小説・文芸 - 井上碧 - ハーレクイン・ヒストリカル作品一覧

  • 偽りの伯爵夫人
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    南仏育ちのマーガレットは意気揚々とイギリスへやってきた。亡き叔母を冷たく締め出した社交界の面々に一泡ふかせるためだ。結婚しなくても叔母の遺産で暮らしていけるし、ある出来事のせいで男性不信に陥ってもいた。マーガレットは身分を偽り、舞踏会場へ乗り込んだ。でも、まさかあのときの男性と再会するなんて……。ジャイルズはその夜、舞踏会で出会ったド・グルネル伯爵夫人を摂政皇太子をつけ狙う暗殺者ではないかと怪しんでいた。妖艶な女スパイなら敵の目を欺くことはたやすい。彼女を誘惑して愛人にしたら、正体を暴けるかもしれない。★女スパイを追う外交官ジャイルズと、謎めいた奔放な美女。策略を隠したまま二人は惹かれあい、愛人契約を交わしますが……。大人気ヘリスが描く時代に弄ばれる切ない愛。ご堪能ください。★
  • 清らかな花嫁
    5.0
    ハーリー家にとってオクセンデン家は不倶戴天の敵だった。内戦のどさくさに紛れ、一族の館は彼らに奪われたが、その正当な権利を主張して両家は争いを続けていた。ある日、オクセンデン家のマーカスが訪ねてきて、自分とケイトが結婚すれば万事解決と取り引きを持ちかけた。ハーリー家の娘であるケイトに選択の余地はなかった。マーカスは魅力的な紳士で、惹かれはするものの、取り引きの相手としか自分を見ない彼には反発を覚える。そこへ、大伯母からこの取り引きを覆す方法があると知らされ、ケイトはマーカスの裏をかこうと心に決めた。★期待の作家アン・オブライエンが本作で日本デビューを飾ります。17世紀のイングランドを舞台にした興味深い物語です。★
  • 湖上の女神
    3.0
    「わたしはひとりでやっていける。誰の助けも必要ないわ」そう言った瞬間、マイリの脳裏に水に濡れた筋骨逞しいコナルの姿がよみがえった。いいえ、だめ。男なんてみんなろくでなし。母を見殺しにした父が、そのいい証拠よ。たしかにマッキントッシュ氏族のコナルの力を借り、湖上貿易を成功させれば、わたしたちダンバー氏族は冬を越せる。でも隣人、サイモン氏族のジェフリーも協力を申し出てくれた。ただし、わたしと結婚するという条件で。男らしいけれど粗野なコナル。洗練されているジェフリー。わたしはどちらの力を借りたらいいのかしら?★窮地にある魅惑の女族長を救うべく現れた二人の男たち。彼らは味方なのか、本当は敵なのか?美しい大自然の中で紡がれる愛と戦いの物語を、どうぞご堪能ください。★
  • 今夜だけ花嫁
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    キャシーに選択の余地はなかった。病院でその短い生涯を閉じた、優しかった母。横暴な父の死後、暴君と化した異母兄。放蕩で財産を食いつぶした兄は、キャシーを裕福な貴族に嫁がせようと画策していた。ある夜、兄はキャシーに恋人がいると誤解し怒り狂った。「母親と同じ目に遭いたいのか!」と叫び、彼女を病院送りにするとわめいた。着の身着のまま嵐の中へ飛び出したキャシーは、通りすがりの見も知らぬ男性に助けを乞う。
  • ダイアナの秘密
    4.0
    外務省に勤める夫が何者かに刺殺され、残されたダイアナは恐怖のどん底に突き落とされた。事情を知る夫の友人ヴィンセントが不憫に思い、援助の手を差し伸べてくれた。ダイアナの身辺に異変が起こり始めたのは、その直後だ。いつも誰かにつけ狙われているような気がする。それだけではない、闇から薄気味悪い声が語りかける。誰が?いったい何のために?ダイアナは見えない影におびえ、ヴィンセントにすがるほかなかった……。★RITA賞ファイナリストのパトリシア・ローエルの作品をお送りします。サスペンスタッチのじりじりするような展開が独特の世界を生みだしています。★
  • 謎だらけの美女
    3.0
    親友が結婚し、ジャックはこのところ寂しさに襲われていた。大地主として、僕も愛する妻を得て、温かい家庭を築きたい。ある日、ジャックは自宅の広大な庭で出会い頭に若い娘にぶつかり、悪態をついたとたん、逆に容赦ない言葉を浴びせられてひるんだ。僕に対してこんな口をきくなんて、この娘はいったい何者だろう?さっき鉢合わせした相手がはとこのジャックだったのかしら。母が亡くなり、二人で暮らしてきた父が牧師の職を追い立てられ、クレシダは会ったこともないジャックを頼ってここに来た。だが実は、父が失業したのには恥ずべき理由があった。あの傲慢そうなはとこにだけは、知られたくないけれど……。
  • 伯爵の華麗なる復讐
    4.0
    彼女なら完璧だ! まさに月と狩猟の女神アルテミス……。旅先でアンボーン伯爵は死刑執行前夜の娘を買い取った。ある男への復讐の小道具にするために。二カ月後、伯爵が城へ戻ると、パーディタと名づけたその娘は憂愁の調べを奏で、優雅にワルツを踊ってみせた。貴婦人さながらの気品まで漂わせ、想像以上の変身ぶりだ。気づくと伯爵は彼女の唇を奪っていた。パーディタは心をかき乱された。伯爵の氷のような瞳。彼は私を汚れた女だと思い込んでいる。なのにキスをされただけで、あの苦い教訓を忘れてしまいそう。■心を閉ざした囚われの美女と、復讐に燃える伯爵。やがて二人は数奇な運命の巡り合わせに愕然としますが……。人気作家が描く切なくも絢爛豪華な愛憎劇、どうぞご堪能ください。
  • 花婿の約束
    3.0
    幼なじみで、ずっと憧れていたリチャードとの結婚――レクシーは幸せの絶頂にいるはずだった。だが結婚式のあと、レクシーはみなの前でいきなり花婿に銃を向けた。式の直前に、あいついで亡くなった父と兄を死に追いやったのは、実はリチャードだったと知ったのだ。妻としての財産も手に入れた今、私がこの手で彼をあやめてみせる。しかしリチャードは、落ち着いた様子で彼女に取り引きを申し出た。半年の間に無実を証明できなければ、君のいいなりになろう、と。それまでは普通の夫婦を演じてほしいという彼の提案で、憎き男性との奇妙な結婚生活が始まった。
  • 魔性の恋人
    3.0
    イギリス政府の秘密諜報員として働くリチャードは場末の貧民窟で重大情報を手に入れた夜、腹を空かせた浮浪児にそれをかっぱらわれる。すぐに取り戻して事なきを得たが、浮浪児は少年に変装した美少女だった。それもかなり高貴な生まれの。ジョージーと名乗った彼女は語り出す――両親の死後、薄気味悪い男との結婚を無理強いされ逃げ出した。有り金をすられ、浮浪児となって生き延びるほかなかった、と。強烈にジョージーに惹きつけられ、リチャードは彼女を屋敷に連れ帰る。だが暗い秘密を抱えた彼が、ジョージーを妻にすることは不可能だった。
  • ローマで愛して 恋の旅路はスキャンダラス
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    姉がパリで結婚し、ダイアナは家庭教師とローマへやってきた。けれど、黴臭い教会や廃墟巡りなんて退屈でたまらない。そんな折、真面目そうな英国紳士と知り合いになった。悪女ぶりを発揮して楽しむ絶好のチャンスだ。わたしの過去のスキャンダルを知らない彼なら誘惑できるかも。コロッセオで彼を待っていると、黒髪のセクシーな男性が現れた。数日前、派手な馬車から優雅に投げキスをした人だわ。男性は甘い言葉をささやき、名前も告げずダイアナにキスをして立ち去った……。“誘惑に成功しても、絶対に結婚はしない”。アントニオは、その賭のために彼女を弄ぼうとしているのだった。★HS~335『淑女を誘惑』に登場した奔放な妹、ダイアナ。運命の恋は絢爛豪華。ローマの魅力満載です。そして姉妹の次はなんとあの堅物のミス・ウッドが!どうぞお楽しみに。★

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