作品一覧

  • ダモダランの投資教室 ――企業を評価し、銘柄を選び、利益を手にする方法
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    本書で、「バリュエーションの司教」であるアスワス・ダモダラン教授はバリュエーションの基礎を抜き出し、重要な要素を過不足なく伝え、投資家が容易に理解できて、投資して勝てる企業を見つけるために、少数の入力値だけを用いて簡単に利用できるモデルを披露している。そのなかで、あらゆるバリュエーション方法を取り上げている。本源的バリュエーションや割引キャッシュフローによるバリュエーション、マルチプルバリュエーション、相対バリュエーション、リアルオプションバリュエーションにも言及している。読者は企業を素早く評価できるようになるだけでなく、株式調査リポートが行ったバリュエーションについても、それが本当に合理的なものかどうかを判断できるようになるだろう。  本書はさまざまなカテゴリーの企業の価値の要素を詳しく調査し、その価値の要素がそれぞれのカテゴリーで重要となる理由を説明している。取り上げるカテゴリーには、若いグロース企業、グロース企業、成熟した企業、衰退している企業、金融サービス企業、無形資産からなる企業が含まれる。それぞれ対応する価値の要素は、収益や拡張性ある成長、株式のリスクや無形資産の特徴といったものとなる。  ダモダランはiPhoneやiPadで利用できるuValueというアプリで本書を補完している。これを用いると株式のバリュエーションを簡単かつ直感的に理解できるようになる。読者は企業に関連する数値を入力したり、その数値を提供するデータサービスと結びつけたりすることで、企業の本源的価値や相対価値を素早く推定できるようになる。最新のケーススタディーも、投資家が株式や企業を評価する感覚を身に付け、理解するうえで役に立つだろう。  本書は、より繊細かつ正確なバリュエーション方法を開発し、シンプルだが効果的なバリュエーションツールと、成功するための公式を求めている個人投資家には必読の1冊である。
  • 企業に何十億ドルものバリュエーションが付く理由 ──企業価値評価における定性分析と定量分析
    4.8
    企業価値評価に欠かせないストーリーと計算!一度も利益を上げたことのない企業が何十億ドルものバリュエーションを付けるのはどうしてなのだろうか。なぜ巨額の投資を得られるスタートアップ企業が存在するのか。ファイナンスの教授であり、投資家としても経験豊富なアスワス・ダモダランが、数字を肉づけし、用心深い投資家にもリスクをとらせ、企業価値を高めるストーリーの力について論じている。ビジネスの世界には、説得力あるストーリーを語るストーリーテラーと、有意義なモデルや会計数字を作り出す計算屋とが存在する。事業を成功させるにはどちらも欠かせない存在ではあるが、両者が組み合わさることで事業は大きな価値を生み出し、維持することができるのだとダモダランは主張する。本書ではさまざまなケーススタディを通じて、どのようにすればストーリーテラーが数字を見事に語り、また計算屋が綿密な調査にも耐え得る、より想像力に富んだモデルを構築できるかを記している。ダモダランはウーバーの登場を検証し、ストーリーがバリュエーションに違いが生まれる理由を理解する鍵となることを論じている。ツイッターやフェイスブックはなぜIPO(新規株式公開)で何十億ドルもの価値が付いたのか、またひとつ(ツイッター)は停滞し、もうひとつ(フェイスブック)は成長を続けるのはなぜかを検証している。また、ダモダランはアップルやアマゾンなど、より確立されたビジネスモデルにも目を向け、企業の歴史がストーリーを強化も制限もすることを示している。また、ブラジルの世界的鉱山会社であるヴァーレの例を通じて、外部のストーリーの影響、国家やコモディティならびに通貨がどのように企業のストーリーを形づくるかを示してもいる。本書は数字をめぐるストーリーの効果や問題点、そして危険性を明らかにするとともに、どうすればストーリーの妥当性を評価することができるのかを伝えるものである。
  • 資産価値測定総論 1 ──リスク計算ツールから企業分析モデルまで
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    投資評価の第一人者、ニューヨーク大学スターン経営大学院教授アスワス・ダモラダンによる資産価値評価解説の決定版がついに完成。株式から債券、オプション、先物、実物資産まで、ありとあらゆる資産の価値を測定するための、最新かつ旧来のさまざまなツールとテクニックが満載。投資評価のすべてを網羅した実用的な指南書といえる。 本書では現在の最新事例と評価ツールをフルに活用して、評価が難しいとされるドットコム企業や非公開企業、金融サービス会社をはじめとするニューセクターの評価にも果敢にチャレンジする。さまざまな評価モデルの理論と応用を通じて、キャッシュフロー評価から相対評価、企業買収のための評価にいたるまで、評価の全プロセスを明確に理解するのに格好の内容だ。 本書は信頼のおける情報、分析・洞察のための貴重なアドバイスを提供し、以下をはじめとする、資産評価のカギとなる重要な題材のすべてを解説する。

ユーザーレビュー

  • 企業に何十億ドルものバリュエーションが付く理由 ──企業価値評価における定性分析と定量分析

    Posted by ブクログ

    企業に高いバリュエーションがつくのは、成長するという確度が高いストーリーがあるからである。バリュエーション評価をしても、定性的な裏付けがないと株価には表れてこないということを認識させてくれた良書。

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    2025年09月28日
  • 企業に何十億ドルものバリュエーションが付く理由 ──企業価値評価における定性分析と定量分析

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    おもしろい。
    序盤のストーリーとDCFモデルの話は改めて理解した。
    マルチプル法についての章はもっと多くの人が理解したほうがいい。マルチプルの仕組みを知ることでいかにバリュエーションがイマジナリーなものか改めて理解できた。恣意的なそれらしい数字を使い、論理的に見えるように仕立て上げ、化粧をして金をとる。
    価値と価格は別物、価格は価値に収束すると考えられる。
    価値などなくてももうすでにマーケットでとれるマルチプルに見合っていればそれでいい。マルチプルとして参考にする企業も、マーケットリーダーやコングロマリットなところのものではストーリーがなければ意味がない。ディスカウントをいくら効かせるかも恣意

    0
    2021年11月12日
  • 企業に何十億ドルものバリュエーションが付く理由 ──企業価値評価における定性分析と定量分析

    Posted by ブクログ

    企業価値を算出するのは、数字遊びではダメで、
    数値を裏付けるストーリーが重要だととく。

    投資家へのインタビューでも、
    成長ストーリーがあるか、
    その根拠があり、
    適切に株主とコミュニケーションしているか、
    が、バリュー投資家が重視することだと、
    語っていた。

    どうやって、投資家が価値を計算しているのか、
    理解できた。

    コンサルの立場としては、
    企業にどういうストーリーを語らせるか、
    をしっかりと考えないといけない。

    0
    2020年03月18日
  • 企業に何十億ドルものバリュエーションが付く理由 ──企業価値評価における定性分析と定量分析

    Posted by ブクログ

    現代のマーケットにおける株価の構造がわかりやすく書かれた良本。グロース株をやる人間は絶対読んだ方がいいし、バリュー投資家にも参考になることは多いと思う。企業のおかれているステージによって、ストーリーと数字のどっちに重きが置かれているかも参考になる。

    0
    2021年06月04日

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