押田茂實の作品一覧
「押田茂實」の「法医学現場の真相」「法医学者が見た再審無罪の真相」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
「押田茂實」の「法医学現場の真相」「法医学者が見た再審無罪の真相」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
小説・文芸
Posted by ブクログ
著者は元日本大学法医学教室教授であり、数々の鑑定を手がけた。特に足利事件や、東電OL殺人事件など、有名な冤罪事件のDNA型判定において中心的な役割を果たしたことが多く、あの事件の再審の裏側はこうだったのかと真相を知ることが出来る。
本書を貫くのは、怒り、であると感じた。実際、裁判において著者の鑑定が言及されること無く原判決が誤った判断の元に下されることが多く、著者は怒りの余り、そういった間違った判決を下した裁判官の実名と、叙勲歴などを記して、このままで良いのかと疑問を呈する。
今著者は、大学を定年退官後、民間の法医学研究所を主宰し、様々な鑑定を引き受けているらしい。
DNA型鑑定というと、それだけで決定的な証拠能力を持っているかのように錯覚してしまうが、実際には足利事件に見るように、単純に被告のDNA型が被害者の遺留品に見つかったから被告が犯人と決めつけられるわけではないことが本書を読めばわかる。DNA型といっても、その一致率が1兆人に1人であればそのDNA型は他に持ちようが無いだろうが、1000人に4-5人、みたいな可能性であれば、偶然一致してしまう可能性は十分にあるわけだ。
データを活かすのも人次第というのを痛感する。それにしても本書を読んで空恐ろしいのは、証拠を捏造しているとしか思えない、警察・検事機構である。日本は一見とてもまともで権力者が正しく権力を行使していることに我々は漠然とした安心感を抱いているが、実際にはそうでもないことがわかる。提出された、報道された証拠が、本当に正しい証拠であるのか、我々は常に批判的吟味を必要とするのだろう。
Posted by ブクログ
微妙だなあ。
微妙ってのは、星三つか四つか。
内容は面白かった、これまでに読んだ、実際に司法解剖等でどういう症状からどう判断するかというところは案外少なく、まさに、DNA鑑定が裁判に利用されることの功罪、利点も含めた法医学を取り巻く状況が中心と言っていい内容。
後半には医療過誤問題も含め、何の疑念もなく神経部分に注射針ぶっ混むことが当たり前だったとか、そもそも、あらゆる筋肉注射が、組織を壊す可能性があるとか。
それが、昭和50年台くらいまでは是正されなかったというのは、本気で怖い。
ただ、文章が読みづらい。文の繋がりが判りづらい。だが、決してヒドイ分というわけではなく、その一方でその素人っぽいところが現場感を出していたのも事実。
Posted by ブクログ
死体が語る思いを読み取る。
足利事件を始めとするDNA鑑定、遺体に残された創傷といった物言わぬメーッセージを読み取る。それが法医学者の役目だ。
現場検証や死後解剖は厳密に行われるものだと思っていたが、人によっては杜撰に済ませ記録も不十分なままにしてしまうのか・・・。写真がないのは、一般人から見ても有り得ない。スケッチだけでは客観性に欠ける。
事件だけではなく、飛行機事故など災害現場での遺体確認も行う。
飛行機事故、阪神大震災と言った事例を挙げて遺体確認の難しさ、現場で必要な体制について述べている。
事故時には法医学医師に限らず全ての医師に召集がかかるのだが、医師が災害現場の遺体確認について述べている本は初めて読んだ。
まぁ、災害現場なんて頻繁に経験するものではないので、経験者が少ないという事もあるだろう。
最後に医療事故。
著者が若い頃、注射位置の副作用で奮闘したらしくその経緯から始まり、最近の産科離れまで述べられている。
今まであまり思わなかったが、たしかに医療事故は止む得ないか、過失かが論点になる。その分野はまさに医と法の重なる部分だ。
医と法についての根本的な部分ではなく、個々の事例に焦点が当てられていたのが、私の知りたい事とズレてて残念。
法医学の入り口として面白く読めた。