坂東眞砂子のレビュー一覧

  • 狗神
    どこで買ったのか記憶にはないがそこそこ最近手に入れたはずの本。
    昔は角川ホラー文庫をよく読んでいたものだが、最近はあまり読んでなかったので久しぶりのゾクゾク。

    帯に『「血」の惨劇が幕をあけたーー』とあるので、村人全員滅びるとか狗神に食い散らかされるとか狗神の狂気が村人に伝染して殺戮の宴が…!
    とい...続きを読む
  • 死国
    やはり★5!!
    新品が売ってたので、新品で再読したいと思い購入。
    やっぱり坂東さんはゾワゾワと怖いです。
    石槌山とか死ぬまでに一目見てみたい。
    サヨリちゃんのお父さん。。無念でござる。
  • 屍の聲
    呆けて孫のことが分からなくなったお婆ちゃん、でも時々呆けていないお婆ちゃんが出てきてそのお婆ちゃんは死にたがっている...これは孫の気持ちが分かりすぎてキツイ

    どの話も人間が生きる屍になっている
    でも同時に燃え上がるような生も感じていて、圧倒された

    雪蒲団はどうして繁さんが殺されなければならなか...続きを読む
  • 影牢 現代ホラー小説傑作集
    角川ホラー30周年を記念して組まれた傑作短編集。失礼ながら「傑作といっても面白くない事あるよな…」と思いつつ読み始めましたが杞憂でした。この傑作集は本当に怖くて素晴らしい作品ばかり。表題作「影牢」をはじめ一級品が並びます。
  • 影牢 現代ホラー小説傑作集
    まさしく傑作揃いというしかないホラーアンソロジーです。全部再読だけれどどれもこれも全部素敵すぎる一冊でした。
    なんといっても綾辻行人「バースデー・プレゼント」が最強です。これは今まで読んだすべての作品でトップ1だと思っているし、そもそも私がホラーとミステリにどっぷりハマるきっかけになった一作なので、...続きを読む
  • 影牢 現代ホラー小説傑作集
    さすがのメンバーで楽しく読ませていただきました♪

    綾辻さんの読んでいて、くらくらしてくるような作品が好き(*^^*)
    新年からホラーというのも乙なものです(*^^)v
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション
    表題作の『再生』、過去に読んだことある作品だけどやっぱり何度読んでも大好き。
    最愛の妻の首なし死体と共に暮らすって構図が恐ろしくてグロテスクだけど美しすぎるよね……好き……
    結末の救われなさもほんとすき……

    他の作品もどれも面白くてハズレなし。流石!って感じでした。
    井上雅彦の『よけいなものが』と...続きを読む
  • 隠された刻―Hidden Times―
    やはり、坂東眞砂子は、おもしろい。テンポが、他の作家と違う。亡くなる前の力作であり、秀作と思う。
     時空を超えた話が、違和感なく伝わる点では、タイトル、サブタイトルなどを外連味たっぷりで、出版社と売らんかなとしてかいている時代劇やミステリー作家とは、明確に一線を画しており、読みごたえがある。
     この...続きを読む
  • 狗神
    おっっもしろかった………。田舎の美しくも閉鎖的な雰囲気の描写がとにかく良かった。それに村人たちの、狗神筋の一族への畏れと憎しみが悪意となる様もおぞましくていい。
    作品は違うんですが同著の死国って映画の(原作は未読)映像や雰囲気がとてもよかったんだけど、あの映画の田舎の雰囲気がこの本でもまざまざ感じら...続きを読む
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション
    色々な作家さんの作品が読めるホラーアンソロジー。
    怖かった…!
    特に今邑彩さんの「鳥の巣」、小池真理子さんの「ゾフィーの手袋」は、後半にかけて恐怖がヒタヒタと迫り来てゾッとした。
    岩井志麻子さんの「依って件の如し」は、怖さよりも文章のリズム感と情景描写が美しすぎて感動させられた。
    もっとこの人の作品...続きを読む
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション
    角川ホラー文庫ベストセレクション第二弾。全部読んだことがあるので再読かな。しかし何度読もうと、どれもこれも文句なしの名作です。
    何度読んでも恐ろしいのは坂東眞砂子「正月女」です。どこからどこまで全部怖い。柱時計の音が怖い。登場する人たちもみんな怖い。可哀想に思えるヒロインのキャラも、実はなかなかの恐...続きを読む
  • ブギウギ 敗戦前
    敗戦直前から戦後すぐの時代を舞台にしたミステリー(っていうのかな)。箱根の旅館に収容されたUボートの乗組員が近くの池で死んでいるのが見つかってというところから始まり、ストーリーの面白さでぐんぐん読んでいける。
    ストーリーの裏には、書中のことばでいえば、男は権力で動き、女は愛(のようなもの)で動くとい...続きを読む
  • ブギウギ 敗戦後
    敗戦直前から戦後すぐの時代を舞台にしたミステリー(っていうのかな)。箱根の旅館に収容されたUボートの乗組員が近くの池で死んでいるのが見つかってというところから始まり、ストーリーの面白さでぐんぐん読んでいける。
    ストーリーの裏には、書中のことばでいえば、男は権力で動き、女は愛(のようなもの)で動くとい...続きを読む
  • 傀儡
    恐らくやや癖のある文章を読み慣れ、中世日本の歴史や文化、宗教などについてある程度知識がある人でないと、読み切るのはしんどい本。
    一見関わりの無いように見える登場人物達の人生が交差していく様や、登場人物達の意外な正体が発覚する場面は面白い。史実と創作の織り交ぜ方が良い。怨みや迷い、貧困や理不尽の中で泥...続きを読む
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション
    角川ホラー文庫ベストセレクション。というだけのことがあって、本当にもうどれをとっても大傑作のホラーアンソロジーです。お気に入りがどれかだなんて選べません。もう全部大好きすぎる作品でした。
    ほぼ既読だったので、雰囲気に浸りながらじっくりと再読。福澤徹三「五月の陥穽」だけ未読だったかな。これ、凄まじく怖...続きを読む
  • 朱鳥の陵
    ほとんど知らない時代の話なのに分かりやすい背景に引き込まれる文章。
    そして、全てに仮名があるのでどんな読み方だっけと考えずに読めるのでサクサク進む事ができる。
    夢を解くために常陸国からやってきて、讃良皇女の少女時代まで遡る。
    女の執念と強さも感じられる話だった。

    百人一首にある
    白妙の
    衣干すてす...続きを読む
  • 逢はなくもあやし
    鎌倉生まれ香乃(こうの)24歳、橿原生まれ篤史27歳。東京の香乃のアパートで同居して半年、篤史は「待ってろよ」と言って旅に出たまま・・・。篤史の実家、奈良の橿原に出かけた香乃が目にし、耳にしたものは。待ちつ、待たれつすること、これが即ち人生なのか・・・、悠久の昔、藤原京の時代から今日に至るまで、男女...続きを読む
  • くちぬい
    瀬戸峻亮は「3.11」の放射能から遠ざかる目的で、定年後、妻の麻由子、テリア犬のロキシーとともに高知の田舎、白縫の集落に。二つ鎌神社とくちぬいさまを結ぶ道路(赤線)上に土地を購入しログハウスと陶芸窯を建設。集落は老人ばかり。瀬戸夫妻はちょっとした諍いから、姿の見えない住人からの嫌がらせを。猫の死骸、...続きを読む
  • 桜雨
    坂東眞砂子さん、読み応えがあります。「桜雨」、1995.10刊行、1999.6文庫。この作品は島清恋愛文学賞受賞作品です。一人の画家を巡る早夜と美紗江の数奇な人生を、一枚の絵に見せられた現代に生きる彩子が追いかけます。壮大な浪漫、戦争、特に東京大空襲による悲惨な時代、時空を超えて物語は進み行きます。...続きを読む
  • 朱鳥の陵
    ★5なんて足りない。個人的に10以上付けたいくらい大好きです。
    讃良の強烈な怖さに脱帽です。
    ただ、この時代に全然興味がない人は(ある人でも難しい)、個人名称が大層難しく、巻き戻して読み直しても誰だったのか分からなくなること間違いないので、wikiとかまとめサイトなどで相関図や名前一覧を見たり、(こ...続きを読む