坂東眞砂子のレビュー一覧
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表題作を含む中篇小説が3本収められています。
ミステリーでもホラーでもないけれど、人間の心の奥深くに潜んでいる説明のできない“不思議さ”のような部分がどの話の中にも書き込まれています。Posted by ブクログ -
お遍路が右回りなのは生の結界を作る意味がある、ってのは面白いと思いました。
死霊が溢れる際の情景描写はすごかった。
あれほどまで生に執着があるものなのか。後悔しない生き方をするのが大事ということを考えさせられます。Posted by ブクログ -
板東さんのホラーにはまっていた時に読んだ本。
霧菜に、すごく共感してしまった。
怜が元彼のことを考えている時の
・私は浮き輪のように彼にしがみついているだけなのかもしれないという言葉に考えさせられた。
あぁあたしもしがみついてたのかも。Posted by ブクログ -
四国へんろの区切り打ちから帰ってきたときに見つけた一冊。
子供の頃に読んだ『お月さんももいろ』と、補陀洛渡海の合わせ技。すごいねこのヒト。エログロのイメージがあったけれど先入観持つのは食わず嫌いとおんなじなんですなー。
あらためて、『死国』なんて読んでみよーかしら…。Posted by ブクログ -
一気に読んでしまった〜!
日本にいる際にどうしてもっと日本古来を知ろうとしなかったかなぁ、って思う。
大変興味深かった。
私、ちなみに四国には一度も行ったことないんです…。Posted by ブクログ -
日本古来の八百万の神への信仰に興味があるので、それだけでも楽しめた。でもそこに、結婚を控えた女性や、下半身不随の少女などの揺れる心境が見事に重ねて描かれていて、日常の中の心の迷いからふと、「あちら側」の世界に引き込まれてしまうこと、あるのかもしれないなぁ・・・と思ってしまう。Posted by ブクログ
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私は坂眞砂のホラー小説が大好きだから、歴史ロマン大作ということで、なかなか読むきにならなかったのだが・・・。父を宋人(中国)、母を倭人にもつ主人公・夏桂の数奇な運命の物語。マルコ・ポーロ一族の奴隷になり西の涯てへ。これってミステリ?なんて言わないで〜。人間、そのものがミステリ〜っていうことで・・・。Posted by ブクログ
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20年ぶりに帰ってきた地元で仲の良かった幼馴染が亡くなっていたことをはじめて知る比奈子。
帰省中に起こる様々な出来事にゾワっとした。
土俗ホラーといった感じで、四国のお遍路や口寄せなど色々盛り込まれていてなかなか面白い。
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生者も死者も怖い。
娘を失った母の気持ちはわかるが、母もこの地の呪いのような物に囚われてしまっていたのかもしれない。
ハッピーエンドで終わるかと思いきやの最後のワンシーンで、誰も彼もみな囚われた小さな世界から抜け出せないのだと思った。
本当にありそうな話。Posted by ブクログ