上村亮平の作品一覧
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Posted by ブクログ
7歳の誕生日に船に乗って、父はそれっきりいなくなった。
消えた父の面影を残したまま、貧しい叔父に引き取られた僕は
湖がある寒い街で少年時代を過ごし、大人になって港で働くようになる。
そこで盗難車や事故車を売買している男は、
かつて少年と父だけが知っていたサイモンそのものだった。
サイモンが語った船上での父と交わした言葉と最後。
アイスホッケー場で出会った彼女と、少年時代に近所にいた、今はもういない少女との思い出。
喪失を抱えてもなお、人は生きていく。
それは少年だけに限らず、サイモンだって、他の人だって同じ。
暗く寒々しい情景が浮かんだよ。
父の最後は、本当かなあ?