amieさんのレビュー一覧
レビュアー
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なんかちぐはぐ
2000年前後、「ホイッスル!」を少年ジャンプに連載し、アニメ化もされたマンガ家さん。
連載終了から6年半となる2009年スタートしたのがこの作品。
ベースとなるのは「サイコメトリー能力」であり、これは「少年マガジン」で1996~2000年に連載され、TOKIOの松岡昌宏主演で2度もドラマ化された「サイコメトラーEIJI」と同じ。
同作がかなり有名なだけに、新しさはないと言わざるを得ない。
また、内容が基本的に暗い。
特に主人公のキャラが高校生っぽくないくらい冷めており、主人公としての魅力に欠ける。
周囲に人気の出る陽キャラがいればカバー可能だが、友人たちもいまいちキャラが...続きを読む -
悪くないが、色々惜しい
刀文化が現代まで残っている世の中という設定。
「銀魂」などギャグマンガなら見たことあるが、普通のストーリーものの設定としてはちょっと新しい。
一方、両親の敵を取る為に、圧倒的に強い公職としての「侍」に憧れる双子の姉弟、なんだかんだで姉弟を見守り、育てる「侍」というのは、少年マンガの王道的流れとも言える。
この姉弟のキャラも悪くない。
という事で、ここまでは少年マンガとしてのツボを良く抑えていると言える。
一方で、絵が雑で安定していない(良い時と悪い時の差がある)点や、ちょっと残酷描写が多い点、作画の一部にカラー描写が入る点などはメジャー作っぽくなく、マイナーさを感じさせる...続きを読む -
なかなか斬新
大空を駆け巡る人たちの物語。
「ラピュタ」や「空挺ドラゴンズ」のようなイメージではあるが、本作は飛行能力そのものに独特のアイデアが用いられている。
この発想は未だかつてないものであり、非常に斬新。
また、他の作品でもそうだが、やはり大空を自由に駆け巡る「空賊」的な存在には夢がある。
これらの設定だけでドキドキワクワクするような内容。
絵は、下手ではないが、線が細かすぎてちょっとゴチャゴチャしている感がある。
また、主人公コンビの絵はちょっと独特でクセがあるかな?
さらに、古典的かつベタな「悪役」や「ライバル」の登場と、ストーリー自体にはあまり新鮮さがない。
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設定が新鮮
大坂の陣の後、傭兵としてヨーロッパに渡った日本人が、銃士=スナイパーとして活躍するという物語。
このような設定の物語は初めてであり、新鮮で興味を惹かれる。
内容もリアル路線であり、戦場の緊迫感や迫力が伝わってくる。
絵も普通にキレイで読みやすい。
一方で、細かく見て行くと詰めの甘い点も見えてくる。
実在の人物であるスピノラの件は後でカラクリがあるので良いとしても、重要人物であるスペインの王子やその軍隊など、実在ではない人物が普通に出てくる。
(実際は、物語開始の1620年時点のスペイン王はフェリペ3世で、翌1621年に死亡して息子のフェリペ4世が16歳で即位しているし、...続きを読む -
待ってました!
大好きな作品の最新刊。
前巻の発売が4月だから、実に9ヶ月も首を長~くして待っていました。
おかげで、深夜0時の配信開始直後に購入、その後30分かけて0時半過ぎには読破してしまいました。
9ヶ月待って味わう、30分の幸せ。
この9巻は作中でアシャフも言うとおり、前巻までのアンジェラとの戦いが一段落し、次なる展開への下準備となる巻。
新たなキャラクター?の登場もあり、冒頭は静かに始まります。
その後、中盤に入ってからは主人公コンビ抜きの激しいバトルの連続。
それが終盤まで続き、「以上が今から10日前に起きた出来事でした」という終わり。
完全に、下準備ですね。
一...続きを読む -
高橋留美子作品としては…
「うる星やつら」「めぞん一刻」「1ポンドの福音」の頃から高橋留美子の作品は読み続けています。
本作は、いきなりデジタル化された感の強い絵でやや違和感。
内容は安定の高橋留美子クオリティではありますが、なんかちょっと勢いが無いような…。
「犬夜叉」「境界のRINNE」あたりと大きく変わらない設定とストーリー、若干感じる絵の違和感、おバカorドジっ子キャラではない主人公(ヒーロー)あたりがそう感じさせるんだろうか?
これなら、「半妖の夜叉姫」(ちなみにこの作品、高橋留美子作の犬夜叉のキャラ・設定を引き継いだアニメオリジナルで、高橋留美子自体はキャラデザイン以外のストーリーに関与...続きを読む -
発想が新しい
お金に応じて変身時間の決まるヒーロー。
主人公は最強だが、燃費最悪かつ貧乏=変身時間が極端に短い。
この発想は新しく、また面白い。
キャラ絵は好感が持てるものだが、決して上手いとは言えない。
ところどころ、何を表現しているのかわからないコマも散見される。
キャラの描き分けもそれほどうまくない感じ。
一方、少年マンガの王道的な主人公やその周囲の人たちの正義感・人間の良さは、読んでいて気持ちがいい。
ギャグはストレートではないが、クスっと笑えるひねったものが多く、個人的にはこれも悪くない。
特にネーミングセンスが好きかな。
(威借=イカリと来て、シンジやゲンドウ等...続きを読む -
まだなんとも…
記載はないが、単話での配信。
つまり、1巻が非常に短い。
無料で4巻まで読んだが、まだようやく旅立ったところ。
という事で、未だどんな話になるか、全く読めない。
師匠とか、職業としての探検家?的なものが出てくるところからして、「メイドインアビス」のような冒険になるのか(もっとも、あちらほどすんごい展開にはならないだろうが)、それともロードムービー的に様々な土地で様々な人との出会いを描くのか、そこすらまだわからない。
という事で、現段階では評価はできない。
ただ、1巻あたりが短いとはいえ、話の進み具合がスローなのは確か。
この先、「めくるめく冒険の大スペクタル」という展開よ...続きを読む -
いわゆる韓国版エロマンガ
登場人物の名前からしてもわかるように、韓国のマンガ。
ただし、各キャラ、特に主人公の絵は日本のものと変わらず、違和感はない。
その他のキャラに関しては、若干違和感はあるが…。
絵はキレイだがシンプルで、背景の描写なども最低限。
ところどころにハングルが出てきたり、日本では無いと感じる面も多い。
内容は…まあいわゆるエロマンガ。
日本でも良くある、デジタル作画の「絵はキレイだけど中身の薄い作品」という感じ。
韓国好きな方、キレイな絵のエロマンガ好きな方ならどうぞというレベル。
名前が韓国名で、いきなり登場キャラも多く、頭に入ってこなかったのが正直なところ。
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いい作品
全巻読破。
まあ、ラストは落ち着くべきところに落ち着いたという感じですね。
10巻からの、答え合わせのような伏線の回収は見事でした。
過去の巻を見ても、確かに伏線となる表現が使われている。
つまり、「物語序盤から全ての伏線を意識していた」=「連載開始時からほぼストーリーが決まっていた」という事だと思われます。
たしかに、そのくらい練られた伏線だったし、余分な話が少なく、必要なものだけに絞られていた感が強いので、そうだったのでしょう。
(ラスト付近のひげオヤジの話などは完全に余分だったと思いますが)
総括として、五つ子のかわいさが非常に引き立つ作品でした。
最初はキツ...続きを読む -
不幸にも現実化したSF
お台場に作られた原発が、大地震でメルトダウンし、東京周辺が放射能に汚染された近未来の話。
まさかこの内容が、2008年…東日本大地震のわずが3年弱前に描かれ始めていたとは驚きでしかない。
(もちろん、3.11の時も連載中)
内容は福島で実際に起きたことに近く、また多摩地区の現実の地名・建物などが出てくるので非常にリアル。
これは、ヘタをすると実際に政治利用されかねず、アニメ化が遅れたというのも納得できる。
一方で、背景以外のところは完全にSFであり現実味は薄い。
また、ヘリコプターの「プロペラ」という表現があったり、B-2爆撃機が機銃射撃をしたり500mの幅しかない多摩...続きを読む -
原作を読むべし!
貴志祐介の代表作の1つ。
もっとも有名なのは、今は映画で話題になった「悪の教典」ではないかと思うが、スケール感では本作の方が上。
また、2008年の本作、そして2010年の「悪の教典」と、最もノっていた時期の作品だと思う。
が、なんか違うんだよなあ。
かわいい系の絵になり、またエロ要素がかなり前面に出てきている。
(ただし、原作でも女同士の性行為の描写はあった。レズというか、それがあたりまえの時代という書き方)
何より、ストーリーが一部変わっており、原作の方がより不気味で得体が知れず、かつドラマチック。
また、原作で抱いていたイメージとかけ離れた描写がいくつも見られ、...続きを読む -
少年マンガらしい良作
19巻まで読み進めてきました。
ファッションショーなど、主人公にとってターニングポイントとなる場面の描き方は素晴らしい。
思わず見入ってしまうし、こちらにまで感情が伝わってくる感がすごく、涙が出そうになるくらい。
一方で、そうでない日常パートは相変わらず徹底的に端折っている印象。
完結まで残り3巻であり、既に連載終了を見据えた展開となっているんじゃないかと思うくらい展開が早い。
人気作でよくある、無駄な引き延ばしは好きではないが、この作品の場合はもう少し細かいところを丁寧に描いた方がより読者が作品に入り込めるのではないかと思った。
具体的には、高校卒業前の数か月間のエピソー...続きを読む -
やはり作者の代表作の1つ
1979年に漫画家デビューしているという細野不二彦の、中期以降の代表作の1つだと思う。
(初期はやはり、アニメもヒットした「さすがの猿飛」「Gu-Guガンモ」があるので)
絵としては既に完成されており、十分キレイ。
2010年以降の比較的新しい作者の作品と比べても、全くそん色ない。
また、何と言っても主人公フジタと助手かつヒロインのサラのキャラがすごくよい。
この2人のキャラは、この作者の長いマンガ歴の中でも屈指のコンビと言えると思う。
連載開始は1994年と古く、ところどころに時代を感じる描写もあるが、テーマが普遍的な「美術品」という事もあり、大筋では古さも気にならな...続きを読む -
結構好きかも
白黒の対比の絵がなかなか独特で印象的。
また、キャラ絵はキレイで、好感が持てる。
(ただし、とにかくキレイな絵というよりは、抜くところを抜いており、慣れている絵という感じ)
アンドロイド?に乗り移って戦うというのも、他に例がない訳ではないがなかなか新鮮。
特に、操縦者?の性別を含め、真の姿を隠せるという使い方は面白い。
一方、キャラ絵の描き分けが微妙であり、特に3巻あたりで登場キャラが増えてくると判別が難しくなるというマイナス面も。
何となく、全体の雰囲気として「BLEACH」に似ている気がした。
漢字名かつ古風ないでたちのキャラ達、〇〇班だ班長だという呼び名等々。(...続きを読む -
だんだんと内容が崩壊してきた
1巻の冒頭は悪くない感じだった。
天才肌っぽいひねくれ系の主人公に、あまり学校に出てこないミステリアスな同級生の女性…、ありきたりな組み合わせではあるが、悪くはない。
作品のキモとなる能力系は、前世の偉人たちの能力を継承して発揮するというもの。
発想自体は「サタノファニ」と似た感じではあるが、本作の連載開始の方が3年ほど早く、こちらが本家というところか?
となると、目の付け所は悪くない。
が、読み進めていくと、当初の設定からかなりの変更点が目につくようになる。
まず、ヒロイン灰都。
当初、「ミステリアスで得体のしれない感じ」の雰囲気を出していたはずが、数話であっさり崩...続きを読む -
「紅」とは雰囲気が異なる
「EREMENTAR GERAD」の続編。
オリジナルは表紙が赤いので「紅」、こちらは青いので「蒼」として区別されているらしい。
双方とも世界観は同じだが、登場キャラは主人公も含めて別。
絵は「紅」同様、少しごちゃごちゃしているがキャラの絵はキレイ。
ストーリーも、「紅」と同じ世界観だけあって余計な説明が必要なく、「紅」を読んでいる人にはスッと入りやすいだろう。
一方、主人公チームが基本女性(と少年)ばかりになったせいか、少年ジャンプや少年マガジンなど「少年マンガの王道」的だった「紅」と比べると、月刊誌や別冊系のファンタジー物になったというくらいの違いを感じる。
ぶっち...続きを読む -
王道的少年マンガ
未成年を主人公に据え、謎のあるヒロインや仲間たち出会い、冒険し、戦うという流れ。
キャラが綾波レイっぽいミステリアスな存在をヒロインに据えるなど、抑えるところも抑えている。
勧善懲悪が基本という所も含め、まさに王道的少年マンガと言える。
個々のキャラの絵はキレイだが、20年近く前の作品という事もあってか線が太く、ゴチャゴチャとした印象を受ける点はマイナスか。
余りにも王道的なストーリーではあるが、その分安心して読めるし、良作だと思う。
少年ジャンプやマガジンで連載されていれば、かなりの人気を得ることができたんじゃないだろうか?
「FAIRY TAIL」や「ワールドトリガ...続きを読む -
発想がすごい
数ある異世界転生ものだが、まさか異世界チートで野球が出てくるとは…。
この発想を思いついただけでもすごい。
絵はデジタル系らしいキレイさ。
また、この手のデジタル系としては、味のあるキャラをうまく表現していると思う。
普通に野球マンガにしても面白いんじゃないかな?
一方、まだ1巻しか読んでいないので、この先どう展開していくかは不明。
現時点ではリアル追及系であり、異世界とのギャップがまたいいのだが、この先もこの路線のままだと「ただの野球マンガ」となりかねない。
異世界らしさとリアル路線をどう並立させていくか、そこがポイントになると思う。
あと主人公、高校生にしては考...続きを読む -
今まで知らなかったことを後悔
これは面白い!
クズだけど見た目は憎めない悪魔たちを使った探偵業というギャグマンガ。
この発想は新しい。
人間のキャラの場合、あまりにもぶっ飛んだ個性は浮いてしまう事も良くあるが、このキャラなら違和感ない。
言葉遣いも面白いし、悪魔界?での真の姿とのギャップもまた良し。
ギャグマンガでありながら、既に2期分もアニメ化されてるんですね。
それほど(一部で)人気という事も納得。
この手のギャグマンガにありがちな、勢いだけの雑な絵という事もなく、よく見るとなかなかキレイな絵。
ギャグマンガにありがちな、現実や他のマンガ等をパロディにしてふんだんに用いるやりかた。
...続きを読む -
最終巻を迎えて、トータルの感想
個人的に、いい「人間ドラマ」作品は「主人公とその仲間たちの織り成す輪の中に自分が入り込んだような気持になれるか」が大事だと思っていますが、この物語も主人公とヒロインを始め、心などの主要キャラ、さらにはもっと脇役たちの織り成すストーリーに自分も参加できているかのような気持ちにさせてくれる良作でした。
まずは絵がキレイ。
これは、ファッション業界、モデルがテーマという事もあって、普通の作品以上に重要な点となるでしょう。
後半、特にキャラの目や髪型などの画風が変わってきた点は少し気になりますが、これも「ファッション業界としてのオーラを出すためには、普通の少年マンガ的なシンプルな絵では足りな...続きを読む -
大御所マンガ家
古くは「さすがの猿飛」や「Gu-Guガンモ」といったゴールデン枠でアニメ化された作品の原作者であり、今世紀に入っても「ギャラリーフェイク」など多くの作品を手掛けている大物マンガ家。
また、シロウト時代(慶應義塾高等学校時代)からの縁で初期の「スタジオぬえ」のメンバーでもあり、その縁で80年代頃のアニメにも関わっているという異色の存在。
本作は2006年~2014年に「ビッグコミックスピリッツ」で連載されたもので、この作者のキャリアからすれば後期の作品にあたる。
絵は完成されており、やや古さも感じられるものの、特に女性キャラは美しく「細野不二彦キャラ」を体現している。
一方の...続きを読む -
発想が素晴らしい
2010年以降、映画化およびTVドラマ化された作品の原作マンガ。
男女が逆転し、将軍が女性になるという発想がすごい。
(まあ、少女漫画ならではと言えなくもないが)
また、その結果生じる変化を、大奥の「せつなさ」に絞っている面も新しい。
吉宗編となる映画もキャストが豪華で、かなり良かった記憶がある。
その後の家光編のTVドラマと、綱吉編の映画続編もまた豪華キャスト。
(ちなみに、堺雅人と菅野美穂のビッグカップルの誕生も、この2作目の映画がきっかけだそう)
その思いがあった上での原作初読だが、想像以上に良かった。
映像版が好きな人でも納得できる内容だし、また映像版を...続きを読む -
章区切りの回
芸華祭編が完結する回。
ドキドキする展開が続いた後、ドラマチックな結末を迎える。
この流れはかなり良いし、その後のエピローグ的な話もなかなか良い。
が、最後の、次の新章への布石の所がちょっと…。
連載のタイミングもあったのか、高校3年最後の時期という割には、あまりにも駆け足すぎる展開。
高校の卒業、千雪との関係、心との関係、そもそも大学はどうしたのか、芸華祭で名刺をくれた人はどうなったのか、等々。
後で振り返りとして触れられるのかもしれないが、かなり重要なポイントも多く、それらを端折ってわずか40P程度で春まで進むというのはさすがにどうかと思う。
この点が非常に残...続きを読む -
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色々甘い
味方である吸血鬼と一緒に、怪異事件の調査をする女子高生という流れ。
まあ、この流れ自体はよくあるパターン。
絵は少女漫画っぽく、なかなかキレイ。
この絵に関しては文句のある人はまずいないのでは?
ただ、冒頭の被害者の子を見る限り、シリアスな場面だと必要以上に怖そうな描写になるパターンかもしれない。
それと、細かい設定が甘い。
吸血鬼が存在する世界というのは、マンガなんだから別に構わない。
ただ、冒頭の事件の「大人の複数犯、もしくは動物にやられた」ってのはおかしいでしょ。
被害者生きてるんだし、例え意識が戻っていないとしても、傷や事件現場から人間か動物の犯行かくらいは...続きを読む -
ツメが甘い?
女子高生が兵士になるというタイプのマンガ。
過去にもいくつか例があり、取り立てて新しい訳ではない。
絵はかわいらしく、また敵もゾンビ的なものであり、かつ弾が当たると砂のように形が崩れる。
つまり、戦闘シーンの凄惨さをなるべく避け、シロウトである主人公たちや読者に対しても罪の意識を持たせないようにするという効果を狙っていそう。
(ここに秘密があるのかどうか、先を読んでいないので不明)
舞台が異世界としての地球という事になっており、あちらの住人の名前も日本語等で、かつ武器なども第二次世界大戦当時のものという、不思議な設定。
この設定の強引さが最大のマイナス点かな?
また、...続きを読む -
独特の世界観、空気感
戦争か環境破壊かで、人類が閉鎖空間のコロニー(アルコロジー)にしか住めなくなった時代の話。
さらに、その閉鎖空間内での戦争で多くのアルコロジーが廃墟となり、残った場所も電力不足を解決しないといずれ停止してしまうという状況。
1巻を通じて、いわゆる人間は主人公しか出てこない。
後は弟という存在も含め、全てロボット。
ゲスト的に登場するロボットはいずれも、廃墟となったアルコロジー内で、既に人間がいないことに気が付かず、大昔と同じような行動を取り続けているというもの。
このあたり、ロボットではあるが非常に切なさを感じる。
絵のタッチもこの手のジャンルとしては非常に柔らかく...続きを読む -
ツメが甘い
鉄道マンガのジャンルは、まだ比較的数が少ない。
そこに青年誌ではよくある政治も絡ませるという発想自体はなかなかいいと思う。
が、ツメが甘いかな。
最初の数話にしても、「そんなことくらいで赤字ローカル線が生き残るなら、誰も苦労しないよ」というのが正直なところ。
このあたり、本当の鉄オタならよくわかっている事だろう。
また、一般向けを対象にしているからか、鉄オタとも言えない私でも「そのくらい知ってるでしょ」というレベルの話も多い。
結局、鉄道マンガとしても政治マンガとしても中途半端で、深みの無い作品になってしまっている感がある。
どうせやるなら、とことんマニア向けに突き進...続きを読む -
定評のある作品ではあるけれど
なにこの絵?
これって、いわゆる「ネーム」じゃないの?
これで作品として出していいの??
少年ジャンプ+のリメイク版を少し読んだことがあり、期待して読んだんだけれど、これはひどい。
もちろん、ストーリーがしっかりしていることが一番大事であり、その点は問題ないんだろうけど、マンガはやはり絵も大事。
4コマ漫画ならともかく、長編でこの絵はないでしょ。
上手い下手の前に、きちんと描きこんでないんだから。
この絵のレベルなら、小説の方がまだ頭の中で想像できる分良い。
これではマンガとして評価対象外とせざるを得ない。
補足
文句だけじゃダメと思い、無料の間に14巻...続きを読む -
相変わらず
お相変わらず、読者置いてけぼりの自己満足展開。
完全に「HUNTER×HUNTER」と同じノリになってきた。
動きに勢いがあるのは事実なので、よくわからず「なんかすごい」と評価して読者が持ち上げているだけ。
実際、死滅回遊のルールとか、星綺羅羅の術式の意味とか、どれだけの人がちゃんと理解しているんだろうか?
未だに好評価が並んではいるが、確実に「もうついていけない」と感じている人が増えているはず。
このままだとマズイことになるとわからないのかな?
これらすべて、いわゆる「ジャンプの弊害」だと思う。
連載初期はもっとシンプルで分かりやすかった。
ややこしい能力を登...続きを読む -
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今度の展開は気になる
よくある「異世界もの」。
本作は、「現代人の転生」という多くなファクターが抜けている一方で、「スローライフもの」「もと勇者パーティーで追放された」という派生要素が付与されているパターン。
おそらく、大きな流れとしては自分を追い出した勇者の仲間を倒し、勇者の心を取り戻すという流れになるんだろうが、それだとスローライフではなくなる。
あくまでもスローライフをメインに、少しずつその核心に近づいていくというパターンなんだろう。
一方、かなり初期から出てくる主人公の仲間、リットのキャラ設定がちょっと都合よすぎる感もある。
お姫様でありながら辺境で冒険者をやっている点、それでいて庶民...続きを読む -
うーん、ちょっとなあ
絵は一見キレイ。
静止しているキャラ絵とか、背景とかはよく描けている。
が、動きのある場面での絵はいまいちかな?
また、たまにデッサンが狂う時がある。
で、内容。
スタイリッシュな作品にしようとしているのはわかる。
各話タイトルも、映画作品のタイトルから取っているしね。
また、飛行機の機内の描写、武器の描写なども細かく、多趣味かつコダワリのある作者なんだろうなとは感じる。
が、それがうまく噛み合っていない気がするんだよね。
なんか、読者を置き去りにして作者の趣味で突っ走っている感がするというか。
「どう?スタイリッシュでしょ? 描写も細かくリアルでしょ?」みたい...続きを読む -
くだらない
ありふれた異世界もので、新しい要素を求めて「ビジネスのコツ」を取り入れてみました、どやっ!!
という感じの溢れる作品。
仕事をしていない中高大学生、仕事を始めても上に不満ばかり持っている若年社会人あたりは「役に立つし面白い!」とか思うのかな?
一言で言って、くだらないし、読者をバカにしている。
オッサン向けの雑誌などで「戦国大名に学ぶ経営学」とかをよくやっているが、そんな感じ。
世の中、そんなもんじゃないよ。
どうせどこかのビジネス誌で仕入れたネタをもとにしているんだろうけど、そんなに甘くないし、単純でもない。
この手の作品を適当に書く人間、そしてそれを見て、...続きを読む -
不思議な世界観
独特な世界観のある作品。
吸血鬼を出しておきながら、少なくとも2巻まででバトル等は一切なし。
ゆったり、ふんわりとした時間が流れていく。
この感覚自体は新しい。
絵のタッチはやや古い感じ。
2019年から連載開始された作品とは思えない。
主人公の絵は、昔どこかで見たような雰囲気。
線が細い絵は、山本直樹に似たタッチのようでもある。
一方で、完全に中二病的な主人公が、くどくどと自分なりの世界観で語り進める内容は、オトナからすればめんどくさい。
ゲストキャラ的に登場してくる人物も、その登場の仕方などが強引かつ場当たり的で、深く練り上げられたものではないんだろうなと感じ...続きを読む -
これまた新しいスタイル
世の中にあふれる「異世界転生」もの。
最初は勇者チートというシンプルなものから始まり、逆に弱いパターン、スローライフパターン、ハーレムもの、復讐劇等、様々なパターンで新鮮さを出そうとしている作品が溢れている。
本作は「セーブ・ロードでやり直せる」というパターン。
やり直し自体は「リゼロ」などでもあったが、本作はよりRPGのセーブポイントに近い設定で新しさを出している。
また、主人公自体はやり直しを繰り返してチートキャラとなっており、その経験等を生かして宿の客に修行を付けていくというストーリー。
本職は宿屋の主人という事で、スローライフ的な側面も取り込んだ上でオムニバスのよ...続きを読む -
これはまた…
これは「異世界鬼畜系チートエロマンガ」とでも言うのだろうか?
主人公はとことんまで鬼畜であり、「自重しない」をモットーに己の欲望に突き進む。
元勇者だけあって、強さはチート。
一方、悪者は子供でも容赦せず殺し、興味のない人助けもしない。
「俺の女」を増やすことに執着し、実際そうやって女性の仲間がどんどん増えていく…。
文章で書くととにかくひどい奴ではあるが、マンガの中ではそれでも憎めない面もある。
いわゆる、男性版ツンデレとも言えるかも。
まあ、ハーレム系エロの王道とも言えるので、根本的な嫌悪感の無い男性ならそれなりに楽しめるだろう。
また、各キャラもそれなりに立っ...続きを読む -
一言で言ってしまえば…
一言で言ってしまえば、「異世界ハーレムエロマンガ」。
現在あまたに存在する「異世界転生もの」。
当然、新しい趣向を取り入れないと注目すらされない。
本作は、大きな流れで言えば「異世界チート勇者もの」ではあるが、勇者としてのスキルというより、人間そのもののにチート能力を持たせているという面では少し新しい。
さらに、人間そのもののチートという事で、よりエロな方向に親和性を持たせている。
が、結局は「チート勇者」と流れ的にはほぼ同じ。
転生前にブラック企業で働いていたということなども含め、そこまで目新しいものではない。
後は、ロリ系のかわいい絵とエロさでカバーしてい...続きを読む -
良い作品
「時をかける少女」や「富豪刑事」などで有名な筒井康隆が、1972年~で執筆した「七瀬ふたたび」を原作にしたマンガ作品。
作画は「マイナス」「はるか17」「シマシマ」「サイレーン」などの作者である山崎紗也夏。
2001年の作品であり、「マイナス」の連載終了後4年、「はるか17」の連載開始の2年前に描かれたものである。
絵は山崎紗也夏の真骨頂ともいうものであり、美しく近寄りがたい感じの主人公を見事に描いている。
その他の絵もキレイで、絵に関しては文句のつけようがない。
原作が書かれたのがほぼ50年前であり、超能力ブームの待っただ中。
この点が現代の感覚とはやや異なるものがあ...続きを読む -
これはこれで面白い
「マイナス」「はるか17」「シマシマ」「サイレーン」等の山崎紗也夏の作品。
時系列的にはこの作者のかなり初期、「マイナス」の連載終了直後に同じヤングサンデーで連載が開始された作品。
「マイナス」自体1年ちょっとの連載であるが、この間の作画力の向上がすごい。
「マイナス」の最終巻よりもずっと画力が向上しており、既に本作ではコミカル系としては完成形に近いんじゃないかと思えレベル。
一方、この作者のすごいところは、この後さらに画力が上がるところ。
この作品の4年後、「NANASE」ではさらにガラリと画風を変え、シリアス路線でクールビューティな女性を描く。
また、「はるか17」を挟...続きを読む -
かなり好きなエピソード
帝国中期を舞台にした外伝的エピソード。
ロック自体は、本編にはちらほら登場するのみ、さらに本編よりかなり後(帝国末期~新銀河連邦時代?)の「今」を舞台に過去の本編時代を振り返るという内容。
今作の実質主人公は、「永遠の旅人」「魔術師の鏡」などにも出てきた帝国中期の名宰相ブリアン・ド・ラージュ。
さらには、帝国初期~中期の重要人物の1人であるマイノック公テレーズ(初代皇帝ナガトの孫)が準主役といった役どころで登場。
ロックがメインの作品ではなく、あくまでも脇役であり、かつ外伝的な内容という事でシリーズにおいて重要な位置を占めているエピソードとは言い難いが、出来は秀逸。
...続きを読む -
作者の出世作
「マイナス」で良くも悪くも話題になった山崎紗也夏の出世作。
とは言え、絵柄も内容も今の山崎紗也夏とは少し違った趣。
本作より2年前に描かれた「NANASE」では後の「シマシマ」や「サイレーン」に似た絵になっているので、毛色のやや違う本作だけ画風を少し変えたという事だろうか?
ヒット作だけあり、「芸能界デビューのシンデレラストーリー」をかなり地で行く王道展開で、おなじみのタチの悪い芸能事務所や業界関係者などもふんだんに出てくる。
もっとも、主人公の年齢という面では多少ひねりを加えているが。
このひねりの分、主人公がより純朴な感じがして、そのあたりが共感を呼ぶ要素となっている...続きを読む -
バレーってところが新しい
スポーツマンガで最近増えてきた、監督やコーチの視点からの戦略をメインにするジャンル。
バレーではまだ珍しく、新鮮さを感じる。
主人公以外はそこまで強烈すぎるキャラはおらず、あくまでも「駒」(悪い意味ではなく)として使うというのもやや新しいかな?
一方で、「かと言って弱小バレー部の、それもレギュラーでもなかったメンバーがここまで急に変わるのか?」という疑問は大いにある。
これが野球などメジャーなスポーツなら誰もが感じる事でもあるだろう。
(弱小野球部が、抜きんでた才能無しにはどうあがいても1年で甲子園を目指すなんてできないという事)
バレーという、野球やサッカー程にはスポ...続きを読む -
見覚えがある絵だと思ったら
古いけれど、なんか見覚えのある絵だと思ったら、「ジャスティ」の作者がジャスティの完結直後に連載スタートした作品だった。
バリバリのSF調で、時代(1984~85年連載)を感じさせる劇画調でもある。
なかなか硬派なストーリーも当時を感じさせる感じがする。
この作品が「うる星やつら」「タッチ」などと同時期に「少年サンデー」に連載されていたとは、今ではちょっと信じられない。
劇画調の絵に抵抗なければ、元の絵時代はキレイだし、内容もよくある王道SFではあるが悪くはない。
当時の流行を思い出す意味で読んでみるのはいいかもしれない。
一方、当時に何の思い入れも無い方は…、この手の世...続きを読む -
言うまでもない作品
今さら言うまでもない、あだち充の代表作で国民的アニメにもなった「タッチ」と同じ世界観で、約30年後の物語。
多くの読者は「タッチ」を意識し、達也や南の登場を期待しているのだろうが、18巻まで物語が進んでもこの両名は直接的には登場していない。
一方で、脇役…というか主要サブキャラクターあたりをチラホラ登場させているところが、読者の気持ちをくすぐるうまいやり方と言えるかも。
内容は「あだち充」の典型的パターンであり、往年のファンは安心して読めるもの。
中には飽きたという人や、既視感ありありという人もいるかもしれないが、作者自身もそれを狙ってのものなのでこれはこれでOK。
...続きを読む -
この絵はどうした!?
「ANGEL」「校内写生」「桜通信」などで色々話題の作者、遊人。
今40代半ば以降の男性には、今だ強烈な印象が残っている人も多いんじゃないだろうか?
上記作品が1988~1995年に描かれているのに対し、本作は2001年の作品。
つまり、この作者としてはかなり後の作品になると言えるだろう。
が、この絵はなに!?
今よくある「ロリ美少女系ネットゲーム」にありがちな、個性のない絵になってしまっている。
「ANGEL」(ちょっとあだち充を意識している?)や「桜通信」(もっともこの作者らしい絵だと思う)の頃の方がずっと女性キャラがかわいく、キレイに描けていたと思う。
この...続きを読む -
意外な良作
これはなかなかの掘り出し物。
絵はちょっと雑だが、かわいらしい。
デフォルメ時の絵もクセが強すぎず、いい感じ。
各キャラクターもなかなか味があって悪くない。
という事で、ほのぼのとした日常を良く描いている感じ。
普通に読んでいて楽しい作品。
一方、タイトルがあまりにも安易だったり、やはり大きなストーリーの流れが無く、ほぼ1話完結のようなエピソードが続くので、飽きもきやすいかもしれない。
まあ、ちびまる子ちゃんとかドラえもんとかも、短い話が淡々と続く感じなので、そういう系だと思えばいいのかもしれないけどね。
この先、「サキュバス」として大きなストーリーの話...続きを読む
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