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  • 集合住宅と日本人
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 “コミュニティ”から“ガバナンス”へ。日本人の「共同性」の特質をあぶり出し、政治学の立場から都市居住と民主主義を考察する気鋭の論考。

ユーザーレビュー

  • 集合住宅と日本人

    Posted by ブクログ

    この本は特定多数の人に向けて書かれている批判の書だ。その矛先は都市工学や建築工学といった「理系的」にまちづくりに関わっている人たちに向けられている。
     要約するとこうだ、理系的に関わっている人は地域性や人の繋がりを絶対視して反論を受け付けない。何かあれば楽観的なコミュニティ論を持ち出してきて「住人たちの繋がり」に希望を託す。コミュニティという概念自体曖昧な上に、そのことに無自覚で共同性を謳うその姿はさながら「コミュニティ信仰」である。
     確かに「理系的」にまちを作ろうとする人たちは往々にして、夢見がちだ。ゲーテッド・コミュニティを批判し、開放的な町並みの風景を評価する人は、実はその町並み全

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    2009年10月04日
  • 集合住宅と日本人

    Posted by ブクログ

    コミュニティからガバナンスへ。
    居住者の同意に基づく共同性から公共性へ。

    三島由紀夫の提言「民主主義の美名のもとに人間の生き方や国の政策に関する意志決定を自分で行おうとせず、個人と社会と国家のとりあえずの目的を経済成長のみに置き、精神の空虚を物質的繁栄で糊塗する態度」
    家族を中心とした儒教の教え「修身・斉家・治国・平天下」
    利己主義でなく、共同性の制限のかかった自由・・・家族で育まれるべき。
    戦前の「家」制度の復活の是非

    家と国家の中間共同体の充実と信頼が必要。(フクヤマ)
    家のハコ、中間共同体のハコ。
    終身雇用、年功序列による会社主義・・・企業内組合(横断的な物ができない)、福利厚生の充

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    2013年01月28日
  • 集合住宅と日本人

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    本書は建築専門家や自治体などが、ともすれば安易に唱和する、近隣の相互交流としての「コミュニティ」を批判し、「現代社会という一生涯出会うことのない多くの他者と築くべき共同性」を提唱する。
    確かにコミュニティさえしっかりしておれば何とかなる、といった精神主義的な議論が散見されることは事実だし、時には建築設計者がプライバシーを半ば否定するかのごとく強引な仕掛けをおこない、それが住民から拒絶されるような、独りよがりもあるかもしれない。
    その意味で曖昧模糊とした「コミュニティ」から、より強制力や制限に軸足をおいた「ガバナンス」へと共同性のありかたを変えるべきではないか、という議論には賛同できる部分もある

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    2013年12月23日

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