今風に解釈した『芸術家列伝』(神のごときミケランジェロ)
現代の尺度で絵画や彫刻のスケールを解説してくれたり、現代語で茶々を入れたりしてくれて面白い。
ミケランジェロの破天荒ぶりが。
読んでいて精神障害(何とは言えないが)傾向があったのかな……と思ったりもする。
他、どうしても外せないレオナルド
...続きを読むやラファエルら、癖のあるルネサンスの芸術家たちの面々も面白い。
タイプの違う天才が3人も同時期に現れたルネサンスのイタリアのエネルギッシュさに思いを馳せる。
史実を踏まえ、面白く噛み砕いて、楽しいフィクションとして再構成した作者の手腕に脱帽。
最終ページの参考文献の本の多さ、その勤勉な姿勢に拍手。
昨年イタリアへ行ったのだが……ミラノ、フィレンツェ、ローマ…どこへ行ってもミケランジェロの面影がある。
私はレオナルド派だと思っていたのに、この漫画とイタリアへ行くと、ミケランジェロに夢中になってしまう。ならざるを得ない。
それだけ多くの仕事をこなし、その偉業が残っている……“神のごとき”の枕詞が正しいことを実感する。