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「おぬしもワルよのぉ」でおなじみの代官像は実態とかけ離れている、ということを指摘する。実際の代官はどのように生活を送り、仕事をしていたか、当時の日記から解説していく。
代官は年貢取り立ての最前線にいるのだから、人数が多い。彼らのうち大半が賄賂などで堕落した生活を送っていたら江戸時代はあれ
...続きを読むほど長く続かなかっただろう、という指摘から始まる。
同じ代官でも時代とともに求められる職能が変化していったこと、幕府からの経費だけでは業務の遂行が難しく、異動時に赤字にならないよう努力して清算していること、勤務日は何日くらいだったかなど、色々な角度で分析しており、興味深い。
五代将軍綱吉のイメージが御犬様の馬鹿殿から、官僚制度を改革した人物へと変わった。歴史上の人物のイメージは学校で習う程度のことで固めてはいけないと反省した。