小野智子の一覧
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ユーザーレビュー
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日本経済に関する予測本です、この本によれば日本経済は根本的な改革を行い、2050年には今とは完全に別の素晴らしい国になっているという内容です。
日本の底力は素晴らしくて、筆者の書いた提言を取り入れていけば「きっとよくなるはず!」という内容の本は多くあると思いますが、この本のように、時間軸をいれて、
...続きを読む具体的な提言をした本は私にとっては初めての衝撃でした。この本の筆者である、クライド氏は、米国のお役人さんで日本も含めた貿易交渉をしていた方で、日本の良い点も悪い点も知り尽くしている様です。
2050年には素晴らしい国になる結論に対して、私のとったメッセージは、それに向けて来年(2017)からこの本に書かれれている内容に準じた改革をしていかないと、現状よりもさらに酷いことになることを暗示している様な気がしました。
それらの提言を実行するには、今までのメリットが受けられなくなる勢力が確かに存在していて、彼等の抵抗をどのように上手に処理できるかがポイントです。
1998年頃に私の勤務していた会社も含めて多くの会社が、戦後以来とも言える「赤字決算」を経験し、それ以来、いままで聖域であったことにもメスを入れ始めて、会社が変わってきた記憶がありますが、これと似たような、もしくは更に大きな改革が、この数年で起きる覚悟はしなければならないと思いました。
その改革は将来の日本経済にとっては、きっと良いはずです。その改革の余波を私が個人的にどれほど受けるか分かりませんが、それに対する備えだけはしておきたいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・日本企業の特徴、つながりの深い企業で作る準カルテル「ケイレツ」による支配、ジャストインタイム生産(カンバン方式)、カイゼン(継続的な業務改善)、シックスシグマ(品質管理)、戦略的産業(機械・半導体・コンピュータ・鉄鋼等)の発展を目指す政府の目標と補助金、円安政策と輸入関税(p7)
・日本の自動車会社が米国市場に参入するときには、自前の販売網をゼロから構築することなく、既存米国企業の販売網に便乗できたが、日本市場はそうではなかった(p10)
・ウルトラロープの出現(2012)以前は、超高層ビルの最上階にたどり着くまでにエレベータを数回乗り継がなければならなかった。これがオフィスビルや集合住宅の高層化を促した(p28)
・日本で人口が増えて経済が成長するにようになったか、幹部のほぼ半分は女性や外国人、5時過ぎにはオフィスは空っぽ、バーや居酒屋では閑古鳥が鳴いている(p33)
・3D印刷の技術は、さまざまな素材(金属粉、プラスチック等)が入ったカードリッジを、まるでインクのようにプリンターに装着することで、三次元の製品を作り出す。この技術によって、スケールメリットの重要性・組み立て作業の自動化・作るのに人手がかからなくなった(p36)
・日本経済危機のさなか、2017年5月、国会は第二の「岩倉使節団」を創設する法律を定めた。(p63)
・2022年、日米安全保障条約の枠組みに、インドが参加。さらに、オーストラリア、インドネシア、フィリピンも加わり、かつての日本の二国間協定は、いまや「大同盟」と呼ばれるようになった(p68)
・冷戦終結にも拘わらず、東アジア地域配備の米軍兵力が変わらなかった背景として、1)湾岸戦争、2)北朝鮮による核兵器・弾道ミサイルの開発、3)中国の急激な軍拡、があった(p71)
・人口減少を食い止めて逆転させることに成功した一部欧州の国の制度として、児童手当・保育制度・父親、母親にも手厚い育児休業制度・同性婚カップルによる養子縁組の合法化・非摘出子にも平等な権利を与える法整備(p98)
・法的に正統な父親がいない子供たちは、母方の祖父の戸籍に入れられる(p105)
・フランスは世界で最も手厚いとされる家族支援制度を導入、その一つに、家族の定義を緩和したこと。生活を共にする非婚カップル、母子家庭、父子家庭も支援対象とした(p109)
・最高水準の出生率を実現している国は、ある程度の移民を受け入れ、優れた保育所や就学前プログラム整備、勤務時間に融通がきき、働く女性の地位が高い、女性役員が活躍、女性の安全が守られ、家事・家族への責任を男性も分担している(p116)
・日本語で論争すると、下手をすれば相手を侮辱したとか個人攻撃したかのように受け止められかねない。日本語は意見の一致や社会調和を保つには良いが、イノベーションを妨げ、停滞を招きかねない(p135)
・2014年初め、安倍首相は大学受験資格の重要な要件として、TOEFLで一定以上の点数をとることを求める方針を出した。これに対する根本的問題として、1)学校での教育内容は、聞くこと・話すこと・コミュニケーションすることが重視されていない、2)教師のほとんどが英語を話せない(p138)
・テレビ番組や映画業界が、吹き替えを廃止して字幕を取り入れた。日本語の番組には英語字幕、英語番組には日本語字幕をつけた。日本にやってきた外国人は、日本語がわからなくても旅を楽しめるようになった(p148)
・英語は日本文化を守る手段であるばかりか、日本文化を世界に発信し、外国を部分的にでも「日本化」することに役立つことが分かった(p153)
・戦争によって徹底的に破壊された日本にもたらされたメリットとして、1)社会構造・商業的構造が開かれたものになり、数多くの企業が創業した、2)政府・産業間の協力体制が復活して、政府の権力が強化された(p160)
・日本の研究開発が不得意としていた分野として、1)モバイルインターネット、2)知的労働の自動化、3)モノのインターネット、4)クラウドテクノロジー(p175)
・電力会社に対して、自社地域内で電力を自給(独立した10系統)し、送電網を他の電力会社と大規模に連系させないように求めていた。これば原子力発電hの推進へと向かわせた要因があった(p190、201)
・IFR(統合型高速炉)では冷却材が停まると核反応も停まるため、メルトダウンすることがない。そのようなメリットがあるにも拘わらず、アルゴンヌ研究所(米国)で行われていた開発プロジェクトは、米連邦議会に予定より3年早く、1994年に終了した(p211)
・高経済成長時代、銀行融資額は企業の資本金の8-9倍であり、株主配当より銀行への利息支払いが重要であった(p222)
・占領軍当局は、経営者や保守政権、有力国会議員たちと結託して産業別組合の力を削ぎ、全国連合組織の結成が認められる、企業別組合(前身は、戦前の工場委員会)へと誘導した。その時の労使双方の合意として、1)正規雇用者は終身雇用、2)経営陣・従業員の賃金格差小、3)ストライキしない、であった(p223)
・高い関税と、様々な非関税障壁により国内市場を輸入製品から守った、国内向け価格は高い水準に保たれ、それが企業の健全な経営を支えていた。同時に、資本規制および、為替市場への介入により円相場が割安に保たれていた(p225)
・再生委員会が決めた根本的改革を行う分野は、社会保障とセーフティネット、職業訓練、農業、医薬、競争の5分野(p259)
・農業生産はGDPの0.9%、農業従事者は3.8%に過ぎないのに、衆議院の45%、参議院の60%は農協票が入っていた(p267)
・2017年には、農産物の流通販売を行う全農を、農協から独立、それまで適用除外とされていた独占禁止法の支配下においた。農協の金融部門は、農林水産省ではなく、他の保険・金融機関と同様、金融庁の監督下となった(p268)
・2017年末の提案により、かつての47都道府県は、15の大きな行政区分である州政府に改変された。知事(州政府)と議会には大きな権限あり、国防・外交・中央銀行以外はほぼ完全な自治体制をもった(p289)
2016年9月11日作成
Posted by ブクログ
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世界には非公開の立ち入り禁止の場所が多数ある。
それらから厳選された99カ所をその理由と共に紹介する。
索引、謝辞、クレジット有り。
1~3ページに、説明と非公開の理由、カラー画像や地図での構成。
所謂、一般人にとっての立ち入り禁止の場所、99カ所。
地図や航空写真、見取り図等でその姿が見えるのも
...続きを読むあります。
アメリカだけで30以上、イスラエルやロシア、中国、
北朝鮮もあり、衛星写真の技術で存在だけは明らかに。
国家の機密である軍関係や研究所、刑務所や収容所、地下施設
企業のデータや通信関係、秘密組織、密輸、宗教施設、私有地。
戦争や紛争、災害でのゴーストタウン。
所在地不詳の場所、未解明の史跡、ソマリアの海賊の村も。
立入禁止の理由は様々だが、
特に、軍事や核、諜報の施設は、存在自体が恐怖。
ゴビ砂漠の不明建造物の形状は不気味・・・何これ?
でもそれらは、ほんの一角。
アフリカや南米は紹介されてないんだよね。
日本では伊勢神宮だけ・・・なんか雰囲気違って癒される感じ。
Posted by ブクログ
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地球最後の秘境・・・拒む自然、人類の過ち等で辿り着くことが
難しい場所がある。そんな地の果ての45か所の驚く物語。
45か所は各4ページ、地図・モノクロ写真・本文での構成。
圧倒されるのは、自然の脅威です。
砂漠地帯・北極&南極の極寒の地・断崖絶壁に守られた熱帯雨林・
急峻な崖に囲まれた離島・或いは
...続きを読む磁気。まるで人類を拒むかのよう。
また、戦乱や汚染で立ち入れない場所に、野生生物が繁殖している
事実。自然の回復力の強靭さ。朝鮮半島の非武装地帯の豊かな緑、
チェルノブイリで生き抜く野生動物の群れ。
キプロスでは国のシンボル野生羊のムフロンが空き家に出入りする。
自然の成すがままに・・・兵器工場跡地を野生動物保護区とした試み、
或いはロシアの更新世パーク等、自然の回復力に委ねた取り組みも
興味深いものでした。
そして、消え或いは出現する湖、銭塘江の高潮、雷の多発地帯、
計り知れない規模の洞窟等、自然の奥深さを感じます。
最後に、北センチネル島の住民のように、まだ知られていない
民族がいるのにも驚きました。
Posted by ブクログ
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タイトルにもある通り、答えのない厄介ごとが99話並んでいる。
面白いのは確かなんだけど、明確な解が提示されないのは案の定、もやもやしてしまった。
Posted by ブクログ
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まだまだ人間がたどり着けていない場所が地球にはある、というだけでワクワクしてくる。ナショナルジオグラフィックの本なのでもっと写真の掲載点数が多いとよかった。
Posted by ブクログ
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