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「姫岡とし子」の「「社会」はどう作られるか?:家族・制度・文化」「ジェンダー史10講」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「姫岡とし子」の「「社会」はどう作られるか?:家族・制度・文化」「ジェンダー史10講」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
ジェンダー初学者としては、目からウロコの内容だった。特に、第5講「家族を歴史化する」、第6講「近代社会の編成基盤としてのジェンダー」は、視点の変更を迫られるものだった。
以下の点は、本書で特に衝撃的に受け止めた点として概略をメモしておく。
・ルソー、エミール、服従は女性の自然の状態、夫に従いつつましく家庭を守る妻の像を描いた。
・カント、人間の理性による自由な決定が不可能として身分制を批判、それができる成熟状態に達せられるのは男性だけで、女性は一人前でない「未成熟状態」の存在と考えた。これは「自然の性差」であると考えられた。それを後押ししたのは、17世紀の科学革命の台頭だった。近代科学、
Posted by ブクログ
「ジェンダー史」の成立までと、それが明らかにしてきたものを10章に分けて説いている。
実は本書を読む前、ちょっと誤解していて、ジェンダー研究の歴史のかと思っていた。
が、そうではなく、歴史学の中で、ジェンダーがどのように主題化していくのかということだった。
ならば、どうして「ジェンダー史学」とか「ジェンダー歴史学」という言い方ではないんだろう?
「ジェンダー史」という言い方が、歴史学業界では普通なのかなあ?
前半4章は、歴史学の研究の流れが紹介され、この整理はとても分かりやすかった。
ジェンダー史は、第一波フェミニズム、第二波を経て、生まれた。
第一波では、これまで歴史学が顧みてこなかった
Posted by ブクログ
読んでいる途中だけど、第4章の記述の中で、歴史を考える上で、「正史」という見解はもはや成り立たず、ジェンダー史もある見方としての歴史の一つなのだ、という指摘は心に留めておく必要があると思った。
ジェンダー史だけでなく、障害者の観点から捉えた歴史とか、民族や移民の観点からとらえた歴史とか、多様な歴史の見方があるということを改めて気付かされる。
これまでの歴史の叙述から埋もれてしまった歴史を掘り起こし人々の歴史認識をズラすことに貢献してくれるのが、上記の新たな歴史学なのだろう。
だけど、できれば依拠した出典の明記の仕方がもう少しわかりやすいほうがいいなと思った。例えば、「〜〜(〇〇 2024)。
Posted by ブクログ
ジェンダーとはなんだろう。
本書は女性史について10個のポイントを挙げて解説する。
自分自身がイメージしていたものが歴史的に見るとある種思い込みであったことに気づかせてくれた。
例えば、一言で「フェミニズム」といっても母性主義に則ったもの(日本では平塚らいてうなどが代表)であったり、
ウーマンリブに否定的であったりと、決して一枚岩ではないことは興味深い。
また、かつて私が学んだ歴史教科書においては、女性が入っていようがいまいが、人々は一緒くたに「個人」「民衆」との記載であった。その上で女性参政権は〇〇年、などの注釈だったと記憶している。
しかし現在の歴史総合ではジェンダー配慮記載になっている