作品一覧

  • 幸福論
    3.9
    不幸は至る所にあるものであるということを前提にすると、本書はそのような「日常的な不幸」に対する処方箋集ともいえる。 そしてその処方箋に共通するのは、自分の世界にこもるのではなく、外界へ興味をもつこと、外的なものに対して好奇心をもつことであるとラッセルは説く。 第一部 不幸の原因 1 何が人びとを不幸にさせるのか? 2 バイロン風な不幸 3 競争 4 退屈と興奮 5 疲労 6 嫉妬 7 罪悪感 8 被害妄想 9 世論に対する恐怖  第二部 幸福をもたらすもの 10 いまでも幸福は可能であるか? 11 熱意 12 愛情 13 家庭 14 仕事 15 非個人的な興味 16 努力とあきらめ 17 幸福な人間 解説 小川仁志
  • 格言の花束
    -
    格言とは、いわゆる処世やためになる「いい言葉」ではなく、ひとつひとつが極めて短い人生論である、と編者は述べている。本書が1958年以来版を重ねて読者に支持されてきた理由はここに尽きる。時代を超える珠玉のメッセージ。

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ユーザーレビュー

  • 幸福論

    Posted by ブクログ

    幸福論
    訳:堀 秀彦
    著:B・ラッセル
    角川ソフィア文庫

    ラッセルが数学者であることは知っていた。が、哲学者で、論理学者であって、ノーベル文学賞まで授賞されているとは知らなかった。

    数学者が、幸福論などを論ずるとはおもってはいなかったが、文学者であれば、これはもう納得である

    気になったのは、以下です。

    ・私はただ、諸君の常識となってくれればいいと希うところのものによってつづられた若干の評論を書こうとしてみたにすぎない

    ・不幸をたのしむどころか、不幸によって悩み苦しんでいる無数の男女のうちの幾人かがこれによって彼らのおかれている状況を診断し、そしてそれからの脱出法を示唆されてくれたなら

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    2025年01月24日
  • 幸福論

    Posted by ブクログ

    とても難しい本で、哲学初心者の私はとりあえず読み進めるという。でも、うまくいえないけどすごく惹かれる本。わかんないけど、面白い。初めての感覚かもしれない。
    巻末の小川仁志氏の解説がとても明解でわかりやすいです。
    あと最初のページにあるウォルト・ホイットマン(アメリカの詩人)の言葉もジワジワくる感じで。
    「成功は幸福の一つの要素でしかない。そのために他のすべての要素を犠牲にしてしまっては、決して幸福にはなれない」
    「思考のコントロール」これはカギになる言葉かと。
    考えるべきことを、考えるべき時に十分に考える力。
    これが不幸の解決策だと小川氏は書いています。
    もう一度読み返したいと思います!

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    2025年10月13日
  • 幸福論

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    次何読もうかと迷ったときは下手に書評に拠らず、古典を選ぶことにしてる。難解でツライことも多々あるが、結局は時間かけて読んだ甲斐アリと思えるから。
    この本がまさにそう。第一部「不幸の原因」はちょっとツラかった。それが第二部「幸福をもたらすもの」では一転、ラッセルの明るい熱量と思考を存分に味わえた。
    「幸福な人間とは、客観的に生きる人である、自由な愛情と広やかな興味をもてる人である(p329)」
    広い関心と友誼的な行動で幸福を“奪取”していきたい。

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    2018年11月24日
  • 幸福論

    Posted by ブクログ

    一番自分に響いたのは、

    「外的な条件が決定的に不幸なものでない場合、そしてその人の情熱と興味が彼自身の内部に向かってではなく、外側に向かって動いているかぎり、人間は幸福を達成することが必ずできるのである。」

    という一節。このことは何度も繰り返し本文中で説かれていて、自己没入が不幸の源泉の一つとして大きいことと、興味を外に向けて世界的宇宙的に広い意識を持ってバランスを取ること(有意識と無意識の協力、社会との統一融合が備わっていること)が幸福に繋がると結論付けられていると思う。
    このことは、伝統的な哲学と宗教が持つ形而上的な存在を前提に置かない、ポジティブな懐疑主義に基づく論理的分析でもって裏

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    2018年09月07日
  • 幸福論

    Posted by ブクログ

    1930年にバートランド・ラッセルが発表した、「幸福論」。原題「The Conquest of Happiness」(幸福の獲得)
    第1部では不幸の原因の分析と、」それを取り除く解決策、第2部では、幸福になるすべをまとめていると、巻末に掲載された「復刊にあたっての解説」に書いてありました。

    内容は現代にも通じる内容で、これを読んで、自分や現代人の身のまわりに置き換えて考えても、確かになと思う事ばかりでした。
    文章も読みやすい部類かと思います。
    一気に読むことができました。
    たびたび読み返して、自分に置き換えて、考えてみたいと思える一冊です。

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    2018年01月14日

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