保護したメンフクロウとの19年に渡る生活を綴った物語。
一般的にフクロウというと、森で静かに無く印象しかないが、この物語を通してフクロウ(特にメンフクロウ)が非常に感情・表情が豊かで知能もある動物であることが分かる。 鳴き声、目付きなど、犬猫と同様一緒に暮らしてみてこそ読み取れるようだ。 主人公
...続きを読む(著者)のメンフクロウに対する大きな愛情も行間から伝わってくるし、それに応えているメンフクロウの姿も手に取るように分かる。
実は、我が家にもメンフクロウが居る。 ペットとしてフクロウを買う前の勉強として本書を手にとった。 専門書とは異なり実体験なだけに、フクロウの飼育方法の一般論とするには特殊すぎるのかもしれないが、フクロウを自分の家族として受け入れ付き合う方法が垣間見れた。 飼う前に半分ぐらい読んでいてそのまま放置していたのだが、フクロウを飼い始めて4ヶ月経った今、あらためて読み返してみると、主人公とメンフクロウのウェズリーがその場に居るかのように身近に感じられた。
特にウェズリーが寿命を全うするシーンは、まるで自分のフクロウがそうなったかの様に非常に切なく悲しい思いに包まれた。
動物との生活を描いた本だけに、ストーリー的に大きな起伏が有るわけではないが、メンフクロウという動物の(一般的には)知られざる魅力やほのぼのとしたエピソードが満載で、楽しく読める一冊ではある。