妖怪が見える少年・夏目が、祖母の遺品の「友人帳」を架け橋にして妖怪たちと心を通わせていく模様を描いた物語です。
妖怪をテーマにした作品は数多くあれど、「夏目友人帳」ほど優しい物語を、私は見たことがありません……!
祖母・レイコの残した「友人帳」は、レイコが妖怪たちと勝負をして、負けた妖怪たちがサインをしたもの。そのサインには契約の意味があり、契約の解除を願う妖怪たちに名前を返していくことにした夏目は、ボディーガードの「にゃんこ先生」と一緒に彼らと触れ合っていきます。
幼いころから、人には見えないものが見えていることで周囲から気味が悪いと言われていた夏目は、妖怪を避け、関与しないように生きてきました。そんな夏目が、友人帳を通してはじめて妖怪たちに向き合うことで、少しずつ、考え方を変えていく様子には、まるで自分の子どもが少しずつ友達を増やしていくような、そんなやさしい気持ちになって嬉しくなります。
名前を返したときに判明する真実は、ちょっぴり切ないことが多いですが、決して悲しい結末ではなく、じんわり心が温かくなるような、そんな物語ばかりです。
ぜひ暖かいお飲み物をお供に、じっくりお楽しみください。
感情タグBEST3
まだまだ飽きない
夏目は苦労も多いだろうけど、今や良き友人と会いすべき妖に囲まれて、じんわりと幸せを感じているのが伝わってくる。どのエピソードも心温まる話で全然飽きない。
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夏目のおだやかな日々を脅かすかと思われたクラスメイトが、複雑な身の上や妖との過去を抱えているというストーリー展開が見事です。
1巻に収録されている田沼くんとの出会いと同じくらい好きなのが名取さんの登場する第7話です。分かり合える人に出会えたかと思いきや、名取さんの妖に対する対応に疑問を抱く夏目君。でも、名取さんが言うように同じ考えでなければ一緒にいてはいけないというわけでもないはずです。名取さんは名取さんで色々な苦労をしてここまで来ているわけで、今までの経験から選び取った末の現在が、名取さんにも夏目君にもそれぞれにある。色々な修羅場をくぐってきたなとりさんから見れば、夏目君の考えがとても甘く感じるのもわかる話です。
人間と妖という区別ではなく、自分以外の人と分かり合うことはなかなか難しいものでありそれこそが平等というものなのかなという気もします。
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妖も人間も同じように大切に描いているのが伝わってくる作品。
夏目友人帳はいかにもオバケ描きました、っていうわざとらしさがまったくない。なのに、ちょっとした妖の言動で人間とは違う存在であるというのが自然に描かれていて、ぞくっとするようなシーンにはっとさせられる。
そして、作品全体がふんわりと優しい。
妖も人間も、とても優しい。
今回は要とイトさんのお話が印象に残っています。
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2013/11/19
【好き】タキの家に迷い込んだ妖(あやかし)を探す夏目。 恋を知らない妖が気持ちを持て余す姿になんだか切なくなって涙が滲んだ。 田沼たちと旅行を兼ねてお手伝いにいった先で田沼の昔を知るイトさんというお婆さんと関わる夏目。 お互いを気遣う田沼と夏目の優しさはどちらも繊細でもどかしいが、失わないように大切に距離を詰めようとしているのが微笑ましい。 特別編は夏目の日常なんだろうか? 妖でも人間でも大切な誰かを喜ばせたい気持ちは同じなんだとちょっとホッとする話だった。
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タキちゃんは、天使じゃないかww
アヤカシの助けに、祖父の陣を使ってしまうタキ。
かつてあれほど怖い思いをしたのに、助けを求める声に耳を閉ざすことができなかったタキ。
優しすぎるよ。
夏目と仲良くなったのって、祖父の陣の件がきっかけだったけど、基本この二人は似てるんだよね。
このまま、優しいまま生きていけるといいなと願うよ。
でもって、夏目はもう少し精神的に大人になってもいいかもね。ホント。
と、田沼の子供の頃と、それにまつわるアヤカシの話。
も、うっかり油断してたら涙腺が…。
今回もやられてしまいました。
人間もアヤカシも、思い、思われ、その時々を切なく生きているんだよな。うん。
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交わることのない世界が交わって、決して実ことのない恋をしてしまった妖怪。
……切ないです。
そりゃあ、あんな笑顔向けられたら好きになっちゃいますよね。
あんな一生懸命になってくれたら、好感もっちゃいますよね。
タキちゃん本当いい子すぎぃー…。
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優しくて、温かくて。
もう何度夏目には泣かされた事でしょう。
今回は可愛い妖達が多くて、微笑ましかったです!
タキに恋をした妖のお話が、切なくて好きでした。
もう10周年なんですね、おめでとうございます♪
これからも素敵なお話を楽しみにしています。
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知らなければつらくなかった。
優しくて悲しいあやかしの話。
もう10周年なんだ!ビックリ。
毎回思うけど、なんてゆっくりとした時間が流れているんだ。ひとつひとつが悲しくて寂しくて優しい。夏目みたいな心が欲しいよ。事態に直面したとき自分はいつもクレヨンで塗り潰されていくみたいにぐるぐるのぐちゃぐちゃだ。こんな風に透き通った心で、じんわりと考えられたらなあと思っているのです。
まあ悲しみが根底にあり現実に隔たりを持つ…ちゅーに魂を発揮すればよいのですが。←恥ずかしくなったのよねチキショウッ
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学校の黒板に妖の落書きを見つけた夏目。用心する中、多軌が最近、陣を使って家に迷い込んだ妖を助けたという話を聞く。夏目は多軌の陣が、祓い屋の間では禁術であることを伝えようとするが…!?
小さな妖達が登場する特別編も収録。
あやかし契約奇談第16巻!!
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禁術を危険なものと知っても、
(祖父の残した)宝物と言えるタキ。
妖しと感じながらもあのヒトに友人を店に来た田沼。
そして、人とは交わってはいけないという、
妖したちの想いを知る夏目。
みんな成長していますね~。
そして、、、旅兎、鳥さんたち(妖し)が可愛い♪
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ホラーだと思わせてからの心温まるストーリー。偶に本当にホラーだったりもするけれど、そんなところも含めて好き。
今回のレイコさんを招きたい白鬼の話…何回見ても素敵。
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話と作者が安定してきた。そうなるとつまらなくなる作者が多いのに、この話、どんどん良くなる。それが凄い。
連載開始ごろは妖にスポットが当たっていて、次第に周囲の人間関係に移行し、両者の間で基本優しさを探求する夏目。しかし名取や的場との出会いでどうしても揺れ動かされざらるを得ないが…という流れの中で、ここにきてタキがでてくる。このタキのか弱い存在性が素晴らしい効果を生んでいる。
話の成熟してゆく様が夏目の成長とあいまって、この巻、派手さはないし、一見初期作品に近いように見えて全く違う。いや凄い。
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妖と人間の間に横たわる溝にちょっと変化があった巻でした。切なくて、優しくて、夏目の表情にキュンとした。ニャンコ先生は相変わらずまん丸で可愛らしい。
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ふわふわと、優しい物語。タキに助けられた妖が彼女に思いを寄せてしまうところが切なかったです。
ネズミも可愛かったなぁ。こういう小動物的な妖がいちいち可愛いのが憎らしいv
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今回は優しいアヤカシの話が多かったような。タキに恋したアヤカシや、田沼が昔お世話になったイトさん。こういうお話は心温まるけどせつなくもある感じです。あとネズミや鳥のアヤカシ可愛かった~!和む~
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10周年かぁ…一巻買ってからそんなに経つというのに驚き!今回は鳥の三人集妖怪がいい味だしてたけど、イトさんのキャラも人間と妖怪の考え方の違いで印象深いな
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20130714
今回はハラハラしたり怖かったりというのがなく(お仕事編のこと)、夏目と友達、といった感じだった。長く続いても飽きず、主人公の変化が楽しみ。
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10周年とかすごいですねー。応募者全員サービスの新作アニメ欲しさに、いつも買わない本誌
買うことになりそうです。原画展も楽しみ!!
本編は相変わらず、心温まる切ない話たち……。夏目の成長が嬉しいです。葛藤している姿を見ると、逃げずに色んな葛藤と向き合っていて、優しくて強い子だなぁと思います。ほんと、こんなに素直に育つなんて奇跡ですよね。
今回も後書きが、ぐっと来ました。
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夏目と田沼は、親友と言っていいような関係で、お互い得難い大切な存在なんだろうと思うけど、でも、他の西村たちとの付き合いより神経を遣って、少ししんどいものかもしれないなあ。
兎のお尻がたまらんっ!
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"「その手取坂付近は確か妖が多い所だ
この私を置いていけば後悔することになるかもしれんぞ」
「ーーう… …おとなしくしてろよ?」
「やったーあつかんあつかんー」
「アルコール禁止!!」"
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くうっ切ない。ポエマーな妖め!
いつも通りの安定した面白さ。
いつも通りの画力……っていうか、初めの頃とあんまり変わらないよな、もう少し画力アップしても良さそうなのに。
それでも読んじゃうのは話がステキ過ぎるからだな!
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16巻は中編3作。主人公の夏目の出番は少し控え目に、夏目の友人たちを中心に据えた話で展開も雰囲気もとてもいい。夏目本人が活躍する話よりも、こういう番外編や挿話的なものの方がいい話が多い気がする。しかし、もう連載10年なんですね。10年間、ほとんど方向性にブレがないというのはすごいこ
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このシリーズに出てくる妖たちは寂しがってばかり。
何がそんなにさびしいんだろう。
はじめは好きで読んでいたけれど、最近は惰性で読んでる気がしてる。
惰性でも、この物語がどんな終わりを迎えるのかが見たい。またアニメ化しないかな。
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タキと田沼くんがメインの第16巻。
第64,65話「結んではいけない」はタキのお話。
こういうパターンって、初めてなんじゃないかな?と思いました。
タキはわりと妖と交流したいタイプというか、そういうモノを大切にしてるふうに見えるので、危なっかしいけど、妖にこんな想われ方をすることもあるのかもしれないですね。
なんか可愛いお話でしたv
第66,67話「遠い祭り火」は田沼くんのお話。
田沼くんも小さい頃は苦労したんだろうなーと思いました。
友達だからって何でもかんでも話す必要はないと思うけど、それでも「見える」ことを共有してきたタキと田沼くんに対して秘密が増えていくのは、夏目にとってツライ事なんだろうなと思います。
特別編14「徒花の住み処」は、レイコさんを待ち続けた白鬼のお話。
本編が少し切ないような気がする分、こちらは何だかほっこりするようなお話です。
次巻にも期待です(*^ー^)/
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安定した面白さ。価値観の違う妖(あやかし)と人との交流。妖のまっすぐさは妙に心にしみる。
一番気に入ったのは、第64・65話「結んではいけない」。
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小さな妖たちが可愛かったー。兎とか、鳥(?)とか。
まぁでも、一番可愛いのはいつだってニャンコ先生なんですけどね!←ブレない
今巻は怖い場面はそんなになく。優しい(けど切ない)お話が多かったです。