姫岡とし子の作品一覧
「姫岡とし子」の「「社会」はどう作られるか?:家族・制度・文化」「ジェンダー史10講」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「姫岡とし子」の「「社会」はどう作られるか?:家族・制度・文化」「ジェンダー史10講」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
どちらかと言うと《「フェミニズム」寄りのジェンダー論》と思い手に取った。しかし違った。《ジェンダー史》という存在と意味を改めて考えさせられるキッカケになったと思う。
『正邪の判断はこの中には無い』
この本は自律している。何かに加担することなく冷静に方法論を考え、可能な調査結果を分析とその信頼性をも加味して思考を進めていく。少し“定性的“な感じもしたが、致し方ないのだろう。
主にドイツのジェンダー史を見ながら、日本のジェンダー史を辿って行く。
引き込まれたのは
第7章 身体
第9章 労働
第10章 植民地・戦争・レイシズム
ここいら辺りを読むと『ジェンダー史』というのはその時々の社会が作り
Posted by ブクログ
ジェンダー初学者としては、目からウロコの内容だった。特に、第5講「家族を歴史化する」、第6講「近代社会の編成基盤としてのジェンダー」は、視点の変更を迫られるものだった。
以下の点は、本書で特に衝撃的に受け止めた点として概略をメモしておく。
・ルソー、エミール、服従は女性の自然の状態、夫に従いつつましく家庭を守る妻の像を描いた。
・カント、人間の理性による自由な決定が不可能として身分制を批判、それができる成熟状態に達せられるのは男性だけで、女性は一人前でない「未成熟状態」の存在と考えた。これは「自然の性差」であると考えられた。それを後押ししたのは、17世紀の科学革命の台頭だった。近代科学、
Posted by ブクログ
「ジェンダー史」の成立までと、それが明らかにしてきたものを10章に分けて説いている。
実は本書を読む前、ちょっと誤解していて、ジェンダー研究の歴史のかと思っていた。
が、そうではなく、歴史学の中で、ジェンダーがどのように主題化していくのかということだった。
ならば、どうして「ジェンダー史学」とか「ジェンダー歴史学」という言い方ではないんだろう?
「ジェンダー史」という言い方が、歴史学業界では普通なのかなあ?
前半4章は、歴史学の研究の流れが紹介され、この整理はとても分かりやすかった。
ジェンダー史は、第一波フェミニズム、第二波を経て、生まれた。
第一波では、これまで歴史学が顧みてこなかった