小説・文芸 - 小学館文庫作品一覧
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4.0永田町を震えさせた問題作! 三世議員の黒部優太郎は、典型的なボンボン議員だ。部会や委員会をさぼってはデートに明け暮れていた。もっぱらその尻ぬぐいをしていた秘書の橋本は、自分が政治家になるという野望を隠さなくなった。優太郎は、自身の相次ぐスキャンダルと、橋本が周到に準備した策略にはまり、議員辞職を余儀なくされる。 橋本は補欠選挙を勝ち抜き、晴れて代議士となった。三権分立のうち、どうして一番大切な立法を構成する国会議員にだけ試験がないのかを疑問に思っていた橋本は、程なく、政治家にも資格試験を義務化する「国会議員基礎テスト」法案の立法に向けて邁進するのだが……。 ベストセラー 『限界集落株式会社』の黒野伸一が国会議員の在り方に一石を投じる、全国民必読の政治エンタテインメント!! ※この作品は過去に単行本として配信されていた『国会議員基礎テスト』 の文庫版となります。
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3.3ポーランドNo.1ベストセラー作家上陸! 《もう少し早く彼女にプロポーズしていたなら、あんなことにはならなかった――》 十年前、プロポーズの直後に暴漢に襲われたエヴァとヴェルネル。目の前でレイプされたエヴァはそのまま失踪した。絶望の日々を送るヴェルネルは、偶然フェイスブックで見つけた彼女の写真を手がかりに、単身で捜索を始める。チャットを通じて彼を助けるのは、調査会社経営者の妻カサンドラ。彼女にもまた、決して人には言えない秘密があった……。 ポーランドNo.1ベストセラー作家によるスリラーが満を持して日本上陸!読み出したら頁をめくる手を止められない、数頁チラ読みの誘惑に駆られまくる、驚異のスーパーページターナー本!
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3.5ラスト1行に震撼!驚愕の恋愛ミステリー。 奈子は、大学の通学路ですれちがう男性がとても素敵で、ずっと気になっていた。話しかけることもできず日々は過ぎ、いつのまにか彼と会えなくなってしまう。彼との再会を夢見る奈子。親友の葵とともに彼の行方を捜すも、いつもあと一歩のところですれ違ってしまう。果たして彼と奈子は再会できるのか?その先にある「戦慄のラスト」とは・・・・?! 短編「四谷三丁目の幽霊」、蘇部氏による抱腹絶倒「ぬぁがーいあとがき」収録。解説は狩野大樹氏。 WEBで期間限定全文公開をするとたちまち大反響。「最後の結末に身の毛もよだちました」「とにかく面白くてあっという間に読めた」「何度も読むと違う面白さが浮かび上がってくる」など沢山の感想が編集部に寄せられた。 読み始めたら止まらない!驚愕の展開が待ち受ける恋愛ミステリーを是非ご堪能ください! ※本書は『小説X あなたをずっと、さがしてた 【電子オリジナル版】』の文庫版です。 電子オリジナル版には入っていない、書き下ろし短編『四谷三丁目の幽霊』、あとがき、解説文が入っております。
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4.8全ての親娘に。もらい泣き必至の結婚式小説。 「あたし、生まれてきてよかった」 ベストセラーシリーズ『バッテリー』完結から12年! ついに辿り着いた あさの文学の最高到達点! 謹啓 光がきらめきを増し、本格的な夏の到来を感じるころとなりました。 この眩しい季節に、わたしたちは結婚いたします。 つきましては、わたしたちの結婚の宴にぜひとも ご臨席をお願いしたく、 招待状をお送りさせていただきます。 わたしたちが、わたしたちの新たな旅立ちを 祝っていただきたいと思う方々だけを ご招待した、ささやかな宴です。 ご多用中とは存じますが、どうか、よろしくお願い申し上げます。 謹白 日時 七月一日 午前十一時より 場所 やまべリラホテル 二階 インディゴ 九江 泰樹 瀬戸田 萌恵 「私たち、本物の夫婦になれるかな?」 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『末ながく、お幸せに』 の文庫版となります。
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4.0絵本から飛び出した少女は錬金術師の末裔! 女子中学生の小寺音々は、一学期の終わりの日曜日、近所の神社で開かれていたフリーマーケットで、うっかりお目当ての本と間違えて、一冊の古い絵本を買ってしまった。タイトルは『仕掛け絵本の少女カイ』。ひらくとレトロな洋館が飛び出す、まさに『仕掛け絵本』なのだった。しかもこの本、古書店に売り払っても学校の本棚に置いて帰っても、必ず音々の前に戻ってきてしまう怪奇ストーカー本で、ついには勝手にページがめくれて、中から黒いワンピースの三つ編み少女が飛び出してきた。何を隠そうこの少女こそ、錬金術師の末裔を名乗るカイだった。 独特な理論で現実世界をひっかきまわし、つねに台風の目になるマイペース魔女っ子のカイ。だが、カイの絵本の中はさらにカオスで、伊達政宗などの有名な武将や歴史上の人物たちが時系列関係なしに闊歩している。不思議 だらけのカイと、ついでに、大人の事情で親戚中をたらい回しにされているイトコのタカユキとともに、ネネはご町内の事件や家族トラブルの解決に乗り出すことに……。 はたして多感な女子中学生は、摩訶不思議なひと夏の大冒険で「今よりもうちょっと幸せ」になれるのか!?
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-十津川シリーズの秀作五作を収めた短編集。 十津川警部シリーズには、多くの長編とともに味わい深い短篇も多い。本作は、東北地方を舞台にした秀作5作を収録しています。 「ゆうづる5号殺人事件」は、東京駅に着いた東海道新幹線で忘れものが見つかった所から話が始まります。その所持人である男性が亡くなっていることがわかります。調べを進めると、その後、被害者の関係者である女性の死体が阿武隈川で発見されました。容疑者の存在が浮かんで来ますが、どちらも犯行時間にアリバイがありました。容疑者の企てをどう見破るのか!? 「急行べにばな殺人事件」は、十津川の部下である亀井が容疑者となってしまうという驚きの展開です。高校の同窓会に出席した亀井は、次の日に別れた同級生が急行べにばなで殺されたことを知ります。そして、犯人ではないかと疑われ、留置されてしまいます。ここにも、容疑者にはアリバイがあるのですが……。 既に廃止されてしまった「ゆうづる」「べにばな」「あいづ」が登場。鉄道ファンには懐かしく感じることと思います。 十津川警部の活躍を、お楽しみ下さい。
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4.0稀代の医療革命者の決定版評伝。 徳洲会は巨大で不思議な病院グループである。年商は4201億、職員数3万8000人、病院数71、1日の平均入院患者数1万7300人、外来患者数2万4000人(2017年6月現在)。かくも巨大な病院グループを、徳田虎雄はいかにしてつくりあげたか。 それは「たった一人の反乱」から始まった。高度経済成長のまっただなか、大都市圏でも夜間の救急患者を受け入れる病院は極めて少なかった。アメリカ帰りの徳田は、そこに単身乗り込み、年中無休、24時間誰でも診ると宣言。「日本中に病院を建てる」とぶち上げた。患者を奪われると恐れた医師会の妨害、国政選挙への挑戦を経て、巨大病院グループを築いた徳田だったが、既得権益を持つすべての存在が、彼の敵だった。選挙違反やグループの内紛、資金繰りと外資との相克、そしてALSという大病。次々と襲う困難にも、徳田は強靭な意志で立ち向かう。この男の戦いの軌跡を追う決定版評伝。
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3.92011年本屋大賞受賞、大人気ミステリの映画版ノベライズ。 豪華客船で起きた殺人事件に、影山ピンチ! 久々のバカンスに出発した令嬢刑事の麗子と執事の影山。しかし、シンガポールに向かう豪華客船の中で、謎の殺人事件が発生。船から海に投げ込まれた死体に、船内は騒然となる。 「お嬢様、今回の事件の真相、皆目見当もつきません」 いつも鮮やかな推理を披露する影山も、まさかのギブアップ――!? さらに、偶然、同じ船に乗っていた風祭警部も加わり、事件はますます迷宮入りしていく。 そしてついに、麗子も犯人のターゲットになって……。 容疑者は、乗員乗客3000人。麗子お嬢様を助けるため、影山が奮闘する!!
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3.5「失礼ながら、お嬢様の目は節穴でございますか?」 令嬢刑事(デカ)と毒舌執事が難事件に挑戦!ユーモアたっぷりの本格ミステリ、ここに登場! 国立署の新米刑事、宝生麗子は世界的に有名な『宝生グループ』のお嬢様。 『風祭モータース』の御曹司である風祭警部の下で、数々の事件に奮闘中だ。 大豪邸に帰ると、地味なパンツスーツからドレスに着替えてディナーを楽しむ麗子だが、難解な事件にぶちあたるたびに、その一部始終を相談する相手は“執事兼運転手”の影山。 「お嬢様の目は節穴でございますか?」 暴言すれすれの毒舌で麗子の推理力のなさを指摘しつつも、影山は鮮やかに謎を解き明かしていく―― 書き下ろしショートショート収録! 2011年本屋大賞受賞、2011年 年間ベストセラー1位の大人気ミステリ! 櫻井翔&北川景子のW主演でドラマ化され、2013年には同キャストで映画化!
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-生きてるクジラを楽しもう! 2018年12月、突然IWC(国際捕鯨委員会)からの脱退を表明し、2019年7月より商業捕鯨を再開することになった日本。世界的な反捕鯨の風潮のなか、それは正しい選択なのか? クジラとの長い歴史をもち、クジラの恩恵を深く受けてきた日本だからこそ、新しいクジラとの付き合い方があっても良いのではないか? ジュラ期の恐竜、ブラキオサウルスの25メートルよりもさらに10メートル以上も長い、現存する地球最大の哺乳類、クジラ…そのクジラが目の前でジャンプする姿を見ることが、面白くないはずがない。好奇心のかたまりのキューソク氏が、自ら体験したクジラの魅力と不思議をたっぷり語る、汗と涙と笑いの体験的事始め探鯨エッセイ集。今回のIWC脱退問題および最新鯨図鑑+ホエール・ウォッチングポイントガイドも付いて、この一冊で、居ながらにして、今日からあなたもクジラを丸ごと楽しめます。
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-いくら惚れっぽくても、悪は許しませんっ! 年若い女大家おはんは長らく借り手がなかった法華長屋に店子が決まって胸をなでおろした。越してきたのは室町一丁目の呉服商・京屋の仕事を専門に請け負う仕立屋三人。その京屋、半年前に身代限りになったが、又兵衛という旦那が買い取ったのだとか。すらっとした男前の才蔵を頭株に、脇を固めるように浅黒い与市、下がり目の小六がこざっぱりした形で、よろしくと頭を下げたから、おはんにすれば、まさに渡りに船だった。だが、この三人、実はお広敷伊賀者という歴とした武士で、又兵衛はその番頭を務める旗本だった。時あたかも江戸では不穏な動きがつづき、大奥の一切を取り仕切る年寄・今和泉と御目付神保中務が世情の安寧を願って白羽の矢を立てたのは、女人に目がないが、酸いも甘いも噛み分けた直心影流の達人・名取又兵衛だった。顔の広い又兵衛が早速、京屋に目を付け、大番頭にしっかり者の紋蔵を据えて百人からの陣容を、あっという間に整えたが、妙な男が紛れ込む。自らを三木助と名乗り、前の京屋の五番番頭だというのだが、これがとんでもない男で……。江戸の長屋は恋あり、剣あり、笑いあり!これぞ著者最高の書き下ろし“大笑い時代小説”新シリーズ第1弾。
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3.0恐るべし熔化の術!秘剣・滝止敗れたり!? 次男・重二郎を溺愛するあまり、なりふり構わぬ振舞いに出る実母・桜香院に腹心の江戸家老・黒岩監物が目を剥いた。北山藩の財政は、伊豆国諏久宇の飛び地に産する良質の天草から作る寒天収入に支えられていた。桜香院が跡目相続の御沙汰を得んと、こともあろうに、幕府に飛び地返上を申し出たというのだ。城下の寒天問屋から多額の賄賂を手にしていた監物が拱手傍観するわけがない。母の命が危うい。これまでのいきさつ、母子の恩讐を越えて一郎太が立ち上がった。――真冬の甲州街道小仏峠は雪に覆われていた。「重二郎の一粒種、重太郎病に倒れる」の報に接した桜香院は、取るものも取りあえず国元に急いでいた。それとなく桜香院の駕籠を視野に入れて、後を追う一郎太と神酒藍蔵、ひとり駕籠に先行して警戒を怠らぬ国家老の配下・興梠弥佑。雪の降り積もった峠道に立ち塞がった山賊を目にした監物に、もとより驚きはなかった。思惑通り、なすすべなく倒される供侍。そこに満を持して駆けつけた一郎太ら三人の斬撃はすさまじく、勝敗の帰趨は一瞬で決した。だがそれは北山藩の土台を揺るがす大騒動の序章にすぎなかった。大好評「鬼一シリーズ」第5弾。
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5.0直木賞作家が描く「幻の女流作家」の運命! 明治の後期に、沖縄の士族の家に生まれたツタ。父親の事業の失敗によって、暮らしは貧しくなり、父親が亡くなったことで母と二人きりの暮らしになった。しかし、女学校の友人・キヨ子の家で音楽や文学に触れるうち、「書くこと」に目覚める。 雑誌の短歌欄へ投稿を始め、千紗子という筆名に出会い、自分の裡にあるものを言葉にし始めた。窮屈な世界から自分を解き放つ術を得たツタは、やがて「作家として立つ」と誓う。 高校卒業後の教員としての仕事、異国での結婚、愛する我が子との別れ、思いがけない恋愛――さまざまな経験を経て、ツタはとうとう作家としてデビューする機会を得た。昭和七年、婦人雑誌に投稿した短編小説が意外な形で評価されたのだ。 ところが、待ち受けていたのは、思いもよらない抗議だった……。 『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』で直木賞を受賞した著者が、実在した「幻の女流作家」と呼ばれるひとりの女性の数奇な運命を描く。
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3.7走り出す、世界が変わる。人生すらも! ようこそ、ロードバイクの世界へ! 竜二は、大学進学のため上京した。ママチャリを買いに行った深大寺サイクルで、居合わせた客達に囲まれ、ロードバイクを買わされてしまう。そんなおせっかいなおじさん達と練習し、初出場した草レースで入賞した竜二は、ロードレースの楽しさに目覚めていく。そして、ライバルとも言える同い年の圭と出会い、実業団レースに臨む。日本初の自転車山岳レース小説『ヒルクライマー』を上梓し、赤城山ヒルクライムを考案した著者、初の本格ロードレース小説。 「こんな小説が読みたかった! ロードバイクをはじめたい人にも、是非読んでほしい」栗村修氏(ロードレース元プロ選手、解説者)絶賛!!
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3.8ポーランド発怪作ミステリーシリーズ第2作。 古都サンドミエシュのシナゴーグで見つかった女性の遺体。咽喉元を幾重にも切り開かれ、体中の血を抜かれて不自然なほどに真っ白になった「名士の妻」の無残な姿に、町の人々は騒然とする。独り身となりワルシャワから新天地に赴任した傷心の検察官シャツキは、久しぶりの大きな事件に腕を鳴らすが、やがて第2の遺体が発見され……。 欧州一ボヤく男、中年検察官シャツキが殺人事件の謎を追う「地獄めぐりの旅」。第3作『怒り』、第1作『もつれ』で日本のミステリーファンを驚かせた「ポーランドのルメートル」による怪作シリーズ、衝撃の第2作。
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4.0田沼意知殺害の真相は?新シリーズ開始! さつきは、兄や母親と絵草紙屋を営んでいたが、母・お登勢が体調を崩して寝込んでしまう。母を蘭方医に診てもらおうとしたが、伝手のないさつきは紹介してくれる人を探そうとした。そこで思い出したのが、店に来た佐野という武士のこと。自分の家系図を、老中の子息である山城守田沼意知に進呈する話をしていた。佐野を捜し当て、知り合いの栗橋と兄の喜重郎と訪ねたさつきだったが、佐野は、家系図を渡したもののその後何も返事もない田沼への悪態をつくばかりだった。 そこで、杉田玄白の塾にいる医師を紹介してもらおうと、さつきは地本問屋に出かけた。偶然居合わせた侍に紹介状を書いてもらい、大槻玄沢という医者に母を診てもらうことができた。しかし、病の悪化した母は亡くなってしまう。病床で、母は自分がさつきの生みの親ではないことを告げた。 母亡き後、上手くいかなくなっていた万葉堂を立て直すために、友人のおよねに勧められて読売(新聞)を出す事にしたさつき。そんな折、田沼意知が佐野に刺殺されたことを知る。それを書こうとするさつきに妨害の動きもあって…。事件の背後にあるものは? 気鋭の作家による待望の新シリーズ(2018年5月発表作品)!
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4.7ヤマト「宅急便の父」が胸に秘めていた思い。 2005年6月に亡くなったヤマト運輸元社長・小倉昌男。 「宅急便」の生みの親であり、ビジネス界不朽のロングセラー『小倉昌男 経営学』の著者として知られる名経営者は、現役引退後、私財46億円を投じて「ヤマト福祉財団」を創設、障害者福祉に晩年を捧げた。しかし、なぜ多額の私財を投じたのか、その理由は何も語られていなかった。取材を進めると、小倉は現役時代から「ある問題」で葛藤を抱え、それが福祉事業に乗り出した背景にあったことがわかってきた――。 著者は丹念な取材で、これまで全く描かれてこなかった伝説の経営者の人物像に迫った。驚きのラストまで、息をつかせない展開。 ※本書は過去に単行本版として配信された『小倉昌男 祈りと経営~ヤマト「宅急便の父」が闘っていたもの~』の文庫版です。
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3.9【ご注意】 ※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 竹宮惠子の大ヒット自伝が、ついに文庫化! ★文中に多々登場する竹宮作品、書籍執筆時に著者が本当は入れたかった作品の中身(コミック立ち読みファイル)を、主だった12作品・計130頁の参考画像集として電子版だけに収録。 石ノ森章太郎先生に憧れた郷里・徳島での少女時代。 高校時代にマンガ家デビューし、 上京した時に待っていた、出版社からの「缶詰」という極限状況。 のちに「大泉サロン」と呼ばれる東京都練馬区大泉のアパートで 「少女マンガで革命を起こす!」と仲間と語り合った日々。 当時、まだタブー視されていた少年同士の恋愛を見事に描ききり、 現在のBL(ボーイズ・ラブ)の礎を築く大ヒット作品『風と木の詩』執筆秘話。 そして現在、教育者として、 学生たちに教えている、クリエイターが大切にすべきこととは。 1970年代に『ファラオの墓』『地球(テラ)へ…』など ベストセラーを連発して、 少女マンガの黎明期を第一線のマンガ家として駆け抜けた竹宮惠子が、 「創作するということ」を余すことなく語った必読自伝。 漫画ファンはもちろん、そうではない読者からも 感動の声が続々と寄せられ、 朝日、読売、毎日など各紙書評や 各種SNSで大反響だった単行本が、ついに文庫化。 カラーイラスト増ページ、「文庫刊行によせて」を収録。
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4.5奇跡の三夫婦が奏でた大恋愛と大家族の物語。 明治時代に、北海道・大沼を開拓した者たちの係留として、大沼の地で自分たちらしく根を張ろうとした小さな母と長身の三兄弟。また、この地を新天地と考えて、第二次大戦後、山梨より順に嫁いでいくことになる、個性溢れる三姉妹。この大家族は、様々な困難に見舞われながらも、この地に新風を注ぎ込んでいく……。そして、母の死に際に、三夫婦に明かされた謎とは? 北海道を舞台に、数々の小説を発表してきた著者が、5年の歳月をかけて紡ぎ上げた、実話をもとにした感動長篇。 ※本書は過去に単行本版として配信された『大沼ワルツ』の文庫版です。
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4.0気鋭の若手評論家の初小説! 南部照一は、孤独な自営業者だった。茨城県取手市在住。猫と車を愛する27歳の平坦な人生は、ネット上のとある出会いによって狂っていく。 ひょんなことから保守系言論人の勉強会に参加し、中堅警備会社「シュトケイ」の懸賞論文に応募するや、入選。一躍、保守論壇の新星に祭り上げられ、日本唯一の右派系テレビ局「よもぎチャンネル」レギュラー出演者への道が拓けていく。 順風満帆の照一だったが、彼が足を踏み入れたのは、野心と嫉妬が渦巻き、裏切りや出し抜きが横行する下劣な世界だった。論客同士のパイの奪い合いから、思いも寄らぬ襲撃事件が発生した――。 ◎気鋭の若手論客、古谷経衡氏による初小説。単行本発売時、ネット右翼を騒然とさせた話題作が早くも文庫化! 解説に元外務省主任分析官・佐藤優氏。 <小説の体裁を取っているが、右派の論壇人としてデビューした古谷経衡氏にしか書けない優れた社会人類学的作品だ。21世紀の日本で、愛国心を道具にして、排外主義的ナショナリズムが生成していく過程が見事に描かれている。>――解説/作家・佐藤優氏
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4.0佐藤勝利(Sexy Zone)高橋海人(King & Prince)出演、『セトウツミ』の此元和津也が脚本を手掛けた、ドラマ・映画・Hulu横断「ブラック校則」プロジェクト待望のノベライズ化。 クラスの最底辺を生きていた創楽(佐藤勝利)と中弥(高橋海人)。ある日、恋するあの子が生まれ持った美しい栗色の髪を黒く染めるよう強要され不登校に。『こんなルールは、もうたくさんだ』…いま2人の男子高校生が立ち上がる! ちっぽけな自分でも何かを変えることができる。ダメな自分でも一歩踏み出せるかもしれない。恋するあの子のため、500人の生徒の自由を手に入れるために、「ブラック校則」と大人たちに立ち向かう。創楽&中弥コンビが繰り広げる、奇想天外な戦い方とは?
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-勝海舟を妻たみの視点で描くシリーズ第1作。 辰巳芸者のおたみは、贔屓にしてくれている函館の豪商渋田利右衛門の席で幼馴染みの勝麟太郎と再会する。麟太郎は、野犬に襲われたおたみを命懸けで助けたことがあった。蘭学を修業中の麟太郎は、おたみに惚れて一緒になろうと言ってくる。無理な話と諦めていたおたみの所に、ある日麟太郎の父小吉がやってきた。小吉には気に入られ姑のお信にはいい顔をされなかったが、二人は祝言を挙げ、溜池のあばら屋に所帯を持った。新婚生活はしばらくすると薪を買う金もなくなり、天井板をはがして使うようになった。 麟太郎は、蘭和辞典「ヅーフ・ハルマ」を1年借り受け、2部写本を作る作業を始めた。1冊を自分の学問用に、1冊は高額で売ることで家計が潤うのだが、毎月500枚を移すという難作業を、おたみも協力することで成し遂げることができた。 一家は3人の子どもに恵まれ、小吉の死後は母親お信と麟太郎の妹お順が同居してきた。 麟太郎は大砲作りを指導したあと、幕府に取り立てられ、海軍伝習所に勤め、さらには咸臨丸に乗船してアメリカに行くことに。麟太郎は、夢に向かって突き進んでいた。
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4.1怪談×青春×ファンタジー、かつてない物語。 「夜はどこにでも通じているの。世界はつねに夜なのよ」 私たち六人は、京都で学生時代を過ごした仲間だった。十年前、鞍馬の火祭りを訪れた私たちの前から、長谷川さんは突然姿を消した。十年ぶりに鞍馬に集まったのは、おそらく皆、もう一度彼女に会いたかったからだ。夜が更けるなか、それぞれが旅先で出会った不思議な体験を語り出す。私たちは全員、岸田道生という画家が描いた「夜行」という絵と出会っていた。 怪談×青春×ファンタジー、かつてない物語。 春風の花を散らすと見る夢は さめても胸の騒ぐなりけり --西行法師
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3.0救急救命士が起こす奇跡!ドラマ化の感動作。 救急救命士の花巻みこと(24)には、特殊な「能力(ちから)」があった。手を重ねた人の、最期の姿が視えるのだ。みことは視えた映像から最適な救命処置を施し、運命を変えようとするが、どうしても変えることができないでいた。 父親の再婚で、みことには新しい家族ができた。つらいときにいつもみことを笑わせようとしてくれる姉・沙羅に、みことは特別な想いを寄せている。そんな沙羅の26歳の誕生日、みことが沙羅の手に自分の手を重ねると、視えたのは「2」と「7」のロウソクが立てられたバースデーケーキと、マリーゴールドの花に囲まれて、白い棺に横たわる沙羅の姿。愕然とするみことだったが、誰にも言えない想いを抱えたまま、運命の夏の日は刻一刻と近づいてきて――。 2019年10月よりTBSにてドラマ放送が決定! みことを福士蒼汰、沙羅を菜々緒が演じる。新聞各紙激賞の原作は、著者の娘でもあるキリエ作。 突然突きつけられる数多の「死」という運命に涙が止まらない、感動のラブストーリー。みことと家族の出会いの物語を書き下ろした、贅沢なオリジナルノベライズ作品です。
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3.9県警エリートの密命は警察署への潜入捜査! 神奈川県警査一課生え抜きエリートの萩原哲郎に突然の異動命令が下された。赴任先は重大事件が希な湘南・鎌倉南署。しかも署長職。実はこの異例人事には密命があった。それは女性前任者の不審死の謎を署長として潜入捜査せよというもの。協力者もなく孤立無援の中、萩原は秘密裏に捜査を始めるが署員達の口は固く容易に進まない。そんな時、管内で殺人事件が発生。それは過去の未解決殺人事件と繋がっていた……。正義を貫くべき警察官たちが頑なに隠蔽していた真実とは一体何なのか。組織トップの孤独と葛藤、渦巻く人間模様を描く堂場瞬一警察小説の頂点。
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5.0【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 『逆説の日本史』著者の新たなライフワーク。 『逆説の世界史』は、ベスト&ロングセラー『逆説の日本史』シリーズの著者・井沢元彦氏が挑む「新たなライフワーク」。待望の文庫版シリーズがいよいよ発売開始です。 構想に15年以上を費やした本企画は、民族、宗教、イデオロギーによる偏見や差別を極力排し、いわば「地球人の視点」で人類の歴史を読み解く逆説史観による文明論。 シリーズ第1巻「古代エジプトと中華帝国の興廃」のテーマは、「文明はなぜ衰退あるいは停滞するのか」です。 第一章の古代エジプト文明の崩壊編では、ピラミッドは何のために造られ、巨大建築物を造る技術はなぜ継承されずに文明が滅亡したのか、という古代史上最大の謎を解明。 第二章の中国文明の力量と停滞編では、15世紀に世界の最先端だった国家がなぜ六百年以上も停滞しているのか、儒教社会を支配する「中華思想」の不思議を読み解きます。
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3.8視力を失った、そして事件を“目撃”した。 警察学校の卒業式の夜、自らの過失で交通事故を起こしてしまった浜中なつめ。視力を失うとともに、同乗していた最愛の弟を亡くし、警察官の夢も絶たれて絶望的な日々を過ごしていた。 そんなある日、なつめは車の接触事故に遭遇するが、その後部座席からは助けを求める女性の叫び声が聞こえてきた。なつめが名前を尋ねると女性は「レイサ」と答え、車は走り去る。 誘拐事件であることを直感したなつめは警察へ赴き、自分の“目撃”した情報を提示して訴える。しかし、目の見えない人間の証言として重要視されず、捜査は打ち切られてしまう。 女性を助けようと必死に奔走するなつめは、車に接触したスケートボードに乗っていた少年、春馬を探し出す。“レイサ”の居場所を探すうちに、二人は家出少女の神様である“救様”の存在を知る。そして、四体の惨殺死体が発見されたことから、少女連続殺人事件が浮上。猟奇殺人犯は、真相に近づこうとするなつめにも迫っていく。 韓国映画『ブラインド』を吉岡里帆主演でリメイクした究極のサスペンススリラーをノベライズ。
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3.0初老の純情侍、御台様と恋に落ちる! 文化九年(1812)六月、九代将軍重の菩提を弔うため、十一代将軍家斉の正室寔子が芝増上寺に向かったのは、夏の暑い盛りだった。老中牧野備前守が先導する百人余の行列が愛宕下に差しかかった時、異変は起きた。三人の刺客が白刃を振りかざして、絢爛豪華な女駕籠に襲いかかったのだ。算を乱した一行に警護の隙が生じた。その刹那、水無月の烈日が照りつける地を蹴って、一人の武士が馳せ参じるや、抜く手も見せず、三人を切り伏せた。幸若舞かと見紛う鮮やかな体捌きに、その場に居合わせた一同の動きがひたと止まった。まさに一瞬の出来事だった。 武士の名は白野弁蔵、表御殿の灯火全般を差配する提灯奉行にして、御目付神保中務から陰扶持を頂戴する直心影流の達人だった。そば近くに呼び寄せた弁蔵を一目見て、寔子の心にさざ波が立った。弁蔵の胸にもほのかな灯がともる。徳川家八百万石の御台所と八十俵取り、御目見得以下の初老の武士の秘めたる恋の芽生えだった。そして、それは、戦国の世に端を発する闇の一族から想い人を守らんとする弁蔵の死闘の始まりでもあった。
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3.0お姉ちゃん、恋人、私――究極の三角関係。 十代半ばで両親を失い、姉妹二人で生きてきた陽菜と元菜。美しい姉の陽菜は女優として活躍し、妹の元菜は付き人をつとめている。 姉の“影”として生きてきた元菜は、ロケ現場で野性的な風貌のカメラマン、生駒春也と出会い、それまで味わったことのないような感情を覚える。 生駒と神楽坂でデートをした元菜は、初めての恋に心が浮き立ちつつも、姉に隠しごとをしていることに後ろめたさを感じる。 そんな折、陽菜はキャスティングされていた役を降ろされる。「色気が足りない」と事務所の社長に指摘され、女優として瀬戸際に立たされた陽菜は、生放送の番組で写真家と交際していると宣言してしまう。 生駒と元菜の関係に気付いていた陽菜は、「元菜を愛しているなら、私と交際宣言をして」と生駒に無理難題を持ちかける。姉なしでは生きられない元菜の気持ちを尊重した生駒は、陽菜の要望を受け入れることに……。 深い絆で結ばれた姉妹の関係、そして元菜の恋の行方は――!? 『ぼくの守る星』の注目作家が究極の三角関係を描く、新しいカタチの恋愛小説。
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4.7第19回司馬遼太郎賞受賞作、待望の文庫化。 全島蜂起! 幕末の隠岐「島後」に吹き荒れた叛乱の嵐――本物の歴史小説の凄みと醍醐味を、ぜひとも味わっていただきたい。 第19回司馬遼太郎賞受賞作、待望の文庫化! 弘化三年(一八四六)日本海に浮かぶ隠岐「島後」に、はるばる大坂から流された一人の少年がいた。 西村常太郎、十五歳。大塩平八郎の挙兵に連座した父・履三郎の罪により、数え六つの年から九年に及ぶ親類預けの果ての「処罰」だった。 ところが案に相違して、大塩の乱に連座した父の名を、島の人々が敬意を込めて呼ぶのを常太郎は聞いた。 翌年、十六歳になった常太郎は、狗賓が宿るという「御山」の千年杉へ初穂を捧げる役を、島の人々から命じられる。下界から見える大満寺山の先に「御山」はあったが、そこは狗賓に許された者しか踏み入ることができない聖域だった。 やがて常太郎は医術を学び、島に医師として深く根を下ろすが、災禍に痛めつけられ、怒りに染まっていく島民らの姿を目の当たりにする。
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3.4「鴨川食堂」著者が贈るシリーズ! 京都にまつわる不思議な体験、してみませんか。 英国人ミステリー作家のカール・エビスは、京都にある名門・京洛大学に招かれ、教鞭を執っている。次回作執筆の参考にと、講義がない日には助手の九条葵と京都の街を練り歩き、日々創作の種を捜している。 まだ京都へ来てから日が浅いカールを驚かすのは、京都ならではの不可思議な出来事だ。時間や空間の概念などないかのように、安土桃山時代の逸話〈宗旦狐〉の母狐が化けた女性の姿を見かけたり、〈六道の辻〉の案内人である年齢不詳の老婆と出会ったり。京都人らしい、気遣いができるも小言を言わねば気が済まない性格の葵に振り回されながら、行く先々で、カールは科学で解明できない出来事に遭遇する。
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5.0人生百年時代の最先端を生きる女性達を活写。 『快楽』『炎情』などで更年期女性の生き方をルポしてきたノンフィクション作家・工藤美代子が、いくつになっても幸せをさがして懸命に生きる女性たちを活写―― 人生百年をどう生きて行くか。かつてない命題に私たちは直面している。長年連れ添ったパートナーと今後も過ごすのか、そのパートナーが亡くなったらどうするのか。ひとりで生きる? 再婚するにはどうしたらいい? お墓はどうする? さらに、どんどん手軽になり多くの人が利用するようになっている美容整形の最前線や、年齢を重ねた時に大きな悩みとなる性交痛、介護や経済的な問題まで、女性が後半生を迎えたときの不安と恍惚に、著者がとことん向き合った。新しい一歩を踏み出す勇気を与えてくれるノンフィクション。 <熟年離婚という言葉が流行ったのは、十年以上も昔だった。あれは、独身に戻って人生をリセットしたい女性たちの選択肢として注目されたのだ。(中略)しかし人生百年時代を迎えて、そうした風潮は微妙に変わりつつある。世間体や経済的な安定、あるいは家族に縛られるよりも、もっと自分の願望に忠実でありたい。自由に生きたいと望む女性が確実に増えている。>
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3.0許し、許されることの意味を教えてくれる。 名作『氷点』の、朝日新聞一千万円懸賞小説入選から五十年を記念して編まれたエッセイ集の文庫化。第一章には、応募にいたる経緯や、新聞連載中の読者からの反響、自身が行った講演の模様など、『氷点』にまつわる文章を収録。新聞連載中に発表されたものもあり、当時の作者の息遣いが伝わってくるようである。また、二人三脚で作品を作りだしてきた夫・光世氏の当時の日記を公開。さらにその日記について行われた特別インタビューを通して、執筆時の二人の生活ぶり、入選までの様子など、名作誕生のエピソードを伝える。 第二章には、『積木の箱』『泥流地帯』など他の作品への思い、療養中に出会った短歌との関わり、支えてくれた忘れ得ぬ人たちのことを綴ったものを収めている。キリスト者であり、作家である三浦綾子を形作ってきた多くの物事が、愛すべきものとして浮かび上がる。 「私はね、人間って『ごめんなさい』と神様にも人にもいえる。自分が許してもらわなければならない存在だと知ることが大切だと思うの」 人間誰しもが持つ弱さ、知らず知らずのうちに犯してしまっている罪。許し、許されることの意味をそっと教えてくれる、優しさに満ちた一冊。
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4.0200%ピュアな恋愛小説、待望の文庫化! 夏休み中、交通事故に遭った古谷野真樹(高2)。命に別状はなかったが後遺症ですべての記憶を失った。新学期が始まり、現在では見知らぬ人ばかりになってしまった学校生活に復帰する古谷野。友人達は温かく迎えてくれるが妙な孤独感は否めない。 同じクラスで同じ写真部の生駒桂佑と春日まどかとの友情を支えに、古谷野の日常は戻りつつあった。そんなある日、文化祭の準備に明け暮れる高校で謎の落書き事件が勃発。当初、他愛ないいたずらかと思われていた落書きだったが、体育館の壁→クラス日誌→クラスの黒板→文化祭の公式Twitter、とどんどんエスカレートしていく。そして、その落書きはあたかも古谷野に向けられたメッセージのようだった。 最初はとまどっていたが、自分を取り戻す大切な秘密が隠されているのでは、と気づき、落書きの謎を追い始めた古谷野。その謎を追っていくうちに次々に見えてきてしまった親友の秘密。そして、最後の最後に見えてきた真相とは……。 疾走感のある文章に引っ張り込まれ、ラスト、驚きの展開が待っている。学園ミステリーの向こうに見えてくる切ない切ない想いが胸に迫る、極上の一冊。 ※この作品は『君はレフティ』(単行本版)の文庫版となります。
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3.0
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5.0谷川俊太郎第三詩集と第一エッセー集の合本。 『愛について』は1955年の刊行。 いつまでも そんなにいつまでも むすばれているのだどこまでも そんなにどこまでもむすばれているのだ 弱いもののために 愛し合いながらもたちきられているもの ひとりで生きているもののために いつまでも そんなにいつまでも終わらない歌が要るのだ ・・・・・・・・・ と始まる抒情的とも思える詩について(タイトルは「愛」)、詩人は言う。 <そのころは、一種理想主義的な、愛に対する過剰な思い込みがあったんでしょうね。若かったんですよ。……ただ、これも、ぼくには愛の形だと思えるんですけどね> そして『愛のパンセ』は1957年に刊行された初のエッセー集。 <私は自分の青春を、愛というものと切り離しては考えられない。私はすべてを愛を中心にして感じとり、考えた。愛こそ最も無くてはならぬものであり、それ故に私はいつも愛に渇いていた> 谷川俊太郎の若さ溢れるこの2冊は、谷川ファンだけでなく、若い読者にも新鮮にとびこんでくることであろう。
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4.0大ベストセラー作家の青春小説! いつの間に、ぼくらの目は曇っていくのだろう? 会えなくなるとわかっていても、ぼくは君を守りたかった‥‥。 その日、映画の脚本家になることを夢見ていたぼく(佐々時郎/ジロ)は、駅前通りの本屋さんで『ハリウッドで脚本家になるための近道マップ』という名前の翻訳本を立ち読みしていた。 600ページもある高価な本だったから、夏休みに入った最初の日から毎日店に通って、少しずつ全ページを読破する計画だった。 その日も本に没頭していると、急に肩を叩かれ、ぼくは飛び上がった。 (本屋の親父さんについに見つかった!) 恐る恐る振り返ると、そこに彼女がいた。 南川桃(モモ)。 同じクラスにいたけど、一度も口をきいたことがない女の子。 女子のヒエラルキーでも頂点にいるのが当たり前のようなその子が、そのあとぼくに頼んできたのは、伝記を書くことだった。 「伝記? 誰の?」 「わたしの」と、彼女は言った。 『いま、会いにゆきます』『恋愛寫眞 もうひとつの物語』『そのときは彼によろしく』『こんなにも優しい、世界の終わりかた』―― 市川拓司×小学館の大ベストセラー小説群に加わった傑作です! ※この作品は『MM』(単行本版)の文庫版となります。
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4.0最強野球部 誕生から謎の廃部までのすべて。 甲子園春夏通算96勝、全国制覇7回を誇るPL学園野球部が、2016年夏をもって休部に追い込まれた。 1955年の学園創立と同時に誕生したPL学園野球部は62年春の選抜で甲子園初出場を果たし、78年夏に初の全国制覇を果たす。その試合ぶりから、「逆転のPL」が同校野球部の代名詞となった。 その後も、高校球史に名を残した桑田真澄、清原和博の「KKコンビ」をはじめ、数々のスター選手を輩出。立浪和義、宮本慎也、松井稼頭央、福留孝介、前田健太ら、プロ野球に進んだOBは82人を数える。 そんな超名門野球部が、「謎の廃部」に追い込まれた。 最後の部員は特待生もいない「普通の高校生」の12人。著者は、連戦連敗しながらも必死に戦う彼らの成長を追うとともに、実名証言を積み上げ、廃部に至った真相を明らかにしていく。 そこには、学園の母体であるパーフェクトリバティー教団の意向、監督に野球経験者を据えない学園の判断、「強いPLの復活」を求めるOBの声――様々な事情と思いが交錯していた。第23回小学館ノンフィクション大賞受賞作。 文庫版では新証言をもとに、「伝説のKKドラフト秘史」などを書き下ろし。 ※この作品は『永遠のPL学園』(単行本版)の文庫版となります。
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4.0妻の遺したAIをめぐる切なくて温かな物語。 優秀な研究者の妻レイチェルを、ある日突然失った夫のエイダンと娘のクロエ。悲しみから立ち直れずにいる彼らの元にやって来たのは、生前、レイチェルが持てる技術の全てを投じて開発した、自分そっくりのアンドロイド「アイ・レイチェル」だった。「ロボット妻」「ロボット母」という存在に混乱し、反発するエイダンとクロエ。やがてアイ・レイチェルに託した妻の真意を知ることで徐々にアイ・レイチェルを受け入れ、彼女もまた、彼らとの交流を通して人間らしい感情を学んでいく。そしてエイダンとクロエも、失意の彼らにそっと寄り添うアイ・レイチェルの存在に癒やされていく……。 愛する家族との別れ、受容と再生、そして成長。読後、じんわりと温かな涙を誘う、切なくて愛おしいAIの物語。
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-太平洋戦争の悪行が70年後に暴かれる! 浜名湖の湖岸にある「フジタ浜名湖地震津波研究所」のビルが炎上し、そこから男の焼死体が発見された。男は、主宰者の藤田武。妻の美里には、何のために武が死んだのか分かっていた。 時代は一気にさかのぼり、太平洋戦争の末期。武の祖父徳之助は、「フジタ地震津波研究所」をつくり、息子の健太郎とともに研究をしていた。 米軍による日本本土への空襲が勢いを増す中、敗色濃い戦時下に政府、軍部が国民に強いたものは、言論統制、報道管制だった。その圧制下にあって大地震・津波の襲来を予知し、警鐘を鳴らそうとしたのが藤田親子だった。 ついに、1944年12月7日に大地震が東海地方を襲った。後に言われる昭和東南海地震である。これが次の大地震を誘発すると警告する藤田親子を、当局は拘留し迫害した。そして、翌年1月13日には三河地震が起こったのだった。しかしながら、徳之助は鉱山に、健太郎は沖縄戦線に送り込まれ、徳之助は行方不明に。それを命令したのが、川崎憲兵隊長だった。 戦争での悪行を暴くために、戦後、藤田健太郎と武は、それぞれの時代に動き始めた――。 ※この作品は、『一九四四年の大震災――東海道本線、生死の境』(単行本版)の文庫版となります。
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-話題のアニメーション映画ノベライズ! サーフィンが大好きな大学生・向水ひな子は、マンションで起きた火事の消火に来ていた消防士の雛罌粟港と出会い、恋に落ちる。幸せな日々を過ごす二人だったが、あるとき港が海の事故に巻き込まれ、命を落としてしまう。大好きな海を見られなくなるほど憔悴するひな子が、ある日ふと二人の思い出の歌を口ずさむと、なんと水の中に港の姿が……。 世界が注目するアニメーション監督・湯浅政明による待望のオリジナル最新映画「きみと、波にのれたら」(2019年6月公開)をノベライズ! 巻頭カラー全16ページで、映画の見所となるシーンとその原画も掲載。小説でしか読めないオリジナルエピソードも楽しめる、贅沢な1冊になっています。 ひな子と港の世界を、小説版文庫「きみなみ」でも、とことんお楽しみください。
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4.0最凶の敵、黄龍!お前だったのか! 突きの鬼一こと百目鬼一郎太と供侍・神酒藍蔵の江戸暮らしは風雲急を告げていた。実母桜香院とその腹心の国家老・黒岩監物が放った羽摺り四天王の生き残り3人が虎視眈々と一郎太の命を狙っている。さらに、一郎太と藍蔵が世話になっている草創名主・槐屋徳兵衛の一人娘・志乃の幼馴染みで、女郎屋から逃げ出してきたお竹が助けを求めてきた。もとより窮鳥を放り出すような一郎太ではない。難問山積、今度ばかりは一郎太も、賭場八十八か所巡りを自重するしかあるまいと高を括っていた藍蔵が、がっくりと肩を落とした。船頭・千吉の船で浅草花川戸の壺振り・お艶とともに向かった先は、大身旗本の屋敷の賭場だ。駒札の引き換えに最低十両は要ると聞いて、お竹を身請けする金が工面できると踏んだ一郎太だったが、さらに難問を抱え込む破目に陥る。大枚二十両を懐に、引き上げようと戻った船に武家娘が悲鳴を上げて飛び乗ってきた。窮鳥二羽にかてて加えて、じりじりと包囲網を狭めてくる羽摺りの者との激闘、また激闘。秘剣・滝止が難問すべてを解決したと思われたが、そうは問屋が卸さなかった!シリーズベストセラー!大好評、突きの鬼一シリーズ第4弾。
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4.0ご先祖に思いを馳せるファミリーヒストリー。 私のご先祖様には花火に魅せられ、一財をつぎ込んで生きた静助さんという人がいる。 ―――時は明治初期。江戸から東京になったが、地方ではいまだ江戸と呼ばれていた時代。その江戸から遠くない村で大地主の次男坊として生まれた静助は、ご一新で世間が大きく変わるなか、何不自由なく暮らしていた。 ある日、静助は母親と出かけた両国の隅田川で打ち上げ花火を見物し、ひと目で心奪われる。江戸の花火屋たちは、より鮮やかな花火を上げるため競い合っているという。 村に戻ってからも花火への情熱が消えない静助は、潤沢な資金を元に職人を雇い、花火作りに夢中になるが、富国強兵へ向かう時代の波が、次第と静助一族を呑み込んでいく……。 ※この作品は、『空に牡丹』(単行本版)の文庫版となります。
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3.7エルトゥールル号遭難に着想を得た海洋小説。 和歌山県串本町のダイビングショップでガイドとして働く高畑水輝。そのもとを偶然訪れたトルコ人青年ギュスカン。彼の目的はいまから125年前、祖先ムスタファを乗せた軍艦「エルトゥールル号」の遭難現場に潜り、「あるもの」を捜すことにあった。バディとして潜る水輝が一瞬目を離した隙に突然視界から消えたギュスカン・・・。1世紀の時を経て、日本とトルコの時空を超えて絡み合うふたりの宿命。それは偶然なのか、必然なのか。1890年に起きた「エルトゥールル号遭難事故」に着想を得て、書き下ろした生命の根源を問う渾身の長編海洋小説。待望の文庫化。「生と死が交錯するスリリングな物語」 (朝宮運河氏「解説」より) <エルトゥールル号の遭難事故とは> 1890年9月、オスマン帝国の親善訪日使節団を乗せた軍艦「エルトゥールル号」は帰国の途中、和歌山県串本沖で台風に遭遇、遭難し、500名を超える犠牲者を出した。この未曾有の大惨事の中、地元住民たちの献身的な救助活動により、69名の乗組員が奇跡的に母国トルコに生還した。
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3.5【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 表題作「手袋を買いに」は、雪のせいで手が冷えてしまった子ぎつねのために、きつねの母子が手袋を買いにいくお話。人間嫌いの母ぎつねは、きつねとばれないよう子ぎつねの片手を人間の手に変えて、この手でお金を差し出すよう言い聞かせて、子ぎつねだけを町へ送り出しますが……。 わずか29歳でこの世を去りながら、日本のふるさとの風景を舞台に、“人の心の優しさ”や“生きることの悲しさ”を描いた新美南吉の名作童話11篇を収めた、心あたたまる1冊です。 ※底本の解説文は反映されておりません。
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5.0【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 江戸の庶民を描いた心あたたまる時代小説。 辛い生活の合間に、満天の綺羅星を見上げ、幼い達造とおたえは「俺たちの星もあそこにはあるのだろうか」と呟いた。やがて継父と折り合いの悪い達造は身を持ち崩して家を出、今は目明かしの下っ引きとして暮らしていた。江戸の町を跳梁する凶暴な盗賊を追ううちに、その魔手は、仲間の命を奪い、ついには実家にも及んできた。そしておたえは…。前作『しずり雪』に続き、庶民の哀感とひたむきさを描いて感動をよぶ本格的江戸小説。
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4.3【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 人生の哀感を描き感動に溢れる時代小説集。 老中・水野忠邦の改革が始まり、苛烈な奢侈取り締まりで江戸庶民の心も暮らしも冷え切っていた。幼なじみの小夜と所帯を持ったばかりの蒔絵職人・孝太も、すっかり仕事が途絶え、苦しんでいる。そこへやはり幼なじみの親友が、ご禁制の仕事を持ち込んできた――。切ないほどの愛、友情、そして人情。長塚節文学賞短編小説大賞を受賞した『しずり雪』ほか、短篇三編を収録。珠玉の時代小説はどれをとっても人生の哀感に心が震える。
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3.7高齢化社会の将来を占う渾身ルポルタージュ。 一年中温暖、物価は日本の3~5分の1、やさしく明るい国民性、原発ゼロ、年の差婚当たり前。日本で寂しく貧しく苦しい老後を過ごすなら、いっそのことフィリピンで幸せな老後を送りたいと、日本脱出の道を選んだ高齢者たちは少なくない。はたして、老後の楽園はフィリピンにあるのだろうか。 果たして、現実は……。 恋人候補200人のナンパおじさん、19歳の妻と1歳の息子と、スラムで芋の葉を食べて暮らす元大手企業サラリーマン、東日本大震災を機に、東北から原発ゼロのフィリピンに移住した夫婦。ゴミ屋敷暮らしだった母親をセブ島に住まわせる娘、24歳年下妻とゴルフ三昧の元警察官。90歳の認知症の母親をフィリピン人メイドと介護する夫婦、「美しい島」で孤独死を選んだ元高校英語女性教師……。さまざまな「脱出老人」のジェットコースター人生を、開高健ノンフィクション賞受賞作家が、フィリピン&日本で3年間にわたり徹底取材した衝撃のノンフィクション。 「老後の幸せ」「人間の幸福感」とは何かを浮き彫りにする、話題作。 解説は、映画監督の崔洋一。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『脱出老人』の文庫版となります。
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-伝説的人気コミック原作の映画ノベライズ! 中学生の妹が、妊娠したかもしれない。高校2年生の成田初は、妹のために妊娠検査薬を買いに行くが、よりによって、幼い頃から初をいじめる大嫌いな幼なじみ・橘亮輝にバレてしまう。 「誰にも言わないで、なんでもするから」 「じゃあ、俺の奴隷になれ」 俺様的性格の亮輝に弱みを握られてしまった初は、信じられない要求を飲むことに。 一方、同じく幼なじみで人気モデルとなった小田切梓が、落ち込む初に優しく手を差し伸べる。梓に恋心を抱く初だが……。 ベストセラーとなった相原実貴による伝説的人気コミック原作の山戸結希監督作品「ホットギミック ガールミーツボーイ」(2019年6月公開)をノベライズ。 映画とはひと味違うラストシーンをお見逃しなく!
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4.3超ド級の映画「空母いぶき」を完全小説化! 巨匠かわぐちかいじの同名コミックを原作とし、壮大なスケールで描かれた映画「空母いぶき」を完全ノベライズ! 【ストーリー】 ――そう遠くない未来。東アジア海域における領土争いは激化、日本近海でも軍事衝突の危機が高まりつつあった。 日本最南端の波留間群島沖では、国籍不明の武装集団が海上保安庁の巡視船に発砲し、乗組員を拘束、領土の一部を占拠した。未曾有の緊張が高まる中、政府は航空機搭載型護衛艦『いぶき』を旗艦とした第5護衛隊群を現場海域に派遣する。 戦うか、護るか――。 敵潜水艦のミサイル攻撃に対し、航空自衛隊のエースパイロットから『いぶき』艦長に抜擢された秋津竜太と、海上自衛隊生え抜きの副長・新波歳也の決断は? この国の未来を左右する運命の24時間。
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3.8博打好きの殿様に襲いかかる忍び精鋭4人! 尾張徳川家の北隣、美濃北山三万石の舵取りを誤り、弟・重二郎に藩政をゆだねて出奔した殿さま・百目鬼一郎太は、博打に目がないのが玉に瑕。中山道板橋宿の手前で、江戸三大青物市場のひとつ、駒込土物店を差配する槐屋徳兵衛主従三人を危難から救ったのが縁で根津に身を落ち着けることになる。北山藩上屋敷には、時の将軍・家斉の娘で一郎太が愛して止まない正室静がいたが、表立って顔を見ることは叶わない。重二郎可愛さに、嫡男・一郎太の命を狙う実母桜香院とその腹心の国家老・黒岩監物が江戸入りしたからだ。監物と入れ替わり、国元に戻ることになった江戸家老・神酒五十八によれば、黒岩家の用人が密かに木曽御嶽山の麓にある羽摺りの隠れ里に向かったという。一郎太とともに江戸で暮らす五十八の嫡男・神酒藍蔵は力士と見紛う偉丈夫だが、無類の心配性。あれこれ気を揉む藍蔵を尻目に、江戸の賭場八十八か所巡りを企てる一郎太。一方、監物の放った羽摺りの精鋭4人は、江戸に潜入して虎視眈々と手を打っていた。四天王と異名をとる羽摺りとの死闘、そして、ついに鬼一の秘剣・滝止の由来が明らかになる!
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4.3ドラマ化決定の傑作、待望の続編! 中学時代いじめられ、カンニングの濡れ衣まで着せられてからというもの、すっかり学習意欲がなくなってしまった冨原淳史には、「都立水商」くらいしか進学できる高校はなかった。嫌々進学したにもかかわらず、クラブの黒服となるべく勉強するマネージャー科の学級委員長に指名されてしまう。すぐに仲良くなった同じクラスの峰明は、ディスクレシアという病気のため、文字が読めない。外見は美少女の花野真太郎は、ゲイバー科に通う柔道の達人だ。かつて甲子園で優勝したメンバーの二世たちもいる。ひとくせもふたくせもある新入生は、問題を抱えてはいるが、基本的にはいい奴ばかりだ。 慣れない水商売の勉強も、卒業後すぐに戦力となるべく、その道のプロから指導されるので、とても実践的で面白い。やがて、生徒会に参加するようになった淳史たちは、文化祭を手伝うことになった。果たして、このポンコツメンバーは、一年間で最大のイベントを乗り切ることができるのか!? 笑いあり感動有りの傑作青春小説、待望の続編!
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4.1小説をめぐる熱きドラマ、ついに文庫化。 大手出版社の文芸編集者・俊太郎と、華々しいデビューを飾ったものの鳴かず飛ばずの作家・豊隆は幼馴染みだった。いつか仕事を。そう約束していたが、編集長の交代で、企画すら具体的にならないまま時間だけが過ぎていく。やがて、俊太郎の所属する文芸誌は、社の経営状態から存続を危ぶまれ、豊隆は生活すら危うい状況に追い込まれる。そんな逆境の最中、三流編集者と売れない作家が、出版界にしかけた壮大なケンカの行方は!? 小説の役割は終わったのか? 物語に生かされたことはあるか? 単行本刊行時、作家・編集者・書店員の方々など業界の内外をざわつかせた問題作が、ついに文庫化。 『イノセント・デイズ』で大注目の作家が放つ、小説をめぐる、男たちの熱きドラマ!!
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3.4ヤル気が出る!女子社員のモノづくり小説。 就活中のユウ(三輪勇)は、第一志望の商社を最終面接で落とされた。その後、母親が社長を務めるミツワネジ(従業員130名)に正式エントリーして、入社することになった。海外で働きたいと考えるユウにとって、ミツワネジにフィリピン支社があることが大きな志望動機になった。 入社後、ひとり暮らしをはじめたユウ。同期入社は同じく営業に配属された辻の2名だった。ユウは、長谷川螺子兄弟社というネジ会社で三か月の現場研修に入り、「緩み」が生じないようにと、ひと工夫したU字ボルトを作った。 営業の取引先は、ネジを扱う顔なじみの商社ばかりだった。何とか直接メーカーに対して提案型の営業もしたいと思いはじめたユウは、飛び込みでメーカーを回り始めるが、相手にされない。ある日、荒川の河川敷で消波ブロックを作る現場を見たユウは、型枠を締めたり緩めたり簡単にできるボルトを作れないかと考えた。 前例のないことを始めようと行動するユウは、幾度もしがらみと闘いながら、仲間や業界のスペシャリストとともに新しい世界を切り開いていく。 読めばヤル気が出る!新入女子社員のモノづくり小説。文庫オリジナル。
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4.0英国でドラマ化の人気シリーズ、第3弾! アイスランド北部の町、ソイズアールクロークル近くの建設現場で、撲殺された男性の死体が発見された。 被害者は建設業者のエリアス・フレイソン。シグルフィヨルズルに住民登録をしていたため、アリ=ソウルが捜査に駆り出される。 慈善事業にも関わっていたというエリアスだが、自宅からは大金の入ったスポーツバッグが見つかり、同僚からは陰の仕事に手を染めていた可能性を耳打ちされる。 一方、首都レイキャヴィークのニュース編集室に勤める女性ジャーナリスト、イースルンがこの事件の調査のため北に向かう。エリアスの元妻によれば、被害者は金や女性関係に汚かったらしい。さらに捜査関係者は、エリアスが行っていた不正の先で、ある少女が命の危機に瀕していることをつかむ。 その頃、アリ=ソウルの同僚であるフリーヌルに、脅迫めいたメールがいくつも届いていた。ある過去を抱えていたフリーヌルは、精神的に追い詰められていく。 噴火の影響で火山灰雲が垂れ込めるアイスランドの、白夜の二日間――。 捜査の先に見えたのは、日の沈まない極北の町に隠された暗い記憶の数々だった。
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4.6「いきものがかり」の「いきものがたり」。 「ありがとう」「風が吹いている」誰もが口ずさめる名曲ばかり。 大人気グループ「いきものがかり」の有名曲の多くを作詩作曲している水野良樹氏が、自分たちの出会い、グループの結成、路上ライブ、メジャーデビュー、多くのミュージシャンとの出会い、そしてその後の大成功までのプロセスを、自ら甘酸っぱく書き下ろしました。 青春成長物語と呼ぶべき自伝的ノンフィクションです。 デビュー前の初公開秘蔵写真も多数収録。 文庫化に際し、「いきものがかり」活動お休み期間から再開までの事を、新たに書き下ろして収録しています。
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3.0音楽に全てをかけた青春映画完全ノベライズ。 2人の「JOE」を中心に結成された大人気バンド「JoKers」。人気絶頂の最中での突然の解散から3年。「JOE」は全米デビューを果たし「JK」として日本に凱旋する。もう一人の「JOE」・海江田丈は解散をきっかけに音楽を捨て、別の道に進もうと大学でくすぶっていた。丈と音楽をやることを諦められないJoKersのメンバーは、ロックカフェのオーナーの照雄に泣きつく。そこで照雄は、カフェに出入りしている桜、真緒、リナの3人で女子高生バンド「DROP DOLL」を結成させ、丈に指導させることで音楽への情熱を取り戻させようとする。いきなりバンドを組まされた3人は丈のスパルタ指導に反発しつつも、音楽の楽しさに夢中になっていく。そんなひたむきな彼女たちを見ているうちに、徐々に音楽への想いを再燃させる丈、しかし、彼女たちのステージが目前に迫った時、帰国した「JOE」が突然現れて……。音楽に全てをかけた若者たちを描く本気の青春映画を完全ノベライズ化。映画にはない登場人物のバックグラウンドストーリーも。
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4.1乙女な心を持つ美術系男子のラブコメディ! 有名政治家を父に持つ遠明寺美智之輔は、子どもの頃から絵を描くことが好きな乙女な男の子。恋愛対象が同性の美智之輔は、同級生の高瀬君に憧れていたが、思いを告げることもないまま、日本の美大を卒業後、憧れのパリへ留学していた。 ある日、アルバイト先のカフェで美智之輔は、ぼさぼさのおかっぱ髪でベース形の顔が目を惹く羽生光晴という女性と出会う。凄まじい勢いでパソコンのキーボードを打つ彼女は、偶然にも美智之輔が愛読している超人気ハードボイルド小説の作者。訳あって歴史あるリトグラフ工房idemに匿われているという。 過去にはピカソなどの有名アーティストが作品を生み出してきたプレス機の並ぶその工房で、リトグラフの奥深さに感動した美智之輔は、光晴をサポートしつつ、リトグラフ制作を行うことになるが、ある大きな転機が訪れる。 ※本書は過去に単行本版として配信された『ロマンシエ』の文庫版です。
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4.0古典落語の人気演目を本邦初のノベライズ。 直木賞作家で時代小説の第一人者が、「落語の人情世界」を小説化。 夫婦の愛情を温かく描いて、屈指の人情噺として名高い「芝浜」のほか、登場人物がすべて実直な善人で、明るい人情噺として人気の「井戸の茶碗」、船場の商家を舞台にした大ネタ「百年目」、一文無しの絵描きが宿代の代わりに描いた絵から意外な展開となる「抜け雀」、江戸末期の名脇役だった三世仲蔵の自伝的随筆をもとに作られた「中村仲蔵」を収録。 落語ファンからも人気の高い演目を、細部を丁寧に描き込み、ときに独創を加え、ときに人生訓を交え、見事に調理してみせます。 高座芸である落語を小説という形で表現する、新しい試み。 聴いてから読むか、読んでから聴くか。 元ネタを知る人も知らない人も楽しめる、落語小説集です。 ※本書は過去に単行本版として配信された『芝浜~落語小説集~』の文庫版です。
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4.0超記憶をもつ少女の壮絶な半生。 ナノは超記憶能力をいかし、東京大学医学部にダントツの成績で合格した。しかし、体調不良に見舞われ、自身の寿命が長くないのではと疑い始める。そこで、二億円を元手に、一人でひっそりと生きていくと決意し、最後の計画を実行する。 宅配ドライバーのソライは、ナノが仕組んだ計画に巻き込まれ、預金を盗まれてしまう。手がかりもなく、警察すらお手上げかと思われたが、ソライはナノにたどり着く。盗んだお金を返すというナノについて、香港に行くソライ。盗み出した金を引き落とし、帰国しようとしたところで、事態は急展開。二人の運命が大きく動き出す。 「想いのこし」というタイトルで映画化されたベストセラー 『彼女との上手な別れ方』で作家デビューした気鋭の脚本家による、“忘れられない”物語。
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4.0トレインジャックした主犯の男の正体は!? 京都を出発した特急オーシャンアロー17号。その列車には、次期駐日大使のウィリアム・コテッティ、その夫人と娘、それに白浜に向かう十津川警部の妻直子と叔母の美津子も乗車していた。異変に気づいたのは、美津子だった。停車予定の天王寺を通過したのだ。直子は、十津川警部からの電話でそれを告げた。 そして、犯人と称する男が外務省に電話をしてきた。神木昌幸とそのグループと名乗り、トレインジャックしたとしてコテッティ一家の身代金として日米両国で合わせて10億円、ほかの100人を超す乗客乗員の身代金として、JP西日本に対して10億円を要求してきた。 そのうち、その列車には生け花の小暮流家元、小暮龍園が乗車していること、主犯格がフランスの外人部隊にいて、ギニアで政府軍に雇われて反政府ゲリラと戦っていた高木健介という男であることがわかった。そして、アメリカ政府は、ギニアのアメリカ大使射殺は高木の仕業と見ておりアメリカ軍も動き出してきた。さまざまな思惑が錯綜する中、十津川は犯人逮捕と乗客の安全確保の双方ができるのか――。 クライマックスまで一気読みの、スリリングな長編ミステリー!
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4.7ふたつの国の狭間で揺れる、迷う、恋をする。 二〇一三年の夏、在日韓国人の大学生・知英はパスポートを取得した。表紙の色を見て、改めて自分の国籍を意識する。町ではヘイトスピーチのデモに遭遇し、戸惑う。「なにじん」なのか、居場所はどこにあるのか、友人と分かり合えないのはなぜか。自分に問い続ける知英は少しずつバランスを失っていく。K‐POPファンの梓、新大久保のカフェで働く韓国人留学生のジュンミン、ヘイトスピーチへの抗議活動に目覚める良美、日本に帰化したのち韓国で学ぶことを選んだ龍平、そして知英。ふたつの国で揺れる五人の男女の葛藤と再生を描く。
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-人の絆の大切さを描いた時代小説。 館林藩の武士である村瀬家の長男惣一郎は、弟の芳之助や妹千佳、友人の梅次と塾や道場通いを続けていたが、成績優秀な芳之助が藩校に行くことになった。それを妬んだ幼馴染みの寿太郎たちが乱暴し、寿太郎は塾や道場を変え離れていった。父源吾は、罪人を逃したことで家禄を減らされていた。やがて、病に倒れた父に代わって、藩の仕事を行うことになった。 そんなある日、筆頭家老の岸田が殺された。表向きは病死とされた。背景には藩を二分する派閥争いがあり、源吾は牢破りの件もその内紛が関わりがあると、真相を告げたのだった。 やがて、浜田藩への国替えが決まる。子どもの頃から一緒だった綾を嫁に迎え、子どもも生まれた惣一郎は、主君の松平斉厚に従い、家族と浜田へ移った。そこに、生田万の元にはせ参じたまま音信不通となっていた寿太郎からの手紙が届く。そこには、故郷に帰りたいと書かれていた――。 家族や友情の絆の大切さを歌いあげた、長編時代小説。
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3.8死者の無念は食べて解決。洋食異界ミステリ。 匂いに誘われて入った「洋食店 幽明軒」で、無職の和泉沢悠人はアルバイトを始めることになった。厨房で働くのはシェフの九原脩平と妻・香子、フロアは娘の果菜子が担当している。悠人は果菜子に教わりながらバイト初日の仕事をスタートさせた。無事に営業を終えた午後8時、急に店内の温度が下がり、ドアからゆらりと現れたのは幽霊? 幽明軒は、現世に思いを残した死者が訪れる洋食店だった。 死者たちは、好きな洋食を一品オーダーし、それを食べることで過去のわだかまりを解消することができるという。悠人が初めて接客したのは、大正時代に交通事故で無くなった珠代だった。オーダーはライスオムレツ。結婚を誓い合った恋人と食べる予定のまま、些細なすれ違いから食べることの出来ないまま死んだ。シェフの脩平は珠代の話を聞きながら、恋人の本当の気持ちを導き出す(第1話「別れのオムライス」)。 「ナポリタンに込めた息子の気持ちとは」「私は誰に殺されたのか」死者たちが遺した思いに寄り添う“幽冥と顕世のはざまの”洋食店での人間模様を描く、全5話収録の食×異界ミステリー!
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3.6過去をリセットできるとしたらどうしますか。 ある日、作家の新居航生のもとに一通の書状が届いた。航生は、作家として5年前に出版した『もう一つの扉』が大ヒットを飛ばしたが、その後は小説を書いておらず、離婚して一人暮らしをしていた。書状は、タイムスリップを研究しているという、八木俊太郎という人物からだった。それによれば、ある程度ならタイムスリップが可能だという。可能なのは、過去へのタイムスリップのみで、未来は不可能。その過去も、当人が生きている時代に限られ、過去の自分自身に会えるわけではなく、当時の自分に重なることになる。そして、歴史を大きく変えるようなことを実行するのは不可能、ということだった。 自分が体験した小さな事実なら変えられる――。 考えた末に、実際に体験したことを雑誌に書くことにして、航生は八木の提案を受け入れタイムスリップを経験してみることにした。 航生は、中学生のときにいじめの標的にされたことがあり、航生は、この過去を変えようと思った。八木の運転で連れて行かれた部屋で八木と話すうちに、航生は、中二の文化祭会場である市民会館のホールの席に学生服を着て座っていた――。果たして、過去はリセットできるのか。
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3.5林真理子、衝撃の『源氏物語』新解釈! 帝の子として生を受けた主人公、光は、生まれたときから“みたこともない美しい若君”と呼ばれ、宮中の女性たちの脂粉に囲まれて成長する。幼くして母と死に別れた後、臣籍に降下され源氏の性を与えられた光。やがて左大臣の娘、葵の上と結婚するが、その頃から様々な身分の、様々なタイプの女性たちとの関係に明け暮れる。そしてついには、母に生き写しといわれる、父=帝の妻、藤壺とも関係を持つに至った光。その藤壺が産んだ子は・・・幼い頃の光に、うりふたつであった。 平安時代中期の京都を舞台に描かれた、紫式部による、世界最古にして最高の恋愛大長編小説を、恋愛小説の神様=林真理子が再構築し、現代的アレンジを加えることによって誕生した“小説版源氏物語”の前編。原書での第一帖「桐壺」から第十三帖「明石」までを中心に構成。 これまで、日本文学史上の数多の文豪が手がけてきた“源氏物語の訳”ではなく、大胆な章立ての変更。さらには、本来登場人物のひとりにすぎなかった六条御息所の“ひとり語り”という革新的手法を用いることによって、世界的古典文学の名作が、現代人にとってリアルに楽しめる、光源氏を巡る性愛の一大活劇となった!
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3.3予想の斜め上を行くポーランドの怪作小説! ワルシャワ市内の教会で、右眼に焼き串を突かれた男の遺体が見つかった。被害者は、娘を自殺で亡くした印刷会社経営者。容疑者は、彼と共にグループセラピーに参加していた男女3人と、主催者のセラピスト。中年検察官シャツキは早速捜査を進めるが、調べれば調べるほど事件の闇は深まっていく。一方で、愛する妻と娘に恵まれながらもどこか閉塞感を抱いていたシャツキは、事件の取材に訪れた若い女性記者に惹かれ、罪悪感と欲望との狭間で悶々とする。やがて、被害者の遺品から過去のある事件に気づくシャツキ。真実に手が届こうとしたその時、思わぬ事態が……。 日本中のミステリーファンを唸らせたポーランドの怪作『怒り』、その「シャツキ三部作」の第一作がいよいよ日本上陸。ハードボイルドなのにポップ、凄惨なのに笑える、一度読んだら中年クライシス男のボヤキがやみつきに!? 予想の斜め上を行く傑作ミステリー!
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3.2父が隠していた、嘘より哀しい死の真相とは。 なぜ父は幼い自分を捨てて失踪し、死んでしまったのか――。母の四十九日を終えた岩崎俊也は、父の死の真相を求めて、両親が青春時代を過ごした北海道の運河町へと旅立つ。二十年前、父が溺死する直前まで飲んでいた酒場の店主によれば、同じ法科大学漕艇部員だった女性の密葬に参加するために滞在していたらしい。さらに、昭和44年に漕艇部で起きたある事件を機に、陽気だった父の人柄が激変したことを知る。 この街には、僕の知らない父がいた。 父が隠し続けた、ぬぐいきれない恥辱と罪悪感。 知られたくない、でも忘れられない過去がある。 果たして、父は事件に関係していたのか? 家族にさえ隠し続けていた苦悩と死の真相とは? 会心の野心作にして、まったく新しい「家族ミステリー」が誕生!! ※この作品は過去に単行本版として配信されていた同名タイトル の文庫版となります。
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4.0駅伝は箱根だけじゃない! 「全国都道府県対抗男子駅伝」を描いた感動物語。 箱根駅伝の余韻が残る1月、広島駅のホームに中学生から社会人までの福岡県を代表する駅伝チームが降りたった。原爆ドームと宮島厳島神社のふたつの世界遺産を結ぶコースを走り抜ける「全国都道府県対抗駅伝」に出場するためだった。 年代も練習環境も違う選手たちが、それぞれの悩みや葛藤を抱えながらも思いをひとつにゴールへと襷をつなぐ。彼らを支える家族や指導者たちの思いを乗せて……。 走者ひとりひとりのドラマとともにレースは展開し、そして、最終区間は胸に迫る意外な結末へ! タイトルの「白」の意味とは? 巻末に駅伝解説者、金哲彦氏インタビュー掲載。
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3.0六〇年安保に火をつけた男の全生涯。 装甲車を乗り越えよ――。その男は国会前に群がった学生たちに咆哮すると、車の上から、警官隊にダイブした。全学連委員長・唐牛健太郎。六〇年安保はこの男の情念が火を付けた。 しかし、500万人の男を熱狂させた「政治の季節」は岸信介政権退陣とともに過ぎ去る。ともに闘った若者たちは社会に戻り、高度経済成長を享受した。 唐牛健太郎だけはヨットスクール経営、居酒屋店主、漁師と職を変え、日本中を漂流した。彼はなぜ、“何者か”になることを拒否したのか。ノンフィクション作家・佐野眞一が北は紋別、南は沖縄まで足を運んだ傑作評伝。 ※この作品は過去に単行本版として配信されていた同名タイトル の文庫版となります。
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-北原白秋をめぐる三人の妻を描いた長編小説。 国民的詩人・北原白秋が没して四年後の一九四六年暮れ、大分県香々地の座敷牢で一人の女性がひっそりと息を引き取った。歌人であり詩人であったその才女の名は江口章子。白秋の二番目の妻でもあった。詩集『邪宗門』をはじめ、数多くの詩歌を残し、膨大な数の童謡や校歌などの作詞も手掛ける一方で、姦通罪による逮捕など様々なスキャンダルにまみれた稀代の天才の陰には、俊子、章子、菊子という三人の妻の存在があった。丹念な取材を元に瀬戸内寂聴が一九八四年に発表した渾身の長編小説に最新書き下ろしの「あとがき」を収録。白秋の生涯を描いた2019年1月11日公開の映画『この道』の原点。
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4.0入手困難な日本ワインの知られざる誕生秘話。 日本のワイン造りは、世界の常識からかけ離れていた。 ワイン用ぶどうではなく生食用ぶどうを使い、また、海外からワインやぶどう果汁を輸入して造ることも多かった。 そのような状況に異を唱えた人物がいる。 「海外の銘醸地にコンプレックスを感じながら日本でワインを造る時代は終わった。君たちは本気で海外に負けないワインを造りなさい」 日本のワイン造りを主導した醸造家・麻井宇介(うすけ)の教えを受けた岡本英史、城戸亜紀人、曽我彰彦の3人は、師の遺志を受け継ぎ「ウスケボーイズ」と自らを名乗る。 そして、それぞれが日本では絶対に無理と言われたワイン用ぶどうの栽培から醸造までを一貫して手がけるワイン造りにすべての情熱を傾けるようになる。 日本で“本当のワイン造り”に打ち込んだ青年達の出会いから、ワイン造りを目指し、葛藤しながら成功していくまでの物語。 小学館ノンフィクション大賞受賞作、待望の文庫化! 解説は翻訳家の鴻巣友季子氏。 本作を原作とする映画『ウスケボーイズ』が2018年10月20日公開。渡辺大、橋爪功、安達祐実ら豪華キャストが出演。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた作品の文庫版となります。
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2.5孤独を見つめる作家が描いた最高傑作! 少年の頃に足を怪我し、父を亡くし母親の手で育てられたわたしは、母に気兼ねする内向的な性格になっていた。そして、親しかった友人の自死と、恩師とも言える神父の失踪。若き日の二つの喪失を抱えて生きるわたしの前に現れたのが、教え子である女子大生の真琴だった。 心ざわめくわたしは、真琴に勧められるままに山陰の神社を巡る旅に出ることになった。それが、二つの喪失に関しての謎を解き明かすことになるとは――。 波風の立たないように静かに暮らしていたわたしに、大きな転機が訪れる。 構想6年。美しい文章で綴られた著者の最高傑作。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた作品の文庫版となります。
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-映画「かぞくいろ」の小説版ストーリー。 地方のローカル線を舞台に鉄道にまつわる人々の人生を綴った映画「RAILWAYS」シリーズ第3作。夫を突然亡くしてしまった奥園晶は残された夫の連れ子・駿也を抱え、夫の故郷・鹿児島に住む義父・節夫に会いに行く。節夫は、長い間疎遠だった息子の死、突然現れた息子の嫁、久しぶりに会う孫の存在に困惑。行くあてがないという2人を自宅に住まわすことを決め、3人の共同生活が始まる。生活のため仕事を探していた晶は、義父と同じ肥薩おれんじ鉄道の運転士を志し、試験を受けることを決意。新しい出発を夢見るが…。 映画では、辛い生い立ちの中、やっと手に入れたはずの幸せも崩れ、それでも強く生きるシングルマザーを有村架純、とまどいながらも二人を温かく支える義父を國村隼が演じる。 本作は、映画脚本を原案にオリジナルストーリーを盛り込んだ小説。有村架純演じる晶の裏に隠された波乱の人生に感涙必至です。
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3.6浅田次郎が描く米国人青年ニッポン発見の旅。 日本びいきの恋人、ジェニファーから、結婚を承諾する条件として日本へのひとり旅を命じられたアメリカ人青年のラリー。ニューヨーク育ちの彼は、米海軍大将の祖父に厳しく育てられた。太平洋戦争を闘った祖父の口癖は「日本人は油断のならない奴ら」。 日本に着いたとたん、成田空港で温水洗浄便座の洗礼を受け、初めて泊まったカプセルホテルに困惑する。……。慣れない日本で、独特の行動様式に戸惑いながら旅を続けるラリー。様々な出会いと別れのドラマに遭遇し、成長していく。東京、京都、大阪、九州、そして北海道と旅を続ける中、自分の秘密を知ることとなる……。 圧倒的な読み応えと爆笑と感動。浅田次郎文学の新たな金字塔! ※この作品は過去に単行本として配信されていた作品の文庫版となります。
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3.3手負いの女刑事が謎に迫る傑作サスペンス! 自宅のベッドで殺された女性の遺体からは、小さな皮膚片がいくつも剥がされ、持ち去れていた。現場を検証していたボストン市警殺人課の女刑事D・D・ウォレンは、何者かの気配を感じたはずみに階段から転落し、左肩に大怪我を負う。リハビリ中、ペインコントロールのためにクリニックを訪れたD・Dは、精神科医の女性アデラインに出会う。先天性無痛性であるが故に「痛み」を専門にした、という彼女。その矢先、第二の事件が発生した。ふたつの事件の類似性を辿ると、やがて40年以上前の連続殺人事件が浮かび上がる。その犯人はアデラインの実父であり、さらに彼女の姉もまた14歳で初めての殺人を犯し服役中だった――。 大好評D・D・ウォレンシリーズ『棺の女』の前日譚。残酷な運命の下に生まれた女医と、執念を燃やす手負いの女刑事のドラマティックすぎる傑作サスペンス!
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4.0『ういらぶ。』映画ノベライズ! “大好きすぎて「好き」って言えない”――。 同じマンションに住む幼なじみの高校生4人組。優羽のことが好きすぎてドSのフリをする超こじらせ男子・凛と、そんな凛のせいで完全ネガティブ思考になってしまったピュアすぎる優羽。そしてそんなふたりを心配して見守る、クールビューティーな暦と“オカン系”ほほえみ男子・蛍太。4人は学校中の生徒が見惚れる最強の幼なじみチームだったが、ある日、“好きなら好きとハッキリ言う”ライバル兄妹・和真と実花が現れ……。ずっとこのまま変わらないと思っていた2人の恋と4人の友情が、思わぬ方向に動きはじめる! 2018年11月9日より全国公開予定の映画「ういらぶ。」ノベライズ! 主演を演じるのは平野紫耀(King&Prince)。そしてヒロインの優羽を桜井日奈子、暦を玉城ティナ、蛍太を磯村勇斗が演じています。 原作は2015年より「Sho-Comi」にて連載されベストセラーとなった星森ゆきも氏による大人気コミックス「ういらぶ。―初々しい恋のおはなし―」です。 笑ってキュンキュン! 最高に楽しい! 素直になれない幼なじみたちの究極“こじらせ”ラブ! 存分にお楽しみください。
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4.1心も体も変わる、ランジェリーラブコメディ。 広告代理店に勤める32歳の國枝颯子は、うっかりノーブラで出勤したある日、慌てて駆け込んだランジェリーショップ「Toujours Ensemble(トゥージュール・アンサンブル)」で男性のフィッター・伊佐治耀に出会う。 「脚を組むくせがある」「夕食はいつも8時以降」「20歳の頃から5キロ以上太った」「2年以上、恋人がいない」――フィッティングをしただけで、伊佐治は颯子の生活習慣をすべて言い当ててしまう。いい加減な生き方を指摘された颯子は、自分を見つめ直すようになる。 自分の“女らしさ”を否定して生きてきた後輩の百田馨、旬を過ぎたスキャンダル女優の本城夕妃、女装の趣味があるクライアントの大狼社長、出産後のセックスレスに悩む同期の美鈴・・・・・・颯子をとりまく人々も、伊佐治のランジェリーの魔法によって少しずつ変わり始めて――!? 一歩前に踏み出せずにいる女子たちに贈る、前代未聞のランジェリー・ラブコメディ!!
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4.0青年嵐山が出会った破天荒学者の痛快評伝。 きだみのるはファーブル『昆虫記』の訳者で、戦後『モロッコ紀行』を書いた無頼派の社会学者である。雑誌『世界』に連載した『気違い部落周遊紀行』はベストセラーになり、渋谷実監督、淡島千景主演で映画になり大ヒット。嵐山は、『太陽』(平凡社)の編集部員であった28歳のとき、75歳のきだみのると謎の少女ミミくんと一緒に取材で各地をまわった。きだ怪人の破天荒な行状に隠された謎とは何か。新聞各紙、雑誌書評で絶賛の嵐の痛快評伝。 ※この作品は過去に単行本版として配信されていた『漂流怪人・きだみのる』の文庫版となります。
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4.2今の日本に、こんなリーダーがほしかった! 昭和13年、青年実業家の瀬田修司は横濱に降り立った。関東大震災から復興した横濱は、ジャズが流れモガ・モボが闊歩する華やかな文化あふれる国際都市。折しも日中戦争が始まり、軍需景気にあやかりたい瀬田は、横濱一の大富豪である原三渓からの出資を得ようと、三渓について調べ始める。 実業家としての三渓は、富岡製糸場のオーナーであり「生糸王」の異名を持っていた。関東大震災では、復興の先頭に立ち私財をなげうって被災者の救済にあたった。また、稀代の数寄者として名を馳せ、茶の湯に通じ、「西の桂離宮、東の三渓園」と言われる名園を築いた文化人。前田青邨や小林古径など、日本画家の育成を支援……と、いくら調べても交渉材料となるような醜聞は見つからず、瀬田は苛立つ。 やがて「電力王」として知られる実業家、松永安左ヱ門に会った瀬田は、松永の仲介で三渓に会うことが叶う。 三渓園の茶室を訪れた瀬田は、そこで原三渓と話を交わしたことで、少しずつ考えを変えていく。 実は少年時代、瀬田には三渓にまつわる忘れ得ぬ記憶があった……。 ※この作品は過去に単行本版として配信されていた『横濱王』の文庫版となります。
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-「あのコの、トリコ。」映画ノベライズ! 「大好きな“あのコ”のために、ボクは変わる――」 地味で冴えない男子高校生・鈴木頼は、幼なじみで初恋の“あのコ”・立花雫が通う東京の高校に転入する。女優を目指し真っすぐにがんばる雫と再会をし、あらためて恋をした頼は、あるきっかけからなんと雫の付き人をすることに。 時間をともにするうち、雫への頼の気持ちは膨らんでいくが、同じく幼なじみで人気俳優の東條昴が、そんな頼をけん制する。「お前は、絶対に俺に勝てない」――。 2018年10月5日より全国公開予定の映画「あのコの、トリコ。」ノベライズ! 主人公の鈴木頼を人気俳優・吉沢亮が、頼が一途に思いを寄せるヒロインの立花雫を新木優子が、そして、頼のライバルで超人気イケメン俳優・東條昴を杉野遥亮が演じています。 原作は2013年より「Sho-Comi」にて連載され、コミックスは大ヒットした。18年7月より待望の続編も連載開始された大ヒットコミックスです。 ドキドキの恋とキラキラな夢を追いかける、シンデレラ・ラブストーリー!
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-耽美女子vs九州男児の異色のラーメン小説。 家族経営の博多とんこつラーメン店「満月亭」。店の前で行き倒れていた耽美ファッションの怪しい女を、見るに見かねてラーメン店で雇うことに。ひたすら美しい世界を探求するその女は、店の中を完全に耽美の世界へと模様替え。ラーメンと耽美という異色なコラボレーションが博多で反響を呼び、地元テレビ局が取材に訪れる。それをきっかけに大ブーム到来。あれよあれよと人気店に成長するのだが・・・・。老舗ラーメン店に突如舞い降りてきた少女は、店を救う天使か、それとも廃業に追い込む悪魔なのか?!ラーメン嫌いな耽美女子と生粋の九州男児・蓮華によるラーメン戦争勃発!新感覚ラーメン小説誕生!
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3.5殿さま、絶望!暗殺の黒幕は、わが母!? 民百姓のため、延いては美濃北山三万石のためと思い布令した年貢半減令が、股肱の臣たる城代家老・伊吹勘助の切腹をまねくに及び、藩主・百目鬼一郎太は進退窮まった。賽の目は百発百中いい当てても、家臣の本音を読み違えたのだ。 すでに他界した前藩主、父百目鬼十号と奥方の座を一郎太の妻静に譲った母桜香院の間には二人の男子があった。桜香院はなぜか、一郎太を疎んじ、次男重二郎を寵愛する。一郎太の決断は早かった。渋る重二郎を説き伏せて藩主代理を承諾させると、その足で江戸に向かった一郎太は、中山道板橋宿の手前で、護摩の灰を追い払ってやったのが縁で、江戸三大青物市場のひとつ、駒込土物店を差配する槐屋徳兵衛方に身を落ち着ける。だが、御家を離れた一郎太の江戸暮らしは、平穏無事ではなかった。槐屋は近隣を仕切る町名主で、なんだかんだと揉め事の仲裁に忙しい。居候の一郎太も肘枕で寝ているわけにもいかず、駆り出される。そんな折、博打の虫が騒ぎ出し、中山道の板鼻宿で知り合った女親分の賭場に遊んだ一郎太が武士の一団に襲われる。相手は二天一流の大垣半象、二度と刃は向けませんと誓った国家老黒岩監物の配下だった。
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3.5殿さま出奔!頼みは秘剣“滝止”と博打!? 尾張徳川家の北隣、美濃北山三万石のあるじ百目鬼一郎太の楽しみは月に一度の賭場通いだ。九歳のみぎり、江戸下屋敷の中間部屋で博打を見聞して以来二十年、負けたことがない。どういう天の配剤か、賽の目が事前に脳裏に浮かぶのだ。もっとも、一郎太には別の目論見もあった。密かに城下に遊べば、民百姓の本音が聞けるからだ。北山藩は特産の寒天が藩の財政を底上げして、実収十万石。だが、年貢は依然として六公四民で、藩は百姓の犠牲の上に胡坐をかいていた。そこで一郎太が百年の計として打ち出した年貢半減令だったが、これが大きな災厄をもたらすことになる。ある晩、秘密の抜け穴を通り、城下外れの賭場に現れた一郎太は数十人の暗殺隊に襲撃される。頭格は大垣半象、北山三羽烏といわれた二天一流の遣い手で、国家老・黒岩監物の配下だ。突きの鬼一と異名をとる一郎太は二十人以上を斬り捨てて虎口を脱するが、襲撃者の中に年貢半減令に賛同する城代家老・伊吹勘助の倅・進兵衛がいたことに愕然とする。忸怩たる思いの一郎太は藩主の座を降りることを即刻決意、実母・桜香院が偏愛する重二郎に後事を託して江戸に向かう。だが、事はこれでは収まらなかった。
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4.2真実から生まれた、命の重さを問う人間賛歌。 ブラック企業に追い詰められ多額の借金を背負った達希(27歳)は発作的に飛び降り自殺を図り、15年前に死んだ祖父の霊に助けられる。祖父は生前心残りの「人探し」を一緒にすることを条件に隠し財産で借金の肩代わりを提案。 そこから祖父の霊とのボルネオへの旅が始まる。そこで出会ったのは、個性豊かな人々と悲惨な戦争の記憶。将校でも戦闘機乗りでもない大多数を占めた一般兵士の彼らの戦死とは、飢えや伝染病で命を落とす悲惨なものだった。 やがて一行は赤道の街に到着。そこには、この旅に祖父が託した本当の目的が隠されていた。今まで決して口にすることのなかった、「知られざる謀略事件」とは・・・・。そして、そこに隠された,祖父の過去にまつわる真実とは・・・・・。
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3.0ゴシックミステリから奇譚まで極上の物語集。 元版は2002年刊の短篇集『約束よ』と2009年刊の中篇『抱擁』。二冊を合本、二部構成にして初の文庫化。第一部「抱擁」は、二・二六事件の翌年、昭和12年の東京駒場の前田侯爵邸を舞台に展開する。18歳の小間使い(わたし)の検事に向かっての供述で語られる物語。5歳の令嬢・緑子の不可思議な行動、ゴシック建築の洋館で起こる異様な事件、物語は謎をたたえて結末に向かって走り出す。ヘンリー・ジェイムズの傑作『ねじの回転』をパスティーシュした傑作である。 第二部は総タイトルを「この世でいちばん冴えたやりかた」と改め、七篇の名品が並ぶ。日本と中国を舞台にした奇譚の数々。一篇一篇がその文章力と物語の起伏で読む手が止まらない。特筆すべきは著者の代表作である盲目の落語家を主人公にした『遊動亭円木』(谷崎潤一郎賞)の外伝三篇が収録されていること。ファン感涙である。若き日に中国貿易に携わった著者でこそ書ける中国を舞台にした三篇もすごい。時代も唐から現代まで、そのストーリーテリングは凡百の作家の追随を許さない。タイトルに採った「この世でいちばん冴えたやりかた」は天安門事件を背景にした驚くべき現代の奇譚。単行本時の表題作だった「約束よ」には官能の匂いが立ちのぼる。 さらに、作品の中にさりげなく引用されるフロベールの『ボヴァリー夫人』とボルヘスの掌篇、豊潤な作品を詰め込んだ「世界文学」ともいうべき至福の物語集である。
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-世界の終わりに現れた炎を操る謎のヒーロー。 全身に鱗状の模様が現れたのち、発火現象を起こして火だるまになり焼死する--人類にとってまったくの未知の疾病が急速に広がり、世界の終わりが迫っていた。感染者隔離施設で看護にあたっていた元学校看護師のハーパーは、妊娠と同時に感染が発覚。錯乱した夫に殺されそうになった彼女は、間一髪のところをキャプテンアメリカの姿をした少女と消防士姿の謎の男〈ファイアマン〉に救われ、迫害された感染者達が身を寄せ合う山中のキャンプに導かれる。外の世界では社会不安が広がり、自警団組織が感染者狩りをしてまわるようになり、やがてハーパーの暮らす弱者たちのコミュニティの中でも不穏な動きが……。 ニューヨークタイムズ・ベストセラー1位、『トランスポーター』の監督ルイ・レテリエによる映画化進行、ベストセラー作家による傑作エンタメ超大作! (2018年8月発行作品)
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4.32017年マンガ大賞受賞作映画ノベライズ。 大人気作、2017年マンガ大賞受賞の大人気コミック「響~小説家になる方法~」(小学館ビックコミックスペリオール連載中)が待望の実写映画化。主人公の15歳天才女子高生小説家・鮎喰響(ルビ=あくいひびき)を演じるのは、欅坂46の不動のセンターとして活躍中で、今作が映画初出演にして初主演となる平手友梨奈。響の才能を見出す若手女性編集者に北川景子、芥川賞を目指す青年作家に小栗旬という話題のキャスト。その映画脚本を小説版オリジナルにノベライズ。 圧倒的かつ絶対的な才能を持って文学界に突如現れた一人の天才少女、鮎喰響(ルビ=あくいひびき)。彼女は世間の常識と慣習に囚われず、自分の信じる生き方を絶対曲げない。響がとる行動は、過去の栄光にすがる有名作家、スクープの欲だけで動く記者、生きることに挫折した売れない小説家など、さまざまな人に計り知れない影響を与え、彼らの価値観をも変えていくのだった――。
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4.0祭りの夜に集う、奇妙な店と妖しの客人。 TBS系「王様のブランチ」出演、ピース・又吉直樹氏主演による映像化など、ショートショート界の旗手として活躍し、注目を浴びている著者。本書では、多魔坂神社で行われるお祭りを舞台に、奇想天外な物語が繰り広げられます。賑やかな祭囃子と綿あめの甘やかな香りにワクワクしながら、でもほんの少しだけ不気味な夜に出逢う物語は予測不可能! 懐かしくも、まったく新しい読書体験をお約束します。 欲しいと念じたものが出てくるヒモくじ屋、そこに現れたゴロツキどもが引いたヒモの先に現れたのは……?(「ヒモくじ屋」)、夜店ですくった人魚がどんどん成長してしまって(「人魚すくい」)、モデルにスカウトされたエリカが行方不明に(「ラムネーゼ」)、降り注ぐ優しい雨を、自分のものにする方法(「雨ドーム」)、人の想いが映し出される不思議なお菓子を買いに来たのは(「夕焼き屋」)他、全20編に加え、しりあがり寿さんによる書き下ろしショートショートを収録。いちどページを開いたら止まらない! たった5分の物語、読めばあなたを魅惑と幻想の世界へと誘います。 ※この作品は単行本版『ショートショート千夜一夜』として配信した作品の文庫版となります。
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3.7長谷川平蔵の甥っ子が人足寄場与力に! 人足寄場は、平之助の伯父である長谷川平蔵が立案実施した施設である。罪を犯した者たちに職業修業を施し、社会に復帰させる画期的な仕組みだった。 定掛与力として、阿比留平之助は平蔵とともに勤めることになった。平之助が、人足寄場を歩いてみると、男には大工や左官、屋根葺き、鍛冶、紙漉き、表具など、女には裁縫や機織りなど、さまざまな仕事を訓練させていた。ただ、予算の限りがあり、正すべきところも直せなかった。 その頃、盗賊鬼洗いの鉦七の押し込みがあり、事情も知らないまま逃走用の船の船頭に雇われて捕まった、癸助という男が入ってきた。気がかりなのは、一人残してきた妹のトミのことだった。ある日、人足寄場に入ってきた男たちが癸助と親しくなる。鉦七一味は、自分たちに繋がる証拠を知っているかもしれない癸助を殺そうとしていたのだ。 長谷川平蔵は、自宅で倒れてから、徐々に弱っているようだった。 平之助は、癸助を救うことが出来るのか。鉦七に迫ることが出来るのか。 平之助の活躍を描く、人情味溢れるシリーズ第一作!
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3.9大ベストセラー『震える牛』ふたたび! 警視庁捜査一課継続捜査担当の田川信一は、メモ魔の窓際刑事。同期の木幡祐司に依頼され、身元不明相談室に所蔵されている死者のリストに目を通すうち、自殺として処理された案件を他殺と看破する。不明者リスト902の男の発見現場である都内竹の塚の団地を訪れた田川と木幡は、室内の浴槽と受け皿のわずかな隙間から『新城 も』『780816』と書かれたメモを発見する。田川が行った入念な聞き込みにより者不明者リスト902の男は沖縄県宮古島出身の派遣労働者・仲野定文と判明した。田川は、仲野の遺骨を届け、犯人逮捕の手掛かりを得るため、宮古島に飛ぶ。仲野は福岡の高専を優秀な成績で卒業しながら派遣労働者となり、日本中を転々としていた……。 現代の生き地獄を暴露する危険きわまりない長編ミステリー!
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-極北の警官「アリ=ソウル」シリーズ第2弾。 アイスランド最北の小さな町・シグルフィヨルズル。1年のうち2か月は太陽が山に隠され、日が昇ることがない。 その季節が間近となったある日、郊外の空き家で警察署長が銃撃され、瀕死の重傷を負った。 アリ=ソウルはその日、当直の予定だったが、インフルエンザで休んでいた。撃たれた署長にいくばくかの負い目を感じながら、アリ=ソウルは捜査を始める。 やがて、事件にドラッグと政治家が絡んでいる可能性が見えてきた。市長や副市長への聞き込みを進めるが、そのことがマスコミに漏れ、さらなる悲劇を招く。 一方、事件現場となった空き家には、50年以上前から忌わしい歴史があったことが明らかになるのだが。 極夜の町に連綿と続く負の連鎖――アリ=ソウルは事件を解決できるのか。 世界14カ国で翻訳、英国ではドラマ化が進むベストセラー「警官アリ=ソウル」シリーズ第2弾、満を持しての登場!
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-漫画の神様には、いつも「伴走者」がいた! 「漫画の神様」といわれる手塚治虫―この神様にも編集者という伴走者がいた。『手塚番』と呼ばれる30年経っても今なお語り継がれる様々な「手塚伝説」の真相を、漫画の世界を知り尽くした元「ビッグコミック」編集長・佐藤敏章が『手塚番』の編集者へのインタビューを丁寧に、時間をかけて敢行。インタビューを通してひとつひとつ手塚伝説を解明していく。そしてインタビューを継続していく間にも、また新たな伝説が…。 文庫版化にあたり、創刊50周年を迎えた『ビッグコミック』の初代編集長・小西湧之助氏のインタビューと、かつて手塚アシスタントを経験し、人気漫画家として活躍の石坂啓氏が描きおろしたコミックエッセイ『神様の指定表』11ページも収録。口絵の手塚治虫のさりげない笑顔も、一見の価値ありです! 8年の年月を経て『伝説』は『神話』になった。(2018年6月発行作品)
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3.8がんばる人にエール!感涙の学園小説。 中学校の職員室を舞台に、14歳という繊細で多感な年齢の子どもたちと日々真剣に向きあう中学教師たちのリアルな姿を描いた連作短編集。 その中学校には代々語り継がれる伝説のヒーロー「エンドーくん」がいる―。 校内のあちらこちらに残された「エンドーくん」にまつわる落書きの言葉が、悩みや葛藤を抱える教師や生徒の一歩踏み出すきっかけとなった。 その理由は? 「エンドーくん」が伝説になったのはなぜ? その謎がラストで明かされる―。 坪田譲治文学賞受賞作家の傑作が待望の文庫化。巻末に文庫のために書き下ろした「エンドーくん」のその後の物語を収載。
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3.5乱歩賞作家、戦慄のランニングミステリー! 平凡な公園ランナーであるインテリア会社「ワンダーケース」の社長・高木雅弘は、所属するランニングサークルの仲間たちと行なっている「レース」にハマっていた。 ある日、高木のもとに「明日のレースには負けなさい。さもなければ、ひとが死にます」と書かれた一通の郵便が届く。そして翌日、高木がレースに勝つと、さっきまで走っていた公園内で本当に男の死体が発見される。しかもその男は大学時代の同級生だった――。 これは偶然なのか、それとも……。 走れば走るほど、日常は壊れ、運命は狂っていく――。 江戸川乱歩賞作家が放つ、戦慄のランニングミステリー!
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4.1ヒロインの生き様に痺れる傑作スリラー! 殺人事件で夫を失った元特殊部隊パイロットのマヤ。2歳の娘を案じ自宅に設置した隠しカメラに写っていたのは、2週間前に殺されたはずの夫ジョーだった。ジョーの死に潜む謎を追ううちに、マヤは4か月前に惨殺された姉クレアの死、そして17年前のある事件の真相へとたどり着く……。 ハードボイルドなヒロインの生き様、予想を大きく超える予想外の結末。ジュリア・ロバーツが惚れ込み映画化権を獲得した、「マイロン・ボライター」シリーズで人気の著者による傑作スリラー!
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3.0殺人請け負いグループの暴挙を暴け! ファミリーレストランチェーンの社長・岡崎秀明が誘拐された。犯人は、身代金を要求することもなく、岡崎に相応の請け負い料を支払ってもらえれば、敵対する人物を消してみせると持ちかける。悪魔のささやきを聞いてしまった岡崎は、男に言われるがままに一億円を振り込んでしまう。程なく、白石検事と部下が事故死した。そのとき、特急「南風」に乗っていた岡崎には、アリバイがあった。 数日後、十津川警部を訪ねてきた藤田検事は、白石が岡崎の不正経理を追求し告発する予定だったことを伝えた。 そして、岡崎には白石殺害に関わった男からまた連絡が入る。それは、ある男と高尾山に登って欲しいというものだった。すでに殺人に関与してしまった岡崎には、自分の意志など通じなかった。 さらに、大病院の院長の自殺、有名女優の毒物死にも、請け負い殺人グループが関わった疑いが! 十津川警部は、奴らの書体を暴くことが出来るのか?
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4.5乙一×岩井俊二。伝説のノベライズ文庫化。 石ノ森学園中学校に転校してきた有栖川徹子(通称:アリス)は、転校早々クラスメイトから嫌がらせを受けるようになる。どうやら彼女の席には呪われた噂があるようだ。 そんなある日、アリスは、自分の隣の家が「花屋敷」と呼ばれ、話題にのぼっていることを知った。彼女は、ある目的をもって花屋敷に潜入する。家のなかには、長期不登校中のクラスメイト・荒井花(通称:花)がいた。そこで花はアリスに、驚くべきことを口にする。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『花とアリス殺人事件』の文庫版となります。