作品一覧

  • 不思議屋/ダイヤモンドのレンズ
    3.2
    1巻1,100円 (税込)
    完全な顕微鏡を完成させた素人学者が、覗いてみた水滴の中に完璧な美をもつ女性を見出す「ダイヤモンドのレンズ」。ロボット物の古典として評価の高い「不思議屋」。独創的な才能を発揮し、ポーの後継者と呼ばれるオブライエンの幻想、神秘、奇想に富む8作を収録。怪奇幻想小説の新訳で大注目の南條竹則氏が、自身の思い出とシンクロする表題作を含め、愛着ある作品ばかりで編んだ珠玉の傑作短篇集。

ユーザーレビュー

  • 不思議屋/ダイヤモンドのレンズ

    Posted by ブクログ

    この作品集のジャンルはSFだろうか、どちらかといえばオカルトに近い感じがする。「ダイヤモンドのレンズ」は後の顛末を予想しながら読みつつ、後半での意外な展開に驚きました。ファンタジー色豊かであり且つ、流麗な文章により、この作品が世にでた時代の人達はミクロの世界に思いを馳せたのではないでしょうか。
    他に印象に残ったのは生前の自分がとった行動を悔いて現世に蘇る「チューリップの鉢」、「あれは何だったのか」は透明人間のルーツだろうか。「ハンフリー公の晩餐」はもっと内容を膨らませて読ませてほしいと感じるほどに好みです。
    逆に、謎が多すぎて物語に入っていけない「不思議屋」、「手品師ピョウルー」は表現力にもク

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    2021年08月11日
  • 不思議屋/ダイヤモンドのレンズ

    Posted by ブクログ

    ★このような陶酔と歓喜の瞬間を享しむためなら(p.49)
    古き良き怪奇と幻想という感じです。きょうびの読者には物足りないかもしれませんがこういうタイプのはゆったり楽しめます。

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    2023年05月21日
  • 不思議屋/ダイヤモンドのレンズ

    Posted by ブクログ

    怪談物のおもしろいところは怖さというよりも、綺麗に解決されないモヤモヤ感や、釈然としないところだと個人的に思っています。

    ミステリーなら怪談の現象にも何らかの説明をつけるでしょうし、ホラーに振り切ったなら、派手な流血や命の危険を強調すると思うのですが、
    怪談物は特にオチや伏線があるわけでもなく、命の危険までいくこともあまりない印象があります。(そもそも語り手が死んでいたら、怪談として伝わることもないですし)

    特に説明やオチもないけど、なんだか不気味で尾を引く。それが怪談の面白さだと自分は思うのです。

    この短編集の著者はフィッツ=ジェイムズ=オブライエンはアメリカの作家だそう。でも、収録さ

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    2020年03月09日
  • 不思議屋/ダイヤモンドのレンズ

    Posted by ブクログ

    この表紙ポカーンシリーズの、不思議奇妙怪奇な作品達は正直私には似たり寄ったりの印象だったが。作者はアイルランドに生まれ、遺産を食い潰し、アメリカに渡って執筆活動をした。他の病弱で夢見がちな作者達と異なり、世間に揉まれたのかなあ。非常にダイナミックな書き味で、我々を手品師のように活劇の世界に連れてゆくのだなあ。m&m'sというチョコレートがあるが、あんな感じ。チョコにチョコをコーティングして歯触りよくし、素材の持ち味を引き立てている。一歩踏み出た読ませる感で、惹き付けていると思う。

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    2018年08月11日
  • 不思議屋/ダイヤモンドのレンズ

    Posted by ブクログ

    太く短く破天荒に生きて散った
    フィッツ=ジェイムズ・オブライエン(享年34)短編集。
    親族の遺産を蕩尽してスッカラカンになってから
    ペンで身を立てたとは何事か(笑)。

    箱を開けるとカラフルな包み紙の
    キャンディ(ボンボンでもよい)が入っていて、
    一つ一つ違う味がする――そんな趣の一冊。
    甘かったり、ほろ苦かったり。
    無気味な話、読者を冷たく突き放すような話もありつつ、
    ヒューマニズム溢れるハートウォーミングな物語もあって
    心が和むが、
    そこには編者兼翻訳者の人柄が反映されているに違いない。

    表題作「不思議屋」はニューヨークが舞台だが、
    雰囲気はドイツっぽい。
    奇怪な商売人=不思議屋ことヒッ

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    2016年12月21日

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