[英語と米語と]一言に英語と言ってもイギリスとアメリカ、そしてその国内ですら様々な違いが見られるもの。本書では地域や階級などに着目しながら、英語の中の多様性を眺めていくとともに、多様性が果たした役割について考察が加えられています。著者はいくつかの英和・和英辞典の編纂に携わられている野村恵造。
学
...続きを読む校教育である程度「画一的に」英語を習った身ですので、本書で示される英語の多様性には何度も驚かされました(日本語でも方言により大きな違いがあるので、英語にそれがあるのも言われてみれば実は当たり前なんですが...)。独特の発展の背景にまで踏み込んでいますので、「英語はちょっと...」という方にも楽しみながら英語について学んでもらえる作品かと思います。
英語を学習する際に日本人が首をひねってしまう点(私の場合は、「この動詞って前置詞が必要なのか?」)のいくつかは英語・米語間の差異に由来し、大まかに言えば「どっちもあり」であるというのは勉強をする上で肩の荷を少し軽くしてくれるかも。英語学習のモチベーションアップにも有用な一冊ではないでしょうか。
〜英語の今後を考える際のキーワードは「脱英米化」と「多極化」だ。〜
「英語」っていう単語の使い方を振り返らせてくれました☆5つ