角田由紀子の作品一覧
「角田由紀子」の「性と法律」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「角田由紀子」の「性と法律」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
結婚、離婚と子どもについて書かれた第1章では、離婚したあと養育費の支払いを現在も受けている母親の割合は19.7%であり、平均月額は43482円ことが示されている。スウェーデンやドイツは養育費の不払いが生じた場合、国が立て替え、その分を相手から徴収する仕組みがあるが日本は社会的なお咎めも、給料の差し押さえなどの強制執行ができない。
性暴力について書かれた第4章では、1990年代後半ごろまでは、強姦剤に関して被害者女性の貞操観念が強かったのかどうかが審理の対象になっていたと綴られている。
これはジェンダーで法教育授業が作れるなあ。
Posted by ブクログ
新聞書評欄で、最近紹介されていたのを読んでこの本を手にした。
10年前に出された本だが、現在でも非常に勉強になる内容だった。
性をめぐる法律と、その解釈が、性被害を受けた女性たちの闘いによって、より良いものへと変えられてきたこと、現時点でさらに何が問題なのか、ということが具体的に理解できた。著者自身が弁護士としてその闘いに身を置いて頑張ってこられた、その経験をもとに書かれているために、とても説得力があった。
セクシャル・ハラスメント、売買春について、本質的に何が問題なのか、ということが理解できた。
「性的人格権」という概念は、これらの問題を考える上でキーワードになると思う。
Posted by ブクログ
本書では、性に関わる法律を扱っている。
民法という、我々にとって一番身近な法律から、DV防止法、刑法、売春防止法、風営法など「自分には関係ない」と思っている人が多い法律まで様々なものを取り上げる。
法律、というと小難しくてよくわからないと思う読者も多いかもしれないが、本書はとてもわかりやすい。
コラムとして各法律の条文が挙げられている点や、身近な事件、判例が挙げられている点が良い。
著者自身が弁護士として実務に携わっているし、法科大学院で教え、しかもなんと法律を専門に学んでこなかったというのだから、すばらしい。
さて、わが国では政治に女性が関わることが少なく、なかなか女性側の視点に立った法律
Posted by ブクログ
女性弁護士でもある著者が、性をめぐる法の問題点を指摘する。DV防止法、売春防止法、男女雇用機会均等法など、具体的な法をトピックスとして、そこに潜む課題を浮き彫りにしている。ただ感情的に意見を述べるのではなく、弁護士らしく論理的に展開されることから、男性が読んでも腑に落ちるところが多々あった。
色々な法律を取り上げる中で、著者が最も主張したいのは「男性が作った法律と現代社会とのズレ」であり、その結果「女性たちの声が抑圧されてきた過去と現実」に尽きるだろう。子どもを産んでも働き続けることができないという女性だけの不利益や、性暴力の被害に対して親告罪が適用されるという現実、売春を行う女性の多くは経済