医学 - 新曜社作品一覧
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-GTAの必携入門書 グラウンデッド・セオリー・アプローチとは現在看護学や医学、心理学、社会学などで盛んな「質的研究法」のなかでも特に広く関心を集めている方法で、簡単に言えば、現場から様々な生きたデータを収集し、分析して「理論」を創出しようとする方法です。では、実際はどうやるの? という初心者の渇望に応えて、その第一歩から理論生成にいたる全ステップを非常にわかりやすく説いたのが本書です。 【目次】 1 グラウンデッド・セオリー・アプローチの特徴 1―1 グラウンデッド・セオリー・アプローチとはなにか 1―2 データに根ざした理論 1―3 グラウンデッド・セオリー・アプローチの長所と弱点 2 データ分析に至るまで 2―1 データ収集をはじめるまで 2―2 リッチなデータの収集 3 データ分析のスタート 3―1 分析の概要 3―2 データの読み込み 3―3 データの切片化 3―4 コーディング 4 プロパティとディメンションを用いた概念の把握 4―1 グラウンデッド・セオリー・アプローチにおける概念 4―2 プロパティとディメンションの役割 4―3 概念の把握 5 プロパティとディメンションを増やすための技法 5―1 問いを立てる 5―2 比較 5―3 メモ 5―4 理論的サンプリングと理論的飽和 5―5 交互におこなうデータ収集と分析 6 理論を生みだす 6―1 カテゴリーの関連づけ 6―2 アブダクション 6―3 例外例のあつかい 7 さいごの詰め 7―1 なにをどうおこなったか 7―2 結果としてわかったこと 8 よくある質問と答え 【著者】 戈木クレイグヒル 滋子 慶應義塾大学看護医療学部教授(執筆当時)
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-看護とはどういう営みなのか? その実践が何に支えられているのかを深く考え、知る 看護師たちは、勤務交代をしながら、患者の状態を確認し、同僚や医師と意見を交わし、ナースコールが響くや、足早に病室に向かいます。看護師の関心は、つねに患者の状態にあるので、自分たちがどのように実践しているのかについて言葉にする機会があまりありません。「言葉にならない技術」と言われる所以です。しかし看護師たちの語り合いの場には、実践の知恵を知る手がかりがたくさんあります。本書は、看護師にグループインタビューして率直な会話を 作り出すことによって、看護実践についての見方や枠組みを再発見し、捉え直していった創造的な試みの記録です。看護師や医療関係者にとってだけでなく、病者として看護に関わる私たちにとっても、看護とはどういう営みなのか、その実践が何に支えられているのかを深く考え、知る機会となる本です。 【目次】 はじめに 序 章 語りを始める 第1部 駒に追いつくように動く 第1章 〈見えてくる〉という実践 第2章 「うまくできない」実践の語りが示すもの 第3章 「困った」けど困ってない 第2部 行為を踏みとどまらせるもの 第4章 応答としての苦しみ─「引っかかり」はいかに問われるか 第5章 自分の実践のもと 第6章 引っかかりから多様性へ 終 章 語りが生み出す普遍 【著者】 西村 ユミ 東京都立大学健康福祉学部教授