手嶋兼輔の作品一覧
「手嶋兼輔」の「ギリシア文明とはなにか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「手嶋兼輔」の「ギリシア文明とはなにか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
ギリシャ文明のことを知っているようで知らない。
なにか適当な入門書がないかな?・・・と思っている人には絶対オススメの書です。
ギリシャの発祥からローマによる属州化までが書かれているのであるが、現代のギリシャにも興味が繋がるように書かれている。
コレだけ少ないページ数(232ページ)で短くまとめるのは余程知識が豊富でなければ出来ないことじゃないだろうか。
単なる羅列に終わりがちだけれど、流れとしてきちっと整理されていて無駄がない。
いかにも学者風ではなく、個人の興味、あるいは疑問点を中心にトピックを選んでいるのだが、その選ぶセンスがとても良い。
しかも、自分の理解したところの裏付けとして、的確な史料を参照している。
余程読み込んでいなければ出来ない作業である。
文章もとても読みやすく、著者に対する親近感が得られる。
Posted by ブクログ
ともすれば西欧文明の源流とされがちなギリシア文明について、そうではなくオリエント・ギリシアからなる「東地中海文化圏」の一文明であったという史観をベースに、ギリシア⇔オリエント、ギリシア⇔ローマの関係性を中心としながらその特性を解き明かしてゆく。
所謂「古典期」のギリシア文明は、その発祥からアイデンティティを確立するまでの重要な時期は、つねにオリエント、特に古くはエジプト、後にペルシアとの関係性を抜きに語ることはできないということがよく分かる。
まさに東地中海を囲む一帯との関係性において発祥し、成熟し、そして残っていった文明圏なのだという主張は筋が通っているように思える。
また、ペルシア戦争以前、ペルシア戦争以後、アレクサンドロス東征以後、ヘレニズム期・・・と、ギリシア人のオリエントに対する関係性や立場認識が徐々に徐々に変遷していく様も、手にとるように解き明かされていく面白さもある。
そして最後は「後輩」たるローマに政治的には制圧されるものの、地下水脈のように「東地中海文化圏」は生き続けていく・・・と締めて終わるのだが、ちょっとこの最終章の主張は論拠が弱く、面白みに欠けるのが残念。
前著に比べて、良い意味で「歴史学者っぽい」丁寧な書きっぷりになっていたのは個人的には良かった。