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  • サイコパス・インサイド ある神経科学者の脳の謎への旅
    3.6
    1巻2,640円 (税込)
    「山積されたスキャン写真の最後に読影した脳スキャン画像はひどく奇妙なものであった。それまで私が記載してきたスキャン画像の中でもまさしくもっとも異常なものに思えた。この画像のかわいそうな持ち主はサイコパスであるか、少なくともこれとかなり一致する画像特徴を有していることを示していた。このスキャン画像の主が誰かに気づいた時に、なにかの間違いであろうと思いこまないではいられなかった……。しかし間違いではなかった。あろうことか、このスキャン画像の持ち主とはなんと私であった」(原書「解説より」)。 「人間の生物学的要因は,その行動にどの程度影響を与えるのであろうか?」 サイコパスとは,「精神病質(その人格のために本人や社会が悩む,正常とされる人格から逸脱したもの)である人」と辞書に記されており,共感性の低さ・自制心の欠如・大胆さなどに関連する先天性のパーソナリティ障害と言われている。本書の著者,神経科学者のジェームズ・ファロンは,サイコパスの脳の構造上のパターンを探していたところ,なんと自分が精神病質の脳の持ち主であることが判明。本書は,その後自らを研究材料に,精神病質と犯罪性との関連性を研究した結果を書き下ろしたものである。

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ユーザーレビュー

  • サイコパス・インサイド ある神経科学者の脳の謎への旅

    Posted by ブクログ

    神経科学者でありサイコパスである著者の自伝です。
    著者がサイコパスと判断した脳スキャン画像は、なんと自分でした。
    家系や環境や遺伝的特徴の調査、友人・家族へのインタビューによって自らを科学的に研究していきます。
    サイコパスにも健常者と同様に個人差があり、全てが犯罪者となるわけではありません。
    著者も犯罪歴はありませんが、思考はサイコパスなのでしょう。
    しかし、健常者ほどではなくても社会と共存できています。
    実在するサイコパスの一人の例として、本人の言葉によって認知できる一冊。

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    2017年08月25日
  • サイコパス・インサイド ある神経科学者の脳の謎への旅

    Posted by ブクログ

    翻訳がとても難しかったり誤字脱字が多いのが難点、言葉の意味を調べて見たらそもそも日本語ではなく中国語だったりとかもありましたが、それを差し置いても内容は面白いです。
    当初は著者の自慢話の羅列のように感じられますが、後半に進んでいくと面白い。
    2章が脳科学の用語が多く、難解なのでその辺の知識がない方には苦痛だと思いますが、サイコパス的な脳を持っている人物が書く文章を堪能できるという点でも、オススメです。

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    2020年01月12日
  • サイコパス・インサイド ある神経科学者の脳の謎への旅

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    雑談が6割強

    ・脳の部位ごとに機能が異なり、どの部分が強く働くかということが、その人の性格に大きく影響する。
    ・これらの脳の成長は個人差があり、20代後半〜30代で成熟するのが一般的だが、60代などになる場合もある。
    ・性格は、遺伝による先天的な脳が、環境による後天的な刺激を受けることで形成される。
     親と同じような環境になる、同じような行動をとるというのは、後天的な刺激による影響。
    ・大別して以下2つの働きがある
     理性的認知=他者の思考を理解する力
     情緒的認知=他者に共感する力・・これが欠けているとサイコパスと呼ばれる

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    2020年01月05日
  • サイコパス・インサイド ある神経科学者の脳の謎への旅

    Posted by ブクログ

    ひとりの神経科学者が、研究のために撮った自分及び家族のMRI写真の中に、サイコパスの特徴的所見を持つものを見つける。てっきりどこかから紛れ込んだものだと思ったのだが、調べてみるとそれは自分の脳写真だった。
    これはかなり衝撃的な出来事で、人によっては立ち直れないくらいのダメージを受けると思う。
    しかし彼は、多少のショックを受けたのち、これを公にし、講演のネタにしたのだ。

    サイコパスというのは、学問的な定義はいまだに定まっていない。
    ただ、一般的には、浅薄、尊大、欺瞞、後悔のなさ、共感性欠如、無責任、衝動性、目標欠如、信頼性の欠如、易怒性などがあげられる。

    人の痛みに無感覚で、非人道的な行為を

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    2017年12月16日
  • サイコパス・インサイド ある神経科学者の脳の謎への旅

    Posted by ブクログ

    脳科学者がひょんなことから自身がサイコパス(精神病質者)だとわかったことをきっかけに脳の機能と精神病との関係を自分を症例として考察したことに関するエッセイ。
    この本自体が読者のレベルを全く省みず専門用語のオンパレードで、まさにそのことが著者自身の精神病質を物語っている。研究結果に基づく考察は説得力があり、バラエティ番組によく出ているナンチャッテ脳科学者が言っていることがあてにならないことがよくわかった。専門性が高い本なので、翻訳者が精神病学者で、訳がこなれておらず理解するのに骨がおれた。

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    2015年11月21日

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