ブラックショコラ - 新刊(1ヶ月以内)作品一覧
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-ブライダル業界で働くのどかは同期に煽られ婚活を始めたばかり…焦りは無いけど一つだけ譲れない条件があった。それは「誠実な相手であること」。ある日、在京の大学OBの飲み会で、かつて『女の敵』と揶揄された女たらしの男・翔太と再会。当時関心はなかったが彼の所作や雰囲気に好感を感じ…そのまま二人で抜け出し迎えた朝にのどかはつい「結婚を前提に付き合って…」と口走ってしまう。意外にも翔太はそれを快諾。晴れて二人は恋人になったのだが、昔からの悪癖は変わってはいなかった。怒りと失意にくれるのどか。なぜか諦めきれず、ずるずると関係を続けてしまうのどかはある提案をする。都合の良いわがままの形。それは「婚前不倫」…。
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-私<杏>は大学からの帰り道で不慮の交通事故に遭い記憶喪失になった。病院で目覚めた時、傍らにいたのは夫だという<希一>。そもそも私は20歳で学生だというのになぜ結婚していたのか?日常にちらばったこれまでの自分の断片を探しながら、彼・そして私はどのような暮らしをしていたのかを確かめる内、自分の体には明らかに事故の傷とは違う、胸に大きな百合の花に似た『痣』があることに気づく。記憶が早く戻るように願う私を、彼は感情的にたしなめる。行動は制限され、事故から目覚める前に見た、自らの過去の記憶のような…あの忌まわしい光景…。その記憶と何がこの痣に隠されているのか?それらを巡って故郷の因習が彼女を逃さない…
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-傍から見れば暮らしも安定している主婦。そんなイメージとは裏腹に、私は日々夫からのハラスメントに辟易としていた。昔は優しい男に見えた夫も結婚後は家事にも育児にも無関心…。加えて私を完全に見下している。日々、私は藻掻いていた…。「私…幸せなんかじゃない…夫なんか…死ねばいい…」離婚を思うも、実現は難しい。情報を求めるうちに偶然たどり着いた謎のサイト。通称シネシネカフェと呼ばれるそのサイトは、同じ苦しみに悩む妻たちの心の叫びの掲示板だった。そこで吐き出されたコメントたちに救いと共感を得た私。最初はそれだけで良かったけれど、夫に対抗するために…サイトに後押しされ…私は「それ」を実行し始めた…