作品一覧

  • がんを病む人、癒す人 あたたかな医療へ
    3.0
    1巻990円 (税込)
    「あなたは癌です」と告知される時代になった。 診断や治療方法の進歩で、かつて恐れられた癌もはるかに治りやすくなった。 しかし、技術が進めば進むほど、最先端の機器に囲まれた患者は、医療者のあたたかさを求めている。 癌治療の最前線で、医学教育の現場で、いま何が必要なのだろう。真のクオリティー・オブ・ライフとは何だろう。 医療する側と受ける側へのきめこまかな聞き書きから、21世紀の医療を問う。
  • アインシュタインからの墓碑銘
    5.0
    1922(大正11)年秋、アインシュタインは、日本への講演旅行の途中、日本郵船「北野丸」の船中で体調不良を訴えた。(癌を疑ったという)。 彼を診察し、回復に導いたのは、たまたま欧州から日本へ帰国するため同じ船に乗り合わせていた外科医・三宅速(はやり)である。 以後、二人は、お互いの家を訪問しあい、書簡を通じて友情を深めていった。 しかし、海を越えた二人の友情も、第二次世界大戦の勃発によって途絶え、三宅速は妻と共に岡山空襲の犠牲となった。 力及ばず両親を亡くした失意の息子・博は、戦後、アインシュタインへ父の死を知らせる。 やがて送られてきたアインシュタインの手紙には、英語とドイツ語の墓碑銘が同封されていた。  「ここに 三宅速と その妻 三宅三保が眠る。彼らは共に人類の幸せのために尽くし  そして共にその人類の過ちの犠牲になって逝った。  米国プリンストンにて 一九四七年三月三日  アルベルト アインシュタイン」 日本を愛し日本人を慈しんだ天才アインシュタインと医学を通して日欧の橋渡しに貢献した日本人外科医にとって、戦争とは何だったのだろう。 ナチス・ドイツのホロコースト、米軍の一般市民への無差別爆撃、原爆投下、そして九大生体解剖事件……。 近代史の暗部に踏み入り、戦争と平和の意味を現代に問い直す渾身の著。

ユーザーレビュー

  • アインシュタインからの墓碑銘

    Posted by ブクログ

    三宅速という医師との交遊を通じて、人としてのアインシュタインの実像が映し出されている。そしてその実像は、本当に人として素晴らしい存在であったことを教えてくれている。ともに戦争という哀しき時代に翻弄されながらも、決して壊れることのなかった友情。速に手向けた墓碑銘は、もしかしたら、二人が存在した意味を後世に残すための黙示録だったのかもしれない。

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    2016年12月25日
  • がんを病む人、癒す人 あたたかな医療へ

    Posted by ブクログ

    医師の父、医師の夫をもつ著者からみた、がん患者と治療にあたる医師のルポルタージュ。まだ、がん告知が一般的でなかった頃の少し古めのエピソードもありますが、今も変わらない患者たちの苦悩や真摯に「医」に向き合う医師たちの思いが描かれています。

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    2018年05月05日
  • がんを病む人、癒す人 あたたかな医療へ

    Posted by ブクログ

    主に医療従事者の中でがんにかかった人のエピソード、知識がある事と自分自身が病にかかったときの話は別と感じた。
    医師の職業の大変さにも触れられ、最近新人医師が美容整形などの、緊急手術や人の死の無い(少ない)分野に流れるのが分る気がした、医師になった理由付けが弱い人だけなのかもしれないけれど・・・

    0
    2009年10月07日

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