もうもうもう、どれを見てもかわいい。どれを見てもうっとりする。心が溶けるのを感じる。
掲載されているねこの刺繍は、すべて著者のhirokoさんが縫ったもの。もともとは、小柄な息子さんのために必要に駆られて服を作っていたそうだ。それがある時、当の息子さんから「リアルな刺繍をシャツにしてみてよ」と頼ま
...続きを読むれ、猫好きな彼のためにかわいいねこ画像をシャツの胸ポケットに刺繍したのがすべての始まりなんだそうだ。そのシャツの画像がネットで広まったことがきっかけで、海外からぜひ自分にもあのシャツを縫ってくれないかと依頼が殺到し、手仕事で遅々とした取引ながらも、色々な方にシャツを得るようになったらしい。
どんなお客様がいて、どんなねこシャツを着てらっしゃるのか、というのも興味が惹かれるところだが、そのエピソードも写真つきで紹介されているので楽しい。うら若い女学生さんから、貫禄のある大学教授、息子へのクリスマスプレゼントをこっそり用意するかわいいお父さんまで、いろんな国のいろんな人がこのhirokoさんのねこシャツに夢中のようだ。
たぶんこの方、もともとデザインのセンスがすごく際立った方で、シャツではなくて小さな巾着袋なども写真で紹介されているのだけど、ちょっとした花の模様の形とか色使いとか、そういうところにも才能を感じさせる見事な出来栄えで惚れ惚れしてしまう。
(こぎん刺しでさえ挫折している私には到底無理だけど)簡単な作り方も紹介してくださっているので、チャレンジしたい人はきっとこの図面を見ながら頑張れるようになっているのだろうなー。というか、実は私、この本の帯がねこシャツ注文優先権をかけた抽選券になっているというので喜び勇んで買ったはずなのに、すっかり申し込み締め切りが過ぎ切った頃まで申込みを忘れていて、それが今でもものすごく心残りである。(普通に注文しようと思ったら、年に一回、ものすごい運を勝ち抜いてその権利を得ねばならないらしい。)