が徐々に明かされていくその解かれ方、実に人間くさい登場人物たち、彼らの織りなすドラマ、終盤明らかになる重要人物の特異な内面、しんみりと心揺さぶる結末、本当によくできた物語だ。ただ、大きい密室の方の殺害トリックは過剰なまでに凝り過ぎで、この辺りは『獅子座』のやりすぎな暗合にも通じるのだが、少し読み手を置き去りにしてい

    0
    2013年05月23日
  • 獅子座

    Posted by ブクログ

    4+ 

    難解暗号解読、物理トリック、アリバイ崩しと盛り沢山の仕掛けを堪能。古くささのようなものは意外なほど感じられず、むしろ簡潔明瞭にして端正な筆致は、今昔を問わない質の高さであることに感心。姉妹の30年前の描写や切ない幕切れに思わず目頭が熱くなる。

    0
    2013年01月11日
  • 獅子座

    Posted by ブクログ

    いわゆる昭和の清張以降の現実感がある、本格ですね。
    最初に書かれたのは松本清張以前かもしれませんが、本格としては派手さより丁寧さがしっとり。

    0
    2011年11月01日

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