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「安田次郎」の「全集 日本の歴史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「安田次郎」の「全集 日本の歴史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
日本の中世後半、鎌倉幕府の滅亡後の「建武の新政」から南北朝を経て、応仁の乱とその後、戦国時代の幕開け直前を扱った、「日本の歴史」第7巻。
キーワードは、タイトルにもある通り「悪党」。鎌倉時代までの「悪党」の概念が、室町時代にはどのように変容したか、最初と最後でわかる仕掛けになっている。天皇と武家と寺社、土民・百姓、様々な階層、職能の人たちが入り乱れて自己主張する激動の時代のダイナミズムが伝わってくる。
最近話題の「南北朝」「観応の擾乱」「中先代の乱」「応仁の乱」の時系列、人物関係を俯瞰できるので、それぞれの書籍資料(新書など)を読む前に読んでもいいし、読んだ後におさらいのつもりで読むのもよいかと。(私は呉座勇一著「応仁の乱」は読みました)。「応仁の乱」でお馴染み、興福寺一乗院別当尋尊も登場します。
応仁の乱を土一揆の別形態と読み取る、という新しい視点も紹介されていて興味深い。
それにしても、建武の新政から室町時代、まったく落ち着いていない。守護や国人の小さな戦、小競り合い、土一揆に飢饉と、安定する気配がない一方で、東山文化など日本独自の和風文化の基礎が築かれた時代でもある不思議。教科書で習った歴史から、アップデートされた情報もあり(2007年刊なので、さらに研究の進んだものもあるだろうけど)、日本の中世史をおさらいするには十分だった。
目まぐるしく価値観が変わり、世情は常に不安定。既成の価値観にとらわれない中世人のダイナミックな生き方には学ぶところは多いんじゃないでしょうか。