ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
3pt
20年ぶりに故郷である高知の矢狗村を訪れた比奈子は、幼馴染みの莎代里が18年前に事故死していたことを知った。その上、莎代里を黄泉の国から呼び戻すべく、母親の照子が禁断の“逆打ち”を行っていたのを知り、愕然とする。四国八十八ヶ所の霊場を死者の歳の数だけ逆に巡ると、死者が甦るというのだ――。そんな中、初恋の人・文也と再会し、恋に落ちる比奈子。だが周囲で不可思議な現象が続発して……。古代伝承を基に、日本人の土俗的感性を喚起する傑作伝記ロマン。
アプリ試し読みはこちら
Posted by ブクログ
やはり★5!! 新品が売ってたので、新品で再読したいと思い購入。 やっぱり坂東さんはゾワゾワと怖いです。 石槌山とか死ぬまでに一目見てみたい。 サヨリちゃんのお父さん。。無念でござる。
タイトルからして強烈で内容も未だに鮮明。読んだ当時は中学生かな?とにかく怖かった。けれどまた読み返すと抱く感想はまた異なり、魅力的。自分の中では名作です。
四国、それは『死国』へと通じる。 四十八カ所の霊場を死者の年の数だけ逆まわりすれば、すなわち「逆打ち」をすれば死者は甦るという。 東京で生活に疲れた主人公の比奈子は郷里である高知県の村に帰る。幼友達とも再会、初恋の相手、文也とも再会し淡い恋の記憶がよみがえる。しかしいつも一緒で一番仲の良か...続きを読むった莎代里は事故死していた。しかも比奈子が東京へ転校していったすぐあと。まだ中学生だった。 莎代里は口寄せ巫女の家系に生まれた。村人は何か困ったことがあると先祖の霊を呼び出し、そのお告げを解決への指標とした。その際に依り代となる役割を莎代里の家の女が代々担ってきた。しかし、莎代里が死んでしまったことによってその役割を担う後継者が絶えてしまった。莎代里の母は、その後、狂ったように遍路を繰り返すようになる。逆打ちだ。そしてついに莎代里が亡くなった年と同じ回数を逆打ちし終えた。 そのあと、比奈子のまわりで次々と不可思議な現象が起こりはじめる。 莎代里は本当に甦ったのだろうか・・・ 莎代里の母の奇怪な言動、村人が見たという死んだはずの人の姿、老女の頭に次々と甦る忌まわしい記憶。ざわざわした空気が村全体を包みだす… 土着的な伝承と土佐弁で編む類い稀な表現力で、払っても払っても、まとわりつくように寒気が体から離れない。稀にみる傑作だ。毛が逆立つ感覚を何度も味わう。女性ならでは耽美的な表現も妖しく、男性作家ではこうは書けない。 気に入った本はたまに再読するが、『死国』は、最近面白い本がないな〜、と読書意欲をなくしたときに真っ先に頭に浮かぶ本で何年かに一度は読む。今回が5回目の再読だった。 ご存じの方も多いと思うが、『死国』は夏川結衣主演で映画化されている。本の表紙の幽霊は栗山千秋。 映画はひどい出来だった。霊魂が甦る幽霊と、死体が甦るゾンビを勘違いしていた。ゾンビ映画は視覚と痛覚を刺激するが、幽霊は聴覚や触覚や想像力で補って感じるものだ。見えなくてもいる(感じる)もの。全然違う。ゾンビは肉的で質量があるが、幽霊は気配で、溶け込んでいるから質量がない。 映画化なんてしなけりゃ良かったのに。原作を冒涜している。 この本は絶対にまた再評価される日が来ると思う。
日本を代表する巡礼である「四国八十八ヶ所巡り」に、呪術的要素を加えた、怪奇ロマン系のホラー小説です。日本の風習や、しきたりといった土俗的な部分に惹かれてホラーを好きになった私としては、世界観に入り込みやすかったです。
小中学生の頃に深い恐怖に陥れられた映画「リング」。その続編の「リング2」と同時上映された作品が、この「死国」だった。「リング」、「リング2」は強烈な恐怖として記憶に残っているのだが、この「死国」は栗山千明の美しい黒髪と切れ目の妖艶さの印象が強く、内容を漠然としか記憶していなかったので、原作を当たるこ...続きを読むとにした。 本作は、「四国=死国(黄泉の国に最も近い場所)」の古代伝承(解釈)を基にしたホラー小説。 高知県の矢狗村という田舎が舞台の中心。村の口寄せ巫女である照子は、亡くなった娘(莎代里)を甦らせるべく「逆打ち(=四国八十八ヶ所の霊場を死者の歳の数だけ逆に巡る)」を行う。その最中、主人公である比奈子は小学生時代に過ごしたこの村に東京から帰郷する。東京での愛人関係に悩まされる生活から離れ、静かな故郷に帰郷し、仲の良かった莎代里と再会することで心機一転を図ろうとするが、そこで知らされる莎代里の死。意気消沈する比奈子の前に初恋の相手である文也が現れ、恋に落ちる。東京での愛人関係に終止符を打ち、文也との恋を成就させたいと願うが、比奈子らの周囲で不可思議な現象が起こり、死んだはずの莎代里の気配が纏わりつく。そして今――――死者が甦る。 「死者を甦らせること」≒「隠されたものを暴くこと」として描かれていたように感じた。前者は神を汚す冒涜的行為、後者は不用意に行ってはならない行為(「知らなければ良かった莎代里の比奈子への感情」、「愛人を見捨てた過去を思い出してしまう村の老婆」、「意識が無いと思っていた患者に対して行っていた行為を患者自身によって暴かれる看護師」など)、どちらも(程度の差はあれ)”禁忌”として。 (作中の言葉を借りると、)生きている人は、程度はどうあれ、誰もが「亀の甲羅」を被っている(=自身を隠すことで身を守っている)。それを不用意に暴くこと、それは静かに眠る死者を起こすが如く、危険な行いなのだ。
板東眞砂子のミステリー小説であるが、四国の霊場をベースに死者が蘇る物語。日本ならでは不気味さがあり、面白い。後から映画も見たが、なかなかよくできた映画であった。 板東眞砂子の独特な世界は好きである。
小さい頃、いろんな時に神頼みをした。縋る術がなかったのもあるけれど、目に見えないものは怖くて偉大だった。 死んだものより、生きているものが強い。そう信じて読んでいたけれど、死者も強い。苦笑 もっといろんなものを大切にしたい。
四国と死国の意味。古事記をモチーフに、四国が死国であるがため、代々様々な役割をこなす人々。役割に着く前に早世した少女の復活。死者の復活のより、忘れていた過去の過ちにさいなまれる老女。
板東眞砂子。好んで読んでいた作家の一人。生と死、それに纏うような男と女の愛憎。古来伝承を交えながら話が展開していき、どっぷりとその世界に引きずり込まれる。いつもながら、凄い。 「生きていくとは、こういうことだ。山積する問題を背負いこんで歩く。それが亀の甲羅。」だけど「甲羅を抱えこむこと自体、生きて...続きを読むいることの証、生者の特権だ。」と… 生とはそういうもの。
お遍路が右回りなのは生の結界を作る意味がある、ってのは面白いと思いました。 死霊が溢れる際の情景描写はすごかった。 あれほどまで生に執着があるものなのか。後悔しない生き方をするのが大事ということを考えさせられます。
レビューをもっと見る
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
新刊やセール情報をお知らせします。
死国
新刊情報をお知らせします。
坂東眞砂子
フォロー機能について
「角川文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
朱鳥の陵
逢はなくもあやし
狗神
鬼に喰われた女 今昔千年物語
快楽の封筒
貌孕み
隠された刻―Hidden Times―
葛橋
「坂東眞砂子」のこれもおすすめ一覧へ
▲死国 ページトップヘ