藤原貞朗の検索結果
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ルーヴル美術館 ブランディングの百年
◆人生に一度は《モナリザ》をルーヴルで見たい?!◆ なぜ、数ある美術館のなかで、ルーブルだけが特別なのか。 世界中の人が憧れ《モナリザ》や《サモトラケ島のニケ》《ミロのヴィーナス》をひと目見たいと願っている。 だが、かつては時代遅れのみっともない美術館として「ルーヴルは国の恥」「若者よ、ルーヴルに行くな」と言われたこともあった。 1793年、フランス大革命によって成立した第一共和制政府が王室コレクションを「略奪」して公開する場所として誕生したこの美術館は、その後、さまざまなコレクションを吸収して肥大化した挙げ句、近代化に乗り遅れた「カオスの迷宮」となり果てていたのである。 それが、いかにして世界中から憧れられる場所となったのか? 繰り返される国内紛争と政権交代に翻弄された苦難の時代を経て、現代アート、モードや漫画をも「古典」と成して飲み込み 文化国家フランスを荘厳する「偉大なるルーヴル」が生み出されるまでの百年を、戦略と欲望、政治と資本が渦巻く歴史として描き出す。 なぜ《ニケ像》だけが大階段の前に据えられているのか? 印象派が十年間だけ所蔵された顛末とは? 豊富な図版と多彩なエピソード満載、驚くべき発見と鋭い洞察に満ちた興奮の美術史! 【本書の内容】 序章 ルーヴル美術館の現在 第一章 ルーヴル美術館の歴史―─誕生から巨大化への長い道のり 第二章 コレクションと展示室の発展―─第三共和政前期(一八七〇―一九一四) 第三章 一九二〇年代、「迷宮」からの再出発 第四章 ルーヴル美術館の「ナショナリゼーション」―─近代化に隠された意味 第五章 ルーヴルの「顔」―─ブランド・イメージの創出と《サモトラケ島のニケ》の秘密 第六章 ルーヴル・マジック、もしくは古典の誘惑 第七章 幕間劇 空白の二十年(一九三九―五九年)と一九三〇年代の「忘却」 第八章 「世界一の美術館」の誕生―─《モナリザ》とともに 第九章 「ルーヴルへの回帰」―─グラン・ルーヴル計画 第十章 グローバル・ブランド「ルーヴル帝国」への「進化」 第十一章 「ルーヴル美術館展」の歴史―─学芸員による展覧会活動 【本書より】 ルーヴル美術館は、過去の作品を祀るだけの神殿であることを止め、芸術作品を「解体」し、「変容」させていった。展示空間の大改革を進めることによって、過去の作品を「眠り」から目覚めさせ、新しい「後世」の形象を与えていったのである。翼を広げた《ニケ像》は後世、すなわち未来に向かって飛び立ったのであり、それは、そのまま、みずから変容しようとしていたルーヴルの姿に重なっていたと言ってよいだろう。 -
近代日本陶芸史 ゲテモノからニセモノ、そして現代アートへ
欧米のギャラリストが熱狂する日本陶芸。 それは、アヤシイ歴史のるつぼの中で育まれた。 何て言ったって皆コッピーさ──北大路魯山人 いまや「日本人だけが知らない現代アート」と世界で賞される日本陶芸は、実は昭和元年から現代アートであり続けてきた。 柳宗悦は「下手もの」に内なる美を見出し、 民藝派を批判する魯山人は古陶を「コッピー」し、 加藤唐九郎は「永仁の壺」というシミュラクルで人々を幻惑した。 さらに「前衛陶芸」「オブジェ焼き」「モダニズム陶芸」を経て、桃山以来の磁場をもつ「茶碗」をもポストモダン化するほどの、表現が渦巻き爆発するカオスが現出している。 フォルムの美を追究し日本・近代を内破する陶芸家たちの百年史。 [本書より] 陶芸は常にモダンアートであり、現代アートだった。この視点から出発することによって、多様性の名の下にカオスと化した陶芸史を交通整理して、すっきりと見通せる「近代日本陶芸史」を編む必要がある。 [本書の内容] はじめに──陶芸は常にモダンアートであり、現代アートだった 第一章 はじまりとしての「下手もの」革命──リーチ、富本憲吉、柳宗悦 第二章 シミュレーショニズムとしての古典復興──北大路魯山人の「コッピー」 第三章 アヤシイニセモノの仮想世界(パラレル・ワールド)──近代陶芸としての「永仁の壺」 第四章 戦争と陶芸──モダニズムとナショナリズム 第五章 「ニセモノの制度化」と伝統のブランディング──荒川豊蔵《隨縁》神話の誕生 第六章 戦後陶芸の「退行」と「転倒」──岡部嶺男と八木一夫のメランコリアと処方箋 第七章 「モダニズム陶芸」と近代の超克──加守田章二と栗木達介 第八章 茶碗の居場所──近代陶芸の「外部」からポストモダンへ 第九章 現代陶芸の「ラディカリズム」とジェンダー 第十章 「空虚な日本」とアナクロニズムの現代陶芸史 あとがき──林康夫「浪江に捧ぐ」(二〇二四年)から 主要参考文献 図版一覧 人名索引