ビジネスマンに必要な内容がこの1冊にまとめられている。
■仕事は自ら「創る」可きで 与えられる可きではない(その一)
⇨仕事はこちらから迎えに行くもので、向こうからやっては来ない ということを自覚する。
自力本願のビジネスマンは自立できており、スペシャリティ(専門職)を持っている。
三つのS
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1.Strategy 戦略的発想と行動
2.Speed 決断と創造のスピード経営
3.Simple 単純化によるコア・コンピタンス(核心)の発見
■仕事とは 先手先手と「働き掛け」て行くことで受け身でやるものではない(その二)
⇨目的と目標がない、はっきりしていないことが最大の問題。
先手先手と働き掛けることは計画に計画を重ねること。
■「大きな仕事」と取り組め 小さな仕事は己を小さくする(その三)
⇨本と人と旅は、魂の触媒。
知らない土地は人の視点を変え、生き抜くアイデアとエネルギーを与えてくれる。
読書は人間にとって必須のビタミン剤であり、実力を保つには必要不可欠。
■「難しい仕事」を狙え そして之を成し遂げる所に進歩がある(その四)
⇨信用は、難しい仕事、厳しい仕事をやり遂げた時に、初めて築かれるもの。
易しい仕事をやり続ける限り、一生かかっても信用は身につかない。
信用は他人が判断するものだが、自分自身で創るもの。
信用を持ち続けるには難しい仕事に挑戦し続けることしかない。
難しい仕事に取り組んだら「止めを刺す」ことで初めて成就する。
責任三カ条
①命令・復命・連絡・報告は、その結果を確認しその効果を把握するまではこれをなした者の責任である。その限度内に於ける責任は断じて回避出来ない。
②一を聞いて十を知り、これを行う叡智と才能がないならば、一を聞いて一を完全に行う注意力と責任感を持たねばならぬ。一を聞いて十を誤る如き者は百害あって一利ない。正に組織活動の癌である。削滅せらるべきである。
③我々にとっては、形式的な責任論はもはや一片の価値もない。我々の仕事は突けば血を噴くのだ。我々はその日その日に生命をかけている。
■取り組んだら「放すな」 殺されても放すな 目的完遂までは(その五)
⇨儒学者安積艮斎「途中にして怠れば、前功を失い、未熟に復る」
途中で中止すると、それまでの努力や成果はゼロになってしまい、またスタートラインに並ばねばならない。
「死んでもやり抜く」くらいの根性がないと、この無駄は取り返しがつかない。
ソニーの求める人材
成果=能力×意欲×プラス思考
目的を持った人は必ず成果を出す。
目的が理念、哲学の概念
目標は目的の下位に位置して、目に見える数値化、具体化されたもの
■周囲を「引き摺り廻せ」 引き摺るのと引き摺られるのとでは永い間に天地のひらきが出来る(その六)
⇨自分の言葉と行動力を持たない人は奴隷である。
自分の頭で考え、自らの言葉で語り、その言葉通りに行動すること(知行合一)
なにか事を成就しようとしたら、周囲を引き摺り廻すリーダーシップが欠かせない。
■「計画」を持て 長期の計画を持って居れば 忍耐と工夫とそして正しい努力と希望が生れる(その七)
⇨意識化された計画は、確固たる目的となり、さらにより具体的な目標を創造する。
自分、会社、社会の区分で、一年ごとにどういうことが起こり、それにどう対応し、自らの人生をどう設計していくかをプランニングする。
「種」を蒔き、やがて花が咲き、実が成る。
タイミングを間違えた計画は、無計画より被害が大きい。
■「自信」を持て 自信がないから君の仕事には迫力も粘りもそして厚みすらがない(その八)
⇨度量と自信は心の問題。
志により、信念が生まれ、自信という形になって人の言動に現れてくる。
■頭は常に「全廻転」 八方に気を配って一分の隙もあってはならぬ サービスとはそのようなものだ(その九)
⇨八方とは四方と四隅。あらゆることに考えが及び、気配りができること。
気配りは相手の心情、状況への思いやり、
ご機嫌取りはその場限りの日和見で、エゴの裏返し。
相手が何を考え、何を欲しているのかがわかった時に、我が気を相手の中に配ることが気配りである。
■「摩擦を怖れるな」 摩擦は進歩の母 積極の肥料だ でないと君は卑屈未練になる(その十)
⇨プラスの摩擦とは、モノの核心、世の道理に沿っているかどうか。
摩擦を怖れない人とは信念がある人。
信念とは、筋が通っているか否か。
思いつき、その場限り、不連続、思慮がないと結びつくものはトラブルメーカーとなる。