現代の錬金術と言われている、常温核融合(元素変換)について書かれた本。
核反応には大きく分けると2つあって、1つは核分裂、もう1つが核融合なのだそうだ。
2つとも大きなエネルギー放出することには変わりないのだが、核分裂が燃料1グラムで石油に換算すると1.8トン分のエネルギーを生むのに対し、核融合で
...続きを読むは石油8トン分のエネルギーを生み出すらしい。
ただし核融合の場合、反応に必要な温度が1億℃~10億℃だそうで、制御がしづらいという大問題があるようだ。
もし常温で核融合(元素変換)が実現できるとすれば、小規模な施設で大きな発電が可能になり、現在問題となっている核廃棄物の無害化、そして安価な物質からレアアースを創出するなど、まさに錬金術的なイノベーションが可能となるのだ。
この研究にはまだ多くの課題があるようだが、放射性廃棄物の処理技術については、ぜひ早期に実現していただきたいと思う。