教育 - ロギカ書房作品一覧

  • 君たち中学生・高校生が学ぶ会計
    3.5
    1巻1,760円 (税込)
    本書は、社会における経済活動と会計の関係を中学3 年生・高校2年及び3 年生のために学年別に解説したものです。 中学生・高校生の皆さんは「会計は難しいもの」「専門的に勉強した人がやるもの」と考えている人が多いと思いますが、決してそうではありません。 私たちは、自分が欲しいものを手に入れるために、自分が持っているものを手放します。例えば、リンゴを2 個持っていた人が、そのうちの1 つをオレンジと交換したとします。交換前はリンゴ2 個が手元にあったのに、交換後はリンゴ1 個とオレンジ1 個になります。この変化による増減を記録し報告するのが会計です。 本書では、個人や組織に所属するお金や物品があるところには必ずその出し入れがあり、それを記録し増減を計算する会計があることを説明しています。言い換えれば、私たちは会計と背中合わせで生活しているのです。 会計を知らなくとも仕事をし、生活をすることはできます。多くの皆さんはそう感じていると思います。しかし、会計を知らずに仕事をし、生活をするのは「スマホを持たずに外出する」ようなものなのです。 スマホを持たなくとも仕事をし、生活をすることはできます。でも、スマホがあれば、仕事がスムーズに運び、生活も便利になります。これと同じように、会計を知ることによって仕事がスムーズに運び、生活が便利になるのです。 会計はしょせん道具です。道具の機能を理解し、それを使う方法を習得すれば、その便利さを享受することができます。ちょうど「スマホを使う」ようにです。 本書が、中学生・高校生の皆さんが会計に興味を持つきっかけになれば幸いです。
  • ペストは冬、どこに潜むのか 満州で身を挺して解明に挑んだ医師
    -
    1巻2,860円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 満洲ペストというと、センシティブな問題として、ペスト菌を非人道的に扱った悪名高い戦前の軍部の仕業が連想されがちだが、満洲ペストはそれがすべてではない。戦前、満洲の地で蔓延するペスト患者を前に、治療と予防、また感染経路の解明に身を挺して挑んだ医師たちがいた。その先頭に立った医師・加藤正司はペスト防疫所の所長として、他の防疫官職員とともにペスト発生地帯である広大な満洲平原に散在する村に飛び込み、身の危険を顧みず、ペストで苦しむ患者の治療と予防に献身した。 それだけではない。満洲のペストは、夏に激しく蔓延し、冬に終息するのだが、春になると再び頭をもたげ、翌夏にまた流行する。これを毎年繰り返している。加藤はペスト流行の根元は冬にあると考え、従来からの畑リス説を覆し有菌ネズミ説を唱え、半家住性ネズミが冬、この主役を演じていることを突き止めた。 しかしそれには、凍土化する冬の直前、満洲平原のペスト村の地中を深く掘り下げ、生きたネズミを捉えねばならない。とてつもない作業を伴うのは目に見えている。だが、加藤の、満洲からペストを失くしたいという情熱と炯眼に所員は誰一人協力を惜しむ者はいなかった。こうして生きた有菌ネズミの捕獲に成功し、体内にペスト菌が宿っているのを発見した。  だからと言って、前提なしに加藤の事績を美化するつもりはない。中国の人々からすれば、如何なる立場に立つとしても、それは植民地統制の一翼を担わされたに過ぎないと思うかもしれない。 しかし、ペスト発生の最前線に立ち、いざ医療と予防に従事してみると、そこには夥しい数の満洲農民がいて、昔からペストに苦しんでいる。本書は満洲ペストで苦しむ農民患者を救いたい、満洲からペストを失くしたい、と不屈の精神を発揮した加藤の事績をペスト近代史の一コマとして辿ることにより、終戦後帰国途上で殉職した加藤の人となり、かつ、彼の指揮の下、協力を惜しまなかったペスト防疫所の職員たちが満洲ペストの防疫にどのように従事したか、そしてペスト研究の末に得た加藤の知見の中に後世に残しうる一条の光があったのだと、読者諸氏に思いめぐらせていただければ幸いである。 なお、本書には、国立保健衛生科学院名誉院長である林謙治医師により推薦文が寄せられている。

最近チェックした作品からのおすすめ