ビジネス・経済 - 雨宮寛一覧

  • あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実
    4.1
    1枚6ドルのTシャツが自分の手元に届くまでの顛末をたどることで読者をグローバル経済の世界へと誘うドキュメンタリー。グローバル化に対する一般的な通説を覆す。
  • 金融恐慌 1907―米FRB創設の起源とJ・P・モルガン
    -
    『The Panic of 1907』の日本版(邦訳は『ザ・パニック――1907年金融危機の実相――』)が2007年に出版された。本書はそれを復刊したものである。大恐慌とくれば1929年大恐慌が有名だが、1907年の金融危機はその危機の広がりや不況の深さにおいて1929年に勝るとも劣らぬものだった。  またノーベル賞経済学者のポール・クルーグマンが述べているように、1907年金融危機は2007年のサブプライム金融危機と非常に類似している。2007年危機と同様に、1907年危機も米国が震源の世界恐慌であったこと、資産価値のバブル的な上昇ではなく複雑な金融商品が危機の引き金であったことなどが主な理由だ。いまでもサブプライム金融危機の後遺症に苦しむ世界経済だが、1907年の経験から多くの教訓を得られることは間違いない。 本書は様々な読み方ができる。まず、アメリカの金融史、あるいはアメリカの金融制度論として読める。また1907年金融恐慌の詳細なドキュメントとして読むこともできる。さらに金融恐慌の要因を分析した金融恐慌論としても可能だ。サブプライム危機との比較で読むこともできる。  本書は1907年の金融危機の詳細なドキュメントである。そこに含まれている教訓は今でも生きている。「大規模な金融危機は、投資家や預金者が警戒心をもって反応してしまうような独特な力、つまり、市場を襲う完璧な嵐(パーフェクト・ストーム)と呼ぶにふさわしいエネルギーが一点に集中することによって発生する」という指摘は傾聴に値する。現在の世界経済の状況を見ると、金融パニックはいつ起きてもおかしくないのではないかと思わざるを得ない。
  • 最後の資本主義
    4.1
    ライシュの提案する、新しい資本主義の形。政府か市場か、の二者択一ではなく、市場メカニズムの根幹となる市場のルールを見直すことで、資本主義を壊すことなく、サステナブルな資本主義を構築できる。  市場メカニズムのルール自体が、勝者だけが勝ち続け、富が一方的に上方に移動するような仕組みになっている。ここにメスを入れずして、ゲーム終了時の所得再分配の率だけを議論しても意味がない。ルールそのものを、そして資本主義そのものを、一部の勝者のためだけに利するものではなく、大勢の人が生き残っていけるようなものにしていこう。  このままでは、人間の働くことの価値はますます小さくなり、稼ぐことのできるものは資本のみとなってしまう。技術が発達し、ロボットがどんなにすばらしい財・サービスを提供できても、それを買うことのできる層は消滅する。そしてロボットが代替するのは単純労働だけではないのだ。頭脳労働でさえも、ロボットにとって代わられる時代が来ている。  今こそ、新しいルールの下で資本主義を立て直さなければならない。そうでないと、資本主義はその土台部分から壊れてしまう。

無料で読めるビジネス・経済 - 雨宮寛