映画化を知って、原作が気になり本日購入。
映画のCM動画を公式サイトで見たうえで原作読んでいます。
女装のきっかけは、急に来れなくなったモデルの代わりにストッキングをはいて、ドレスを当てた姿で妻のモデルになり(夫婦ともに画家です)、絵筆を走らされた体験から。この、ストッキングの描写がとってもなまめ
...続きを読むかしいです。あら、自分ってばこんなに足フェチだったかな?と興奮してしまいました。「グレタ、このことは秘密にして」という恥じらいの見せ方もそこら辺の女子に比べると格段に上です。
異性装から始まった物語が性別違和に進み、最終的には半陰陽だったという最後まで引っ張りまくります。
元々半陰陽だったから幼いころ同性(この場合男)との淡い恋愛もどきがあったという伏線という読み方でよろしいのでしょうか。
さて、ぶっちゃけた話をすると「旦那が一度女装したらそれが思いのほか快感だったのでその後も女装を続けていて、当人や妻がそれをリリーと読んで容認している状態」なわけですが、「あら?リリーがいたの?彼女また来るかしら?」「君が望むならね。」というすっとぼけた会話が繰り広げられます。「あら?リリーがいたの?」じゃなくて「アイナー、女装してないで夕飯の準備手伝ってよ!」とか言ってしまったら、この物語速攻終わってしまいます。この少し回りくどい感じが読んでる方をヤキモキとさせて、「リリーに会いたい!!」と思わせるのです。アイナーとリリーの間で行き来するところはファンタジー小説を読んでいるような気分になりました。
さて、物語中盤で「リリーの格好をしている時に心はアイナーになってしまった」という困った事態に当たります。リリーが自分をリリーと思っていてるのならば全然問題ないのです。ですが、「自分を男のアイナーと認識しているのに、格好はリリー」。自分をリリーと思っているなら自分で自分の姿にフィルターを無意識に書けている状態なので自分の姿は気になりませんが、男アイナー全開の時にリリーを見てしまうと「男がドレス着た状態」をなんのフィルターもなしに見せつけられる状態になるのでショックは大きいかと。
自分は映画の告知動画を見てから原作を読んだのでイメージは映画の見た目で出てきました。まっさらな状態で読んだらまたそれはそれで違った印象になるのでは。これは、映画を見に行きたいです。どう終わらせるのか気になります。上映している映画館が少なく、近所ではやっていないようなので調べてから行かなくてはなりません。
作中で男→女の性別適合手術が卵巣、子宮も移植して妊娠出産まで可能にするところまで行っているのですが実際は陰茎陰嚢除去と造膣手術までです。念のため。