職場の本屋の平積みからタイトルで購入。
アラブの革命は注意していたいから。
長沢先生は、東大の教授でこのご専門らしく、アラビア語も堪能。アラビア語のうんちくも多く、また、アラビア語でたぶんかかれた現地の文献の引用も多い。
しかし、今のエジプトの現状を知ろうとしたら、やはり、関係者の現場
...続きを読むでのインタビューではないか。
その意味では、ちょっと、分析があまいような気がする。根拠がまったくないが、読後の印象。
(1)若者、民衆の立場を高く評価しているが、もしかしたら、軍部がムバラクを見限っただけで、軍部が中心なのは何もかわっていないのではないか。
(2)ムスリム同胞団やイスラム主義者が果たして、軍部と協調し続けるという前提で大丈夫か。
(3)勧善懲悪ではなく、冷静に考えれば、ガザを一部開放したエジプト政府と、ファマスとファタハが合意し、さらに、イランの核開発がすすんでいる時に、イスラエルがどういう対応をとるかの視点が重要ではないか。
専門書の紹介という意味もあるようなので、最終的な判断は、専門書を読んでからにしたいが、もっと実地に即した情報が必要だと強く感じだ。