猫の玉三郎作品一覧
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4.5「……それはつまり、わたくしを妻として愛することはないということですか?」 政略結婚で結ばれた公爵令嬢エマと無慈悲無感情な宰相筆頭補佐官グレイ。 そんなふたりの冷たき初夜に、夫は無情に言い放つ。 「おまえを愛することはない」とそんなニュアンスで聞こえた妻は思わずそう聞き返した。 しばし見つめ合い、「違う」と言い捨て、夫は寝室を出ていった。エマの手元に残されたのは―― おなまえ グレイ・ランズベリー ねんれい 24歳 おたんじょうび 星霜の月、16日 と書かれたファンシー女児グッズな「プロフォール交換用紙」と一輪の花! 距離の詰め方が女児そのものな美貌の夫と、内心つっこみまくっている妻のほのぼの恋愛夫婦譚。
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5.0幼い頃からの婚約者相手に不義理をやらかしたお王子さまは廃嫡されて塔の最上階に幽閉中。 そこにせっせと通うのは世話係で下っ端メイドのビアンカだった。 「まだ、生きてらっしゃいますかー!」「今日もびっくりするくらい不敬だな!」 実はこのビアンカ、ちょっと特別な力があってその人の称号をみることができる。 元婚約者は『愛されヒロイン』? 王子さまは『おマヌケざまあ王子』? 幽閉が一年にもなろうとしたある時、落雷による塔の崩壊で王子は逃亡のチャンスを得た。 王子のしあわせを願うビアンカは去りゆく後ろ姿を見送り、ふたりは別々の道を歩んだのだった。 それからそこそこ年月が経ち、街中で「ビアンカ」と呼び止められ振り返った先には、成長した王子の姿が。 かつてのおマヌケな様子は一切なく、精悍で男らしい元王子に戸惑うビアンカ。 無自覚に捧げていた愛が何倍にもなって返ってくるなんて考えてもいませんでしたけど!? やっぱりおばかな王子さま、ただのメイドに求婚するなんて。 大人気なろう短編は大大加筆で溺愛未来!