営業関連の本。
神戸大学大学院経営学の教授/髙嶋克義氏の著書。
営業組織を作っていく上でのいくつかの要素に焦点を当てている。
営業データベースシステムのメリット、デメリット、解決方法
営業チームユニットのメリット、デメリット、解決方法
標準化のメリット、デメリット、構築プロセス、解決方法
最後の
...続きを読む「営業の標準化」のテーマでは、意外な気づきがあった。
営業の標準化をしていくことで、営業担当の能力開発が進んでいくというもの。
これまでは、企業として営業組織をみたとき、できるかぎり営業の標準化を進めていき、フォーマット化された営業にすることで効率的な組織になっていく。一方で標準化が進めば、営業担当の能力開発が進まなくなっていき、考えない営業担当が出来てしまうと思っていた。
実際は違うということが書かれていた。
営業の標準化ができることろは、「実は誰でもできること」であり、必ずしも営業がやるべき仕事ではないことが多い。これを別の担当をつくり(CSユニットなど)、標準化をしていく。標準化できない、頭で考えなければならないところは営業が専属で担当することでナレッジが溜まっていき、最終的に能力開発に繋がるとのこと。
営業の標準化への考えがガラッと変わった。
(いくつか箇条書きで)
・御用聞き営業は御用聞き営業のメリットもある(顕在化したニーズを必ず拾うことができるなど)
・営業データベースシステムは営業が使うだけではない。開発部門やバックオフィスも活用することができる
・データベースをうまくストックできるようになれば「●●に近いニーズは◆◆の事例」とすることができるようになる
・データベースを入力させる仕組みはメリットやフィードバック機能が必要
・チームユニット営業をしていくのであれば、評価制度を合う形で作らなければならない
・プロトタイプ(見本・事例)を顧客にみせることで、リアルにイメージさせることができる
・標準化できる部分を多くしていくことが企業にとっての競争力になる
・営業担当はそれぞれ日々の業務に追われている(ルーティン・プレッシャー)
・何かを思考させるときは、ルーティン・プレッシャーのない状況をつくる